「つづら」ってご存知ですか?
日本古来の衣服などを入れる箱で、古くはツヅラフジのつるを編んで作ったという。
現在は竹でかごを編んで和紙を貼り、その上に柿渋を塗り、漆を塗って仕上げている。
昔はよく見かけたものですが、今は新しい素材の衣装箱に変わられて、
とんと見かけなくなりました。
でも軽くて通気性がよく、防虫効果も高いという、日本の気候風土に適しているので、
大切な着物や書類などの保存には使われて欲しいとおもいます。
そこで、そのつづらを一つ購入しました。
といっても頼んでから4ヶ月近くかかります、ひとつひとつ手作りだから。
今年の2月はじめに注文して、5月末に我が家に届きました。
現在都内でつくっているのは1軒だけです。
日本橋人形町の甘酒横丁にある「岩井つづら店」です。
通りからはたくさんのつづらが重ねられていて、岩井さんが作っているのが見えます。
昭和のままのようなお店のガラス戸を開けて中にはいり、
作業場への上がりかまちに腰掛けて注文します。
岩井さんやおかあさんと話しながら、大学ノートに名前と住所、電話を書くだけです。
出来上がったら電話しますね、って言われて
なんかのんびりと懐かしい感じです。
今回頼んだのは60センチ×40センチの小の衣装箱です。
色は溜色(ためいろ)。
家紋と名前もいれました。
宅急便で届いたダンボールをあけると、ぷーんと漆の匂いが。
さて、これに何を入れるか。
そう、堅曹さんの大事な史料類です。
今はいくつかの文箱にいれたり、ダンボールに入れたりしていますが、
きちんと中性紙にいれてこのつづらにしまおうとおもいます。
いざ、というときはこのつづらさえ持っていけばいい、という風にね。
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