堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

今年を振り返って

2010-12-31 02:11:00 | あいさつ

今年もとうとう大晦日です。


Img_0637  買出しにいった築地場外市場



年末にあたって一年を振り返って反省等。


なんといっても足の骨折。

ずっと家にいて、たまに外にでても、人の4倍はかかるスピードでしか歩けない。

ちょっとした段差でも困る。

不自由になってはじめて身体に障害のある方たちの苦労がわかった。

車で出かけても必ず身障者マークのところに止めさせてもらった。

その場所がいかに利用する人たちに必要なのか痛感した。


骨折したことによっていままでの生活がかなり変わった。

自分のために時間がとれるようになり、何年かぶりで健康診断をした。

お蔭様でこの歳で、どこも悪いところがない。(自分でもびっくり!)

外傷はしても、病気もちでないことは、つくづくありがたいとおもう。



今年は、堅曹が100年以上まえに付き合った方々のご子孫とお会いする機会に恵まれた。

それもこのブログが結構大きな役割をはたしている。

ブログも3年間続けているといろいろ人の繋がりがでてくると実感。


ご子孫の方々と会うことで、日本の近代製糸業の黎明期のことをあらためて考えることとなった。

そうした中、12月に堅曹の原点ともいえる日本ではじめての器械製糸場

「藩営前橋製糸所跡」の碑をボランティアと皆様の寄付によって建立していただいたのは、

今年のハイライトとなった。


除幕式がおわり日が経つにつれだんだんと、凄い意義のある碑が建ったんだ、とじんわり感動している。

お世話になった方たちに感謝あるのみです。



一年間のブログ(85本の記事)をざっと読み返してみると、

骨折話も含めて、かなり内省的に充実した年だったと思う。

そして、いままでしたことのない人前で話すということが何回かあった。

私のようなものに声をかけていただいたありがたい話しばかりで、

うまくできなくて反省ばかりだが、一生懸命やらせていただき大きな経験となった。



そうして自分自身としては、堅曹さんのことをさらに深く追い求める気持ちがつよくなった年でもあった。

健康と時間を与えるからしっかり堅曹のことをおやんなさい、といわれているようにおもえて仕方がない。

来年もがんばろうと思う。


皆様どうぞよいお年をお迎えください。


忘年会「いせ源」

2010-12-27 23:59:26 | 日記・エッセイ・コラム

いよいよ今年も押し詰まりました。

昨日は3家族の忘年会で、神田須田町にある「いせ源」に行ってきました。

あんこう鍋の老舗です。


Img_0604 いせ源外観


Img_0607 入り口


東京の神田須田町、淡路町の一帯は空襲にあわなかった奇跡の街で

東京の老舗とよばれるお店がいくつもあります。


「いせ源」もそのひとつで、なんと創業は天保元年(1830)。江戸時代です。

建物は80年経っていて、東京都選定歴史的建造物に指定されています。

外観を見るだけでもちょっとウキウキです。


向かいには、これまた同じく指定を受けている建物の甘味の「竹むら」があり、

ここの粟ぜんざいは大好物です。


Img_0606 竹むら




さてあんこう鍋、絶品です。

ふつうあんこう鍋は味噌味がおおいのですが、ここはしょうゆ味。

いかにも江戸前の味です。

ちょっと味醂がきいた秘伝の割り下は江戸っ子なら大好きの味です。


Img_0615 あんこう鍋


Img_0616 煮えてきた


冬の間しか食べられないあんこう、ぷりぷりの身です。

あん肝もたまりませんね。

そして締めのおじやは仲居さんがつくってくれるのですが、

卵とネギがたっぷりで、本当においしい!


Img_0625 締めのおじや


日本酒もたくさん飲んで、一年の締めくくりの忘年会は最高でした。

あぁ、池波正太郎の『むかしの味』が読みたくなってきた。


武士の家計簿

2010-12-24 12:02:10 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日、家の近くの映画館で「武士の家計簿」を見てきました。


  

  022_2 「武士の家計簿」映画のパンフレット


原作は磯田道史著『武士の家計簿』です。

もう6年ほど前に読んでいて、しかも早稲田のオープンカレッジで磯田先生の講義を何回か受けました。

ものすごく楽しい講義で、何時間でも話し続けられる、と言ってらしたのが印象に残っています。

最近はよくテレビにもでられるようになってご存知のかたも多いとおもいますが、

本当に歴史が好きで好きでたまらない、という感じの学者さんです。


  023 『武士の家計簿』 新潮新書



速水堅曹の日記を読みはじめたころ、武士の本当の生活を知りたくて読んだ本です。

まさに下級武士の日常がよくわかり、堅曹は御算用者ではなかったけれど、

同じように事務方のほうの役で勤めていたので、似た身分でした。

堅曹の日記を読むとたしかに猪山家と同様、親戚付き合いがおおく、

家計は苦しくても子弟の教育には手をぬかず暮らしていく。

しかも維新後に中央の官僚となった、と共通点がおおく、

とても学ぶところが大きかったです。



映画はどんな風になるんだろう、と期待して見に行きました。

なかなか楽しかったです。

しかし、映画となると時間の制限もあるし、ドラマ仕立てにしなくてはならないし、

原作に書かれている内容すべてを盛り込めるわけではないのですね。

もっとあれもこれも描いてほしかった、とおもうばかりで

私にとっては原作のほうが数倍おもしろい、という感想です。



そうして昨日年末の片付けをしていたら、

磯田先生の昔の新聞記事の切り抜きが出てきました。


猪山家の古文書を読み解いているときは、入払帳を解読しながら、

同時にパソコンのエクセルに数字を入力していって家計簿の全容を見ていったという。

そうすると何の項目の費用がどのくらいの割合を占めているか、というのが一目瞭然だったという。

そして古文書はすべてデジカメでパソコンに取り込み、拡大して読み解き、

はしからワードの画面に活字にして入力するという。

そうすると論文に取り込むときはすぐにできるという。


なかなかPCを駆使しているおもしろい話でした。


筆ぐるめ

2010-12-22 11:23:29 | 日記・エッセイ・コラム

今年もいよいよ「数え日」となり、指折り数えて用事をすませる日々となってきました。

毎年年賀状はパソコンでつくっているのですが、

いままで宛名は自分で書いていました。

たいした枚数じゃないし、ついでに一言書き添えて、という手順でした。


しかし、今年は時間の余裕があったので、住所録はどんな具合かのぞいてみました。

そうしたら、ずいぶん簡単に入力できるようになっているので驚きました。


021_3 使ったソフト 「筆ぐるめ」



昔、15年くらいまえに、仕事で500名くらいの住所録を作ったことがあり

そのときはこんなに便利なソフトが開発されていませんでした。

郵便番号をいれても、なおかつ県名から入力し、

名前も一文字づつ入力という具合でした。

そういえば、漢字の変換もすごく大変だった気がする。

改行も印刷の体裁も全部自分で設定しなければならず、

そのとき苦労したので、住所録をつくるのは二の足をふんでいました。


でもソフトの開発ってすごい。

こんなに簡単にできるから、年々年賀状の宛名がほとんど印刷になっていくのも納得です。


結局あっという間に住所録をつくることができて、もう印刷も済んだので、

今年は早めに年賀状が投函できそうです。


「藩営前橋製糸所跡」の碑 除幕式

2010-12-19 11:51:16 | 日記・エッセイ・コラム

18日、群馬県前橋市の岩神町で

「藩営前橋製糸所跡の碑」 除幕式がおこなわれました。


晴れの予報でしたが、お昼頃より雲が多くなり、この地域特有の空っ風が吹き始めました。

いや~、寒いな~と思いつつ、会場に。

多くの人々が椅子をならべたり、マイクの準備をしたり、受付の打ち合わせをしたり、と忙しく動いています。


Img_0594 準備ととのった会場


さて、午後1時半となり、除幕式がはじまりました。

碑を中心に左右4人づつ並び、紅白の紐をひきます。

碑にかけられていた白布がとれ、真新しい石碑があらわれます。

「日本最初の器械製糸場 藩営前橋製糸所跡」は書家の横山香操さんの揮毫です。


Img_0600_2  石碑


式典は建立委員会代表のあいさつや、前橋市長のあいさつなどですすみ、

関係者子孫のあいさつを僭越ながらせていただきました。

ちょうど30分で式は無事おわりました。



寒いなか、総勢70人ほどの出席となりました。

たくさんの人のご寄付とご尽力によって、碑ができあがり、

序幕式までおこなわれて、本当にうれしい限りです。


今日の上毛新聞に記事がでました。


020_2 上毛新聞 12月19日記事