新しくできた遊園地(ゆうえんち)。そこには小さな子供(こども)たち用(よう)に迷路(めいろ)が作られていた。子供たちがキャッキャと騒(さわ)ぎながら、迷路の中を走り回っている。
「ねえ、私、あれやりたい」女の子が一人、嬉(うれ)しそうに友達(ともだち)に言った。
「もう、子供じゃないんだから。あんなのつまんないよ」
「だって、大人(おとな)はやっちゃダメって書いてないでしょ」
女の子は駆(か)け出した。彼女ははしゃぎながらスタート地点(ちてん)に立つと、そこから友達に向かって手を振(ふ)った。そして、迷路の中へ入って行く。
彼女はいつしか夢中(むちゅう)になっていた。初めのうちはゴールがちゃんと見えていた。それが、仕切(しき)りの壁(かべ)が高くなったのか、背(せ)が縮(ちぢ)んでしまったのか、ゴールの旗(はた)が見えなくなった。彼女がそれに気づいたとき、周(まわ)りから子供たちの姿(すがた)が消(き)えていた。彼女は不安(ふあん)になった。もしこのまま出られなくなったら…。その時だ。目の前を、服(ふく)を着た兎(うさぎ)が横切(よこぎ)った。
ここは躊躇(ちゅうちょ)している場合(ばあい)じゃあない。彼女はその兎を追(お)いかけた。もしかしたら出口(でぐち)が分かるかもしれない。でも、何だが走りづらい。彼女はいつの間にかドレスを着ていた。それに気づいたとき、彼女は前のめりになりバタンと倒(たお)れてしまった。
どのくらいたったろう。遠(とお)くから声が聞こえた。「大丈夫(だいじょうぶ)か? しっかりしろよ」
彼女が意識(いしき)を取り戻(もど)すと、目の前に赤い目の兎の顔が! 彼女は、また気を失(うしな)った。
<つぶやき>たまには童心(どうしん)に返ってみましょ。別の世界の扉(とびら)が開いちゃうかもしれません。
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