9月17日は愛知県犬山市にある「博物館明治村」にいきました。
目的は富岡製糸場で明治5年(1872)の開業時から使われていた本物の蒸気エンジン、通称「ブリューナ・エンジン」とよばれている、日本にたった一台しかない貴重なものを見ることです。
敬老の日で65歳以上は無料だったのですが、まだあてはまらず。乗り物一日券付き入村券を2,200円で購入。
村内は広そうなので歩くのを覚悟していたのですが、村営バスや蒸気機関車、京都市電が走ってて、うまくアクセスしてあり楽でした。
まずは全体を走るガイド付きのバスに乗ってざっと一周。そして目的の「鉄道寮新橋工場(機械館)」へ。
鉄道寮新橋工場(機械館)
ここは明治5年(1872)に開業した新橋停車場に作られた機関車修復所の建物です。この工場の中に明治の機械類の展示がされているのです。
中に入ってみると、天井が小屋組トラスで広い空間になっており、ゆったりと機械類が置かれていました。
「人力から動力へ 原動機械」というコーナーにありました。
横形単気筒蒸気機関(Horizontal Single-Cylinder Steam Engine)
この蒸気機関は、官営富岡製糸場の操糸機の原動力として使用されたものである。同製糸場の建設を進めていたお雇外国人ブリューナ(P.Brunat 、フランス人)によって輸入されたことからブリューナ・エンジンとも呼ばれている。
蒸気機関は操糸工場に隣接する「汽罐・汽機室」に据付けられ、動力はシャフトを通して操糸工場内の繰糸機に伝達され大正中頃に電動機にかわるまで使用された。
本機にはフライングボール式の調速機や「マイヤー式二重弁」と呼ばれる蒸気分配装置などが採用された。
現存する国内最古の蒸気機関である。
シリンダ経 250mm
ストローク 500mm
出力 17.5HP
回転速度 55rpm
質量 2.7t
近づいてみると、なんと動いているのです。
広い機械館の中にある機械類のなかで動いているのはブリューナ・エンジンだけでした。
毎日手入れして、朝一番で電気をいれて一日中うごかしているのだそうです。
機械油がしっかりと塗られ、現役のエンジンのように滑らかに回り続けていました。
ピストンが動いているのがわかるように連続で写真を撮ってみました。
① ②
③ ④
本当は蒸気で動かすともっと早くて、速度調節をフライイングボールが開いたり閉じたりしながらするのだそうです。
あんまり、ブリューナ・エンジンばかり見ている私がふしぎだったのか、機械館の解説員の方が近づいてきて声をかけてくださいました。
富岡製糸場の伝道師であることを伝え、見ていた理由をつたえると、よくご存知で、あのブリューナ・エンジンと同じものが最近トヨタでみつかったとおっしゃいました。
くわしく話を聞き、展示されている名古屋市の「産業技術記念館」を一日延期して見に行くことにしました。
明治村は開園が昭和40年(1965)。ちょうど私が小学生のころで随分と騒がれたのを覚えています。
あれから40年以上たち屋外博物館として自然の中に明治時代の建物が60以上移築復元されており、のんびりと見て回れるようになっています。
三重県庁舎 京都七條巡査派出所
村長さん(誰でしょう?) 東山梨郡役所
安田銀行会津支店
森鴎外夏目漱石住宅 西郷従道邸
幸田露伴住宅(蝸牛庵) 明治天皇御料車
宇治山田郵便局 工部省品川硝子製造所 帝国ホテル中央玄関
品川灯台 西園寺公望別邸(坐漁荘)
意外と若いカップルが多く、デートコースとしても人気があるようです。8月にはライトアップもされます。
興味のある建物をみて、乗り物にのって、一日満喫しました。
私も大好きな場所で、
今年はかみさんと一緒に明治村の村民になりました。
住所は西園寺公望の座魚荘です。
何度行っても飽きないです。
私もはじめて行って大好きになりました。
村民ですか。一年に何回もいかれるんですね。近くならナ~、私も。
もっともっとゆっくり見てみたいところばかりでした。なにしろブリューナエンジンで午前中費やしてしまったものですから(笑)、時間がなくなってしまいました。