みけの物語カフェ ブログ版

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1410「しずく197~命がけ」

2023-08-21 17:39:52 | ブログ連載~しずく

 水木涼(みずきりょう)はエリスと対峙(たいじ)した。涼は貴志(たかし)から受け取った武器(ぶき)のボタンを押(お)す。すると、青白い光が飛(と)び出した。でも、それはすぐに折(お)れそうな小枝(こえだ)のようだった。
 貴志が叫(さけ)んだ。「能力(ちから)を刀(かたな)に集中(しゅうちゅう)させて!」
 涼は肯(うなず)くと、能力を刀に向けた。すると光が強く、太(ふと)くなっていく。涼は刀を身構(みがま)えた。エリスは表情(ひょうじょう)ひとつ変(か)えずに、不敵(ふてき)な笑(え)みさえ浮(う)かべて言った。
「そんなんでいくら頑張(がんば)っても、私には勝(か)てないわよ。それでもいいの?」
「そんなこと…やってみなくちゃ分からないわよ」
 涼はエリスに向かって行った。エリスは涼の刀をかわしながら間合(まあ)いを詰(つ)めていく。そして、涼に一撃(いちげき)をくらわした。涼の身体(からだ)が宙(ちゅう)を飛び地面(じめん)に叩(たた)きつけられた。だが、涼はすぐに起(お)き上がると、また刀を構(かま)えた。涼の顔は、痛(いた)みをこらえているようだ。
 エリスはナイフを出すと、「お遊(あそ)びはここまでよ。どうする? もう次(つぎ)はないわよ」
 涼は考(かんが)えた。まともに戦(たたか)えばやられてしまう。こうなったら一か八(ばち)かよ。涼は片手(かたて)をかざした。すると、周(まわ)りにあるものが動き出した。そして宙に舞(ま)い上がった。
 エリスは息(いき)を吐(は)くと、「最後(さいご)のあがきね。そんなんで私を止(と)められると思ってるの?」
 浮(う)かび上がったものがエリスめがけて飛んで行く。同時(どうじ)に、涼も駆(か)け出した。
<つぶやき>涼は勝つことができるのか? ここは負(ま)けるわけにはいかないよね。頑張れ!
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