長谷川よしきのブログ

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山口市・三原市へ委員会視察

2012年04月25日 | ブログ

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 4月23日~24日の2日間で、山口市と三原市(広島県)とを常任委員会として視察をしてきた。7名の委員と2名の市職員と共に訪問し、丁寧な説明を受けた。

 山口市では、市民公募による市民会議によって2009年4月に「協働のまちづくり条例」が施行された。(三田市でもこの6月施行を現在目指しているが、全てが市民公募ではない)

 2度の合併により1023平方キロメートルという相当広い市域となった山口市では、各種団体が地域課題を解決する課題や地域の資源を生かすなど、地域コミュニティを活性化しようとする市長のマニフェストによってはじめられたとのこと。

 自治会組織率が82.6%と高く、21ある地域の公民館を交流センターへ再編(さらに8分館も加え)し、市民会議において1年半かけて市民による手作りの諮問答申がされたという。この間、市はほとんど関与していないとのこと。

 この条例に基づき、市は各「地域づくり協議会」(名称はそれぞれ異なるが)へ毎年数百万円から1千数百万円の交付金を交付しそれぞれが地域の総意となる組織づくりや活動を行っている。交付金は人口割・面積割によってきめられ、その執行率は8~9割。残金は市へ返金。交付金は市税の1%を当てている。

 それぞれの協議会によって、その取り組みは様々だが、一方で地域間格差が生ずるかのせいもあるようだが、まだスタートして今年で3年目。

 この交付金は、法廷外施設の管理(青線・赤線の整備も含む)をも行っており、概ね2~4割が人件費、4割がハード面の事業、3割がソフト面の事業となっている。

 この交付金執行については、地域の中で総括・評価することが大切で、職員がアドバイスするも、基本的には静観しているという。地域に責任を持っていただこうとの姿勢。その上で、市会議員の関わり・サポートもあるようだ。

 各交流センターへは市職員を所長と担当職員を配置し、公民館業務をする職員とも協力して進められている。3年目に入っているが、市民の意識はまだ十分とはいえないとのことで、この事業完成には10年ほどを見込んでいる。

 三田市でも今年度から「地域担当制」がスタートし、各センターへはわずか6万円を充てているが、何をしようとしているかが今一つ絵が描けていないのではないだろうか?山口氏の参考例を充分に検証し、生かせればと思う。

  

2日目の4月24日は、広島県三原市役所を訪れた。<o:p></o:p>

   三原市では、「みんなの協働により、自然と共生する快適で安全なまちを次世代へ」として「みんなの環境基本計画」が策定された。<o:p></o:p>

  瀬戸内に面するこの市は、「水」の環境に力を入れている印象を受けた。環境の範囲を「自然環境」として、土地利用、動植物など、「生活環境」として、水質・土壌など、「快適環境」として文化財や景観資源など、「地球環境」として地球温暖化防止など、「環境保全活動」として環境学習など、「みはらし環境会議」を設立し、5つの重点プロジェクトの企画・実践が市内5つの地域に分けて活動されている。<o:p></o:p>

  環境基本計画を市民・市民団体・事業者・行政の協働で推進していくとしていくための「みはらし環境会議および各地域の会議」を設立して進められている。<o:p></o:p>

  この事業は、2008年度から始まり、1年目は「推進体制準備期間」、2年目と3年目を「運営組織形成期間」、4年目と5年目である今年度を「自主組織移行期間」と位置づけ、当初は行政主導ですすめ、最終的には市民による自主運営により10年間の事業計画となっている。<o:p></o:p>

  2006年より市民から参加者を公募し、環境保全活動を推進する人材育成の場として5つの地域でそれぞれ「環境塾」がたち上げられ、「自分たちは何をしたいのか」を決め、自分たちの問題として市民の参加で進められている。5つの「環境会議」(名称はそれぞれだが)が持たれ、各地域からの参加者による「みはらし環境会議」では、重点的な取り組みの実践・支援・管理、市民・市民団体・事業者との協働体制づくり、環境推進リーダー養成の場としての位置づけがされている。<o:p></o:p>

  地域で環境を自分たちの問題として取り組むこの方法は、市民の意識高揚として期待されるが、本当に市民全体の取り組みにまで広げられるのか、一部の人たちだけの取り組みとなってしまわないのか、など注意も必要だ。<o:p></o:p>

  三原市では20のごみ収集地域があり、20の地域用に「三原市かんきょうカレンダー」が毎年作成されて全戸に届けられている。ひと目で誰でもが理解できるように分かりやすいカレンダー方式でごみ収集日が分かるようになっている。これは大変興味深い取り組み。ただ随分金がかかっているようで、行政としてどこに重点を置くか、市の姿勢が表れている。<o:p></o:p>

  今後三田市として取り組むうえで、「市民との協働のまちづくり」に大変参考になった。