堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

日本橋界隈 和紙屋

2009-06-07 09:26:02 | 日記・エッセイ・コラム

小諸で本物の堅曹さんの手紙や名刺をみてから、

和紙のこと、洋紙のことが気になってきた。


そこで先日銀座のデパートまで用事があったので、日本橋の和紙屋さんに寄ってみました。

まずは日本橋本町にある「小津和紙店」。


私的に思い出の多い日比谷線小伝馬町駅でおりて、

和紙店に行く前にちょっと寄り道。徒歩1分の十思公園に行きました。


Cimg8427  十思公園 右上が「石町時の鐘」


ここはむかしの小伝馬町牢屋敷の跡にできた公園で、その関連の碑が多くあります。

吉田松陰がここで処刑されたので、終焉の地としての碑が有名です。


Cimg8420  吉田松陰の碑など


「石町(こくちょう)時の鐘」もあり、まわりには身延別院、大安楽寺もあります。


Cimg8411  身延別院


Cimg8433  大安楽寺


以前、取手の瑞法光寺もこの一角にありました。

平日の昼時だったせいもあるのでしょうが、公園にサラリーマンがたくさんいたのには驚きました。



さて目的の小津和紙店に行きます。

本町の昭和通りに面した、大きなビルです。


Cimg8438  小津和紙店


1階はお店で2階に史料館があるのでそれを見てみました。

先祖に本居宣長がいるという伊勢松坂の小津家から、

創業者の小津清左衛門が承応2(1653)年に江戸に出てきて

大伝馬町(現在の本社ビル)に紙問屋を開業したそうです。

創業350余年になります。

昔のこのあたりの賑やかな様子がうかがえる浮世絵や古写真があります。

店で使われていた道具や貴重な文書類も展示されています。



年表によると、洋紙は明治7年に日本で最初につくられたようで、

小諸で見た名刺類はそれ以降のものとなることがわかりました。


堅曹さんの名刺は早くても明治8、9年に作ったとおもわれるので、

洋紙の始まりと一致します。

それ以前で高橋平四郎が会ったとおもわれる人物、尾高惇忠や山田令行の

名刺がないのもうなずけます。

もっと検討してみないといけませんが、

あの大量の名刺は平四郎が明治8年以降会った人物と特定できるのではないでしょうか。


1階におりて、いろんな種類の和紙を見てみました。

主に書道やインテリアにつかうものが多いようです。

入り口の横では実際の和紙漉きが出来るようになっていて、

何人もの年配の男性が教えてもらっていました。



中央通りに出て銀座方面に歩いていき、今度は永代通りの「榛原(はいばら)」に行きます。

途中三越の前を過ぎ、日本橋を渡ります。


Cimg8442  首都高の下にある日本橋


Cimg8439  日本国道路元標


この辺りはいつも自動車であっという間に通り過ぎてしまうので、

徒歩で渡るなんて事はめったにありません。

なので、お上りさんのように写真をとってみました。



日本橋の交差点を左にまがってちょっといくと「榛原」はあります。


Cimg8449_2  榛原


こちらも創業文化3(1806)年の200余年になる老舗の和紙屋さんです。

たくさんの和紙の便箋や封筒、小物などがあり、華やかで落ち着いた雰囲気のお店です。

和紙の原稿用紙や巻紙を見ました。


巻紙はそう、昔の人がくるくると手にもって筆で一気に手紙を書いたりしている

あの長い便箋です。

和紙の種類もいくつかあり、大きさもいろいろなので、見本を手にとって、

なるべく小諸でみた手紙に近いものをさがしてみました。

薄くて滑らかで、きっと種類はもっとたくさんあるんでしょうが、

愛媛や鳥取の和紙が近いようにおもいました。

そしてこんなことも知らなかったのですが、

巻紙というのは一定の長さの和紙を糊でつないで長い紙にしているのですね。

だから手紙を書き終わったところで一番近いつなぎ目で切り離せばいいわけです。

堅曹さんの実物の手紙をみて、途中でつなぎ目があったり、最後が余白になっているのが

気になっていたのですが、納得しました。

とにかく今回の小諸行きではいろいろな刺激をうけて、知りたいことが増えました。



さて、「榛原」をでて銀座にむかってまた中央通りを歩いていきました。

途中八重洲通りとの交差点で見つけた「ヤン・ヨーステン記念碑」。


Cimg8455 Cimg8453                           ヤン・ヨーステン記念碑


この人の名前にちなんでこのあたりに八重洲という地名がつけれました。

横断歩道の途中にあるのでなかなかお目にかかれない碑ですね。


京橋では片倉工業の本社もみつけ、ここだったんだ、とおもい写真をパシャり。


Cimg8464_2  片倉工業本社


古いビルですね。


銀座まで、結局3、4キロ歩いてしまいました。

この辺りは甘味やも多く、この日は「うさぎや」のどら焼きが売れ切れていたので

「長門」の切り羊羹を買って帰りました。


Cimg8476  切羊かん


あっさりして、モチっとした食感が大好きです。


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