堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

つづら

2009-06-10 01:13:30 | 日記・エッセイ・コラム

「つづら」ってご存知ですか?

日本古来の衣服などを入れる箱で、古くはツヅラフジのつるを編んで作ったという。

現在は竹でかごを編んで和紙を貼り、その上に柿渋を塗り、漆を塗って仕上げている。


昔はよく見かけたものですが、今は新しい素材の衣装箱に変わられて、

とんと見かけなくなりました。

でも軽くて通気性がよく、防虫効果も高いという、日本の気候風土に適しているので、

大切な着物や書類などの保存には使われて欲しいとおもいます。



そこで、そのつづらを一つ購入しました。

といっても頼んでから4ヶ月近くかかります、ひとつひとつ手作りだから。

今年の2月はじめに注文して、5月末に我が家に届きました。



現在都内でつくっているのは1軒だけです。

日本橋人形町の甘酒横丁にある「岩井つづら店」です。

通りからはたくさんのつづらが重ねられていて、岩井さんが作っているのが見えます。

昭和のままのようなお店のガラス戸を開けて中にはいり、

作業場への上がりかまちに腰掛けて注文します。

岩井さんやおかあさんと話しながら、大学ノートに名前と住所、電話を書くだけです。

出来上がったら電話しますね、って言われて

なんかのんびりと懐かしい感じです。


今回頼んだのは60センチ×40センチの小の衣装箱です。

色は溜色(ためいろ)。

家紋と名前もいれました。

宅急便で届いたダンボールをあけると、ぷーんと漆の匂いが。


Cimg8479  つづら(この色が溜色、下の写真はちょっと黒っぽいです)

Cimg8482  ふたを開けたところ




さて、これに何を入れるか。

そう、堅曹さんの大事な史料類です。

今はいくつかの文箱にいれたり、ダンボールに入れたりしていますが、

きちんと中性紙にいれてこのつづらにしまおうとおもいます。

いざ、というときはこのつづらさえ持っていけばいい、という風にね。


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