神戸電鉄三田線で5月15日、三田へ向かう横山駅直前のカーブで速度超過の為、自動列車停止装置(ATS)が作動し急停車しました。社内では急停車による将棋倒しなどあったものの、けが人がなかったということ(ワンマン運転手の目視による)で、わずか1分後に三田へ向けて出発しました。新聞報道では、乗客の中には、3年前のJR尼崎事故が頭をよぎるように、ふあ~と体が浮き上がったともありました。
この問題で、5月23日、城谷恵治市会議員・中田はつ美前市会議員・長谷川よしき市政対策委員長らは、神戸電鉄に事故の原因究明・事故公表が2日遅れたことなど不鮮明な情報開示・安全確保と再発防止策・車掌乗務による2人乗務(現在はワンマン運転)や駅舎への駅員配置を求めました。
今回のようなATS事故は、昨年1年間で26回、今年1月から今回の事故を含め5月中旬までで既に12回起きています。
新鉄の説明では、事故を起こした直前の駅(新鉄道場駅)を定刻に出発していたとのことですが、ワンマン運転のため、各駅での 列車停止・乗客の乗降り・出発までの安全確認など、全てひとりでこなさなければならず、列車ダイヤなど無理な運行がなかったのか、わずか1年半もたたないうちに、36回も同じ事故を繰り返すなど、社員教育という問題ではなく、会社の安全運行に対する認識に問題があるように思えてなりません。
表向きは安全運転を表明していても、実際の中身は経済効率優先の業務がなされていたのでは、人命軽視といわれてもしかたがありません。
日本経済・社会で、いたるところで経済効率優先がこの間進められてきており、構造改革・規制緩和が行き着くところまで来ているのではないでしょうか?