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みけの物語カフェ ブログ版

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1502「歴史調査委員会」

2025-07-03 18:23:41 | ブログ短編

 彼女(かのじょ)は歴史調査委員会(れきしちょうさいいんかい)に勤(つと)めていた。主(おも)な仕事(しごと)は、歴史(れきし)に残(のこ)されていない真実(しんじつ)を掘(ほ)り起(お)こし記録(きろく)していくことだ。彼女(かのじょ)はこの仕事(しごと)にやりがいを感(かん)じていた。
 今回(こんかい)の調査(ちょうさ)からは、いよいよひとりで向(む)かうことになっている。今(いま)までは先輩(せんぱい)と一緒(いっしょ)だったので旅行(りょこう)気分(きぶん)ってところがあった。でも、今回(こんかい)はかなり緊張(きんちょう)しているようだ。どこかぎこちない感(かん)じがにじみ出(で)ている。
 ――若(わか)い女性(じょせい)を前(まえ)にして、彼女(かのじょ)は首(くび)を傾(かし)げた。取材(しゅざい)のアポは取(と)ってあるはずなのに、なぜか女性(じょせい)の反応(はんのう)が変(へん)だ。それでも彼女(かのじょ)は強引(ごういん)に話(はなし)を進(すす)め、いよいよその女性(じょせい)が作(つく)り上(あ)げた画期的(かっきてき)なシステムについての質問(しつもん)になった。するとその女性(じょせい)は、
「いったい何(なん)の話(はなし)をしてるんですか? 私(わたし)にはまったく分(わ)かりませんが…」
 彼女(かのじょ)は持(も)っているタブレットを確認(かくにん)した。この女性(じょせい)に間違(まちが)いない。でも、彼女(かのじょ)は思(おも)わず声(こえ)をあげた。「なんで…。年代(ねんだい)が違(ちが)う!」そうなのだ。このシステムが出来上(できあ)がるのは、ここから十年後(じゅうねんご)のことだった。彼女(かのじょ)はタイムマシンの年代設定(ねんだいせってい)を間違(まちが)えてしまったようだ。
 こんなヘマをするなんて…。もしこれで歴史(れきし)が変(か)わってしまったら、彼女(かのじょ)は職(しょく)を失(うしな)ってしまうかもしれない。下手(へた)をしたら時空警察(じくうけいさつ)に逮捕(たいほ)されることも…。
 彼女(かのじょ)は、その女性(じょせい)に平謝(ひらあやま)りに謝(あやま)った。そして、「今(いま)のは忘(わす)れてください。あたしが話(はな)したのは、空想上(くうそうじょう)の話(はなし)なんで…。絶対(ぜったい)に、ほんと、絶対(ぜったい)に忘(わす)れてください。お願(ねが)いします!」
<つぶやき>これはやばいですね。でも、ばれなきゃ…。そんな甘(あま)いこと言(い)ってちゃダメ。
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