![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/a1/5f5f12166a1c4109304a624c8f4bd86e.jpg)
一週間ほど前に
宮内庁三の丸尚蔵館でおこなわれている展覧会
「明治天皇 邦を知り国を治める ―近代の国見と天皇のまなざし」
平成27年1月10日(土)~3月8日(日) (前期1月10日~2月8日 後期2月11日~3月8日)
を見てきた。
皇居の大手門から入る
三の丸尚蔵館
明治天皇の初期の全国各地への行幸の様子やその記録、
ご覧になった景色や新しい産業や教育の建造物などの写真類から
天皇が近代国家へ向けて変わりつつあった国土をどのようにみていたか、という
展覧会である。
この中に
「東園侍従 富岡製糸場報告」が出品されている。
これは明治23年富岡製糸所に遣わされた東園侍従に、
富岡製糸所長だった堅曹が陛下のお手許へと渡した文書類だ。
2012年に私が宮内庁で発掘したもので、
『速水堅曹資料集』の「堅曹の素描」に写真と内容を載せている。
この資料がこうした展覧会に展示されるとは、たいへん驚いた。
久しぶりに原本を目にすることができた。
この展覧会には、たくさんの製糸関係の写真が出品されている。
「富岡製糸場」の写真類。(東京国立博物館所蔵とおなじもの)
堅曹さんが設立指導した「二本松製糸場」の初期の写真。
「山形県鶴岡の松ヶ岡開墾場の蚕室」の写真。
県庁などを含む明治11年撮影の群馬県関係の写真もある。
どれも明治初めの貴重なもので、はじめて見るものもある。
明治天皇がこのように養蚕や製糸に特に関心をもたれていたということからも
製糸業が日本の近代化の要の産業であったことがよくわかる。
普段は見られない写真類ばかりで、前期後期で入れ替えもあるので、
期間中何度か見に行きたいとおもっている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます