堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

川越で尾高惇忠の演説を読む

2008-03-27 11:27:23 | 人物

3月25日は急に思い立って川越の市立博物館に行ってきました。


  Cimg2701_2 川越市立博物館  

川越市の戦前の都市計画の資料がほしくて市役所に問い合わせたところ、市立博物館に絵図や図面の資料があるとのこと。

そちらにも問い合わせて、まだ午前中だったので急いで行きました。


実物は個人所蔵なので見ることはできませんが、企画展の図録にのっているのでそれをみせてもらい、役にたちそうなので購入しました。

その他関連のものや、欲しかったものなど買いました。

  Cimg2726 市立博物館企画展図録



その後歩いて市立中央図書館に行きました。

  Cimg2707_2 川越市立中央図書館


今買った図録をじっくり見てみたかったのと、郷土関連の資料がなにかあるかもしれないとおもったのです。


いろいろ読んでいたら

   『渋沢栄一伝記資料』 全58巻、別巻10巻

   (編纂  渋沢青淵記念財団竜門社、発行 渋沢栄一伝記資料刊行会)

という膨大な資料集がありました。

さすが渋沢栄一の出身地埼玉県です。

この資料集すごいです。渋沢栄一の全仕事についてあらゆる資料を多方面からあつめて載せてあります。

だからこんなすごいボリュームになったんだとおもいます。



官営の富岡製糸場を最初に作ろうと相談したのは租税正渋沢栄一と大蔵少輔伊藤博文、そして在留仏人ジブスケです。

明治3年(1870)のことです。

そのことについての資料を見てみました。


  『富岡製糸場記』は渋沢家のものと原製糸部のもの

  『富岡製糸場史』『雨夜譚会談話筆記』『世外候事歴 維新財政談』

  『大日本蚕糸会報』『生糸経済研究』『青淵先生伝初稿』

  『大隈候八十五年史』『藍香翁』『竜門雑誌』


富岡製糸場を開業するにあたっての渋沢関連の資料をこれだけのせてあります。


このなかで印象に残ったのは最後の『竜門雑誌』です。

これは初代所長だった尾高惇忠が「製糸の沿革」という題で演説したものの聞き取りの文章です。

はじめて読みました。

堅曹さんのことについてしゃべっている箇所があります。


明治3年(1870)7月尾高さんが地理権正の杉浦さんやブリュナーと富岡の土地の選定に行った帰り、堅曹さんがすでに前橋で器械製糸場を日本ではじめてつくり、やっているのでそれを三人で見学に行ったときのはなしです。

尾高さんは前橋製糸所の動く器械をはじめて見て、「なるほどこれは軽便である」と関心したそうです。そして3人でその器械を見にきてくれたことを


速水堅曹大いに喜んで一人も賛成してくれぬ、謗る者ばかりなる中によくきてくれたと言って喜びました。其以来速水とは懇意にいたします。

と語っています。


  Cimg2180   Cimg2179

     前橋市住吉町1丁目交差点にある前橋製糸所の記念碑


強くてどんどん仕事をやっていったイメージのある堅曹さんですが、やはり私なんかの想像以上に当時誰もやってないことをはじめるのは大変だったんだ、と思いました。

  一人も賛成してくれぬ。謗る者ばかり。

  そして興味をもって見に来てくれた人をよく来てくれたと喜んで迎えた。

ちょっと愚痴をいったりして、そしてとても喜んだり、すごく人間味のある堅曹さんの一面が垣間見れたようでうれしくなりました。



当時の上司(深澤雄象)の娘さんの話では堅曹さんはこの頃は刺客に狙われることもたびたびで父の前で男泣きをしていたこともあったという。

器械製糸の黎明期の本当に大変な仕事をやり遂げてきたんだ、と心に残る一文に出会えました。



江の島とうまいもん

2008-03-23 17:07:35 | グルメ

春です。

22日は江の島で遊びました。


生しらすを食べようと思いでかけましたが、あいにくもう売り切れでした。

でもとっても美味しいものたべました。

  Cimg2660 あじしらす丼

あじもしらすも新鮮で甘くておいしい。相性もいいんですね。こんど家でつくってみよう。

  Cimg2662 相方は伊勢えび丼

豪華です。伊勢えびまるまる一尾。しっかり伊勢えびのうまみがつまった甘めのたれで煮てあります。



お腹を満たしたあと、あんまり暖かくていい天気なので江の島の上の方まで行ってみました。

   Photo 江島神社の鳥居


江島神社を通ってどんどん上へ階段(またはエスカーというエスカレーターもあり)を登っていきます。



そこにはサムエル・コッキング苑と江の島展望灯台があります。   

 Cimg2673_2   Cimg2687_2

サムエル・コッキング(1842-1914)は明治初めに日本に来たイギリスの貿易商で横浜にコッキング商会を設立しました。写真材料や医療器具などを輸入、ハッカなどを輸出しました。

その商館の遺構が昨年「外国人居留地の遺構」として発見されています。(ブログ記 1月15日)


その彼が明治15年(1882)に江の島の頂上に私財で作った大植物園がサムエル・コッキング苑として平成15年(2003)に開園しました。

日本では唯一現存する煉瓦つくりの温室の遺構が保存されています。

  Cimg2674    Cimg2675_2

      温室遺構                     地下道 



苑の中には同じく平成15年に建てられた江の島展望灯台があります。

一番上の屋外展望フロアまで行きました。

  Cimg2686    Photo_2

    江の島展望灯台(2004年度グッドデザイン賞受賞)


すご~く眺めがいいです。

鎌倉から大磯あたりまでの海岸線がとてもきれいに見えます。

  

 Cimg2684_3 江の島弁天橋と片瀬海岸


西の方には春霞で富士山が朧にみえました。

海側は地球がまあるいのがわかるよう。

少し離れた島だから陸と海両方みえるのがいいですね。

風もなく、穏やかでぶらぶらプチ観光するには絶好の日和でした。



灯台からおりて次はさっきサムエルコッキング苑の中にすごくおいしそうなフレンチトースト専門のお店があったので、そこに行ってみました。

  Cimg2688   Cimg2696_2

      LON CAFE


かわいいお店ですが、オープンテラスになっていて、目の前は素晴らしい景色。

で頼んだものは

  Cimg2693  バナナとキウイのフレンチトースト

とマンゴーティー。


  Cimg2694  相方はアップルパイのフレンチトースト

とチョコレートカフェオレ。


本場フランスで「バンベルデュ」と呼ばれるデザートタイプのフレンチトーストだそうです。

まわりはカリっとしてるのに、中がトロトロです。ちょっと家では作れないトロトロ感です。

そこがお店の秘密らしいです。

甘すぎず、重すぎず、ふわ~としておいしい。

また食べに来たいな、と思いました。



のんびりしてたら、陽がおちて、相変わらずおおぜいの人でにぎやかな参道を抜けて帰りました。

    Cimg2699 黄昏時の参道


神奈川新聞の記事

2008-03-20 19:45:49 | 堅曹と横浜

堅曹さんのことが神奈川新聞に載りました。

3月6日の「私家版 横濱開港誌」という連載コラムです。

執筆は祖父江一郎という時代小説家です。中居屋重兵衛関係の『中居屋炎上』や『もう一つの黒船』、その他『阿部正弘』『関東郡代御用留』などの著書があります。

このコラムは横浜開港当時について人物を特定して史実をもとに物語を展開しています。



開港すぐの安政年間、横浜の地で生糸貿易を牛耳り巨万の富を築いた群馬県出身の生糸商・中居屋重兵衛。しかしその最後はだれも知らず、突如と消えた謎につつまれた人物である。

その彼とかかわりのあったであろう人物を描き生糸貿易の発展の盛衰を解き明かしています。

その中での堅曹さんの登場です。


著者は

速水堅曹は藩主直命の秘密御用である。

後の生糸関係の功績、時期を考えると重兵衛の輸出生糸増産の隠密行動にも加勢した可能性がある。

と推測しています。

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私は当たっているかもとおもいます。

歴史には表もあれば裏もあるのです。

日記を読み解いてひそかに私は堅曹さんの任務は隠されたものがあると推理していました。

そうでなければどうして外国にもいっていない彼が明治初年に生糸の優位性、器械製糸の先見を養うことができたのでしょう。

大きな疑問でした。


ただ堅曹さんが時期的に重兵衛が存命中に会うことが可能だったのかがクエッションです。

横浜に行って情報を得ていたのは確かだと思っていたのですが、それが中居屋重兵衛とは考えてもいませんでした。

確定ではないけれど、そうか中居屋重兵衛というキーパーソンとの接点があれば謎がとけるかもしれない。

ちょっと面白くなってきました。



このコラムを読みたい方はHPでも読むことができます。

http://www.d5.dion.ne.jp/~ikeyoko/AB-HIBUN-ZX.htm


3月11日は深澤雄象でした。このなかでは、速水堅曹のことを次のように書いています。

前回紹介した高須泉平は重職、今回の雄象は町奉行で、2人の働きもなかなかのものであるが、前に取り上げた微禄の堅曹の活動と功績は突出したものである。

う~ん、評価されてるなあ、とうれしくなりました。


中居屋重兵衛、調べてみよう。本読んでみよう。


講演『世界遺産を基本とする「街づくり」について』

2008-03-18 09:07:16 | 勉強会、講演会

17日は群馬県藤岡市へNHKチーフプロデューサー佐滝剛弘氏の講演を聞きに行ってきました。


 Cimg2657  Cimg2655_2 佐滝剛弘氏


『世界遺産を基本とする「街づくり」について』という演題です。

これは「高山社を考える会」の設立総会で行なわれました。

高山社とは明治時代、群馬の藤岡で養蚕技術を教え全国有数の教育機関となった組織の名前です。今回の世界遺産候補「富岡製糸場と絹産業遺産群」の中のひとつとして名乗りをあげています。

それを支援するかたちで有志が「高山社を考える会」を発足させました。



講演をしてくださった佐滝剛弘氏は本業のかたわら各国の世界遺産を200件あまり訪れており、著書『旅する前の「世界遺産」』(文春新書)もだされています。

そして昨年は『日本のシルクロード~富岡製糸場と絹産業遺産群~』(中公新書ラクレ)を出版されました。(ブログ記、昨年10月10日)


今回は高山社を世界遺産にと考える藤岡市の街づくりについて、世界遺産とはどういうものかということから入り、多くの事例を参考に街づくりのヒントとなる話をしてくださいました。

絹(シルク)は世界の歴史、文化に大きくかかわっており遺産として大変価値がある。現在、絹関係の世界遺産は3つ登録されている。(フランス、イタリア、スペイン)

群馬県は「富岡製糸場と絹産業遺産群」をシルクのシステムとして世界遺産にすることを目指している。

システムが世界遺産とされたのは2006年に登録されたものの中にもいくつかあり、例えばハンガリートカイのワイン産地の景観、モーリシャスの世界で初めての契約労働の関連施設、メキシコテキーラのお酒にまつわる文化や製造、である。

世界遺産に登録されることはそれだけで圧倒的なブランドとなり、観光地となってしまうが、街づくりとしてはそれだけが目的となってはいけないのではないか。

そこに住んでいる人たちが世界遺産をめざすことによりまとまっていき、地域の魅力をたかめ、地域に誇りを持てるようになることが大切である。

高山社の場合も藤岡市のメリット、デメリットをよく見極め、長い目でみて魅力ある地域となっていく街づくりをしていってほしい。

そして街づくりにとって大切なものは、核となる旗印の「種」、リーダーとなる「人」、タイミングをのがさない「時」であると考える。

佐滝氏の豊富な世界遺産の見識と具体的にわかりやすい事例を引き出しての説明はいつも納得のいく理解ができ、大変勉強になります。

常にジャーナリストの眼でものを捉え、文章を著し、話しをする佐滝氏の考え方、視点に謙虚な人柄と共に魅力を感じています。



「富岡製糸場と絹産業遺産群」は群馬県のめざす世界遺産ではあるけれど、これは近代日本のシルク産業すべてが世界に評価され、価値を認められることなんだとおもいました。

日本の世界遺産として登録されるのですから、視野は大きく、広く持って日本のシルクロードをみつめていくことが大切だと教えられました。


関越自動車道とドライブ

2008-03-16 01:36:19 | 趣味

私はよく群馬へ出掛けますが、いつも車です。

関越自動車道を利用していきます。

通い始めてから3年くらいたつので、100回くらいは往復しているかもしれません!!

まったく慣れた道でいつも非常に快適に走っています。



最近、おっと思ったことがあるので、ちょっと報告。

まず、下りの三芳パーキングエリア、女性用トイレがものすごくきれいになりました。

びっくりしました。

まずは案内標識が格段に見やすい!

Cimg2651

一歩中に入るとすべて木目調の内装で、まるで新しいデパートのトイレの様です。

Cimg2650

オムツ替えコーナーやフィッティングルームなどもあり、よく考えられているなーと感心します。

トイレにはいってくる人たちはみんな、「わ~すごいきれいだねー」と一様に驚きの声を上げていました。

調べてみると昨年の12月にリフレッシュされていたようです。三芳PAはあまり休憩に寄らなかったので、いままで気がつかなかったのです。



次におっと思ったのは、スターバックス・コーヒーがサービスエリアにできたことです。 

Cimg2642_2  上里SA(上り)のスタバ

これは昨年から知っていましたが、先日上里サービスエリアのスタバに入ってみました。

街のスタバと違うのは、最初から「お持ち帰りでよろしいですか?」と聞いてきたところ。

大体は車の中へ持っていって、走りながら飲む人が多いんでしょうね。

高速道路の途中じゃそんなにゆっくりお茶する場合じゃないですものね。

お店にはテーブルと椅子もあります。

Cimg2640_4 ラテとマシュマロ&ナッツチョコレート(食べかけです)

私はケーキも一緒に頼んでゆっくりコーヒー飲みました。

疲れていたので大甘のスタバのケーキもこの日はおいしく食べました。



高速道路のドライブはいつもFM聞いたり、好きな音楽かけながら、長い距離が自分の世界に浸れる至福の時間となります。

Cimg2648 お気に入りのCDかけながら

人間にはそうやって好きな音楽などを聴いて気持ちをリラックスさせフラットな状態に保つのはたいへんいいことだと聞いたことがあります。

たしかに自分のことを深く見つめたり、反省したり、考えをまとめたり、つぎからつぎといろいろなことを思い描けて精神的に充実した時間となっています。

リフレッシュされるというか、ストレスが解消されるというか。

長いこと書き物した後などは、特に高速走るとワクワクするほど楽しい。



「TOKYO SMART DRIVER」というの ご存知ですか?

      

首都高の事故を減らすプロジェクトです。

ドライバーひとりひとりが相手をおもいやるスマートな運転をして、首都高をやさしく安全に走って事故を減らそうという計画です。

私もそれに賛同して「スマート・ドライバー」となりワッペン貼って首都高走ってます。


いくら気持ちがルンルンでも車の運転は安全に。安全に。

先日も関越道で交通事故をもろに目撃 しました。

怖かった~。

みなさん、気をつけましょう。