堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

シルク・サミット2011 in 桐生

2011-11-22 15:42:28 | 勉強会、講演会

11月の第2、3週はとても忙しかった。

そうでなくても滞りがちのブログがほんとうにご無沙汰です。



さて10日は群馬県桐生市でおこなわれた、

「シルク・サミット 2011 in 桐生」に行ってきた。

これは農業生物資源研究所や大日本蚕糸会が主催する

毎年おこなわれるイベントで、

私は2006年の富岡、2009年の須坂のときにも参加した。

いつも初日に講演や研究発表があり、翌日は見学会という日程です。


Img_4023 テーマは「どうなるシルク・どうするシルク-蚕糸絹文化の現在・過去・未来-」




今回は日帰りで講演会と夕方からの懇親会に出席。

9月に一緒にパリにいった地元のSさんも参加するということで、

あれ以来の再開を楽しみにして出掛けた。


桐生は歴史や伝統に培われてきた織物の街です。

パネルディスカッションでは若いクリエーター達がその伝統の灯を消さないように、

様々な苦労をしながらも、世界にむけて発信していく姿勢がみえ、

未来への展望がひらけるような気がした。


Img_4050_2 パネルディスカッションの様子



日本の養蚕製糸の将来を案ずる声は年々悲惨になり、

いったいどうなることかといつも気になっているのだが、

久しぶりに期待がもてるような話しが聞けて、

参加してよかったとおもう。



また会場には「チョップ」といわれるたくさんのシルクラベルも展示されていて、

解説に速水堅曹のことが書いてあったのには、ちょっと驚いた。


Img_4042_2 シルクラベル(左)の展示



このコレクターで実行委員でもあるKさんと話したら、

平成の合併で堅曹の友人である星野長太郎の出身地・水沼が桐生市となった。

堅曹に学んだ星野が水沼製糸所をつくり、そこでつくった生糸が

堅曹、長太郎、楫取知事が相談して渡米させた弟の新井領一郎によって

アメリカで売りさばかれ、評判をよび、

桐生、いや日本の生糸貿易はたいへんに発展した。

そう考えると、堅曹は桐生の恩人でもある、などと言ってくれた。


たしかにいままでは星野長太郎は桐生の人物ではなかったので、

そういう取り上げかたはなかったけれど、

これからは「桐生の」といった視点で評価されることもあるんだ、とおもった。



懇親会ではSさんと積る話をあれこれ語り、

須坂サミットの時に知り合った方たちとの再会もあり、

とても楽しい時間が過ごせた。


ラジオ美術館

2011-11-06 09:04:03 | 原三溪市民研究会

ここのところ、原三溪市民研究会の話しが続きます。

今回はいつも会場を借りている横浜美術館がおこなっている

「ラジオ美術館」に市民研究会が出演することになりました。


ラジオ美術館の詳細と過去の放送はこちらで。



11月18日 公開収録がおこなわれるので、その参加者を募集しています。


  「三溪を学ぶ、三溪に学ぶー原三溪市民研究会」

というタイトルで


  日時 2011年11月18日(金)14:00~15:30 

  会場 横浜美術館8階スクールスペース

  定員 先着50名  無料


何人かの会員がインタビューに答えるかたちで、

この研究会とのかかわり、三溪についての関心等々いろいろ話しをします。

どんな展開になるのか楽しみです。

ご興味のある方はどうぞ公開収録にいらしてください。


Eメールでの申込みです。

あて先アドレス yma-jyuku@yaf.or.jp に

  ①件名「ラジオ美術館申込」 ②参加人数 

  ③お名前(よみがな) ④電話番号

を記入してください。


052 チラシ


馬車道のガス灯、シーバス

2011-11-05 15:22:45 | 原三溪市民研究会

先日、今度の「横浜ウォーキング」の下見をおこなった。

解説を担当する会員と運営委員が

当日と同じ午前9時半に桜木町駅にあつまり、あいにくの雨だったが、

順路に沿って解説をしながら予行練習をした。



馬車道ではガス灯の発祥の地として話しをする予定で、皆でいろいろ内容を検討していた。

当時のガス灯のレプリカもあり、街路灯もおなじようなデザインのものが

ずらっと通りに配されている。

けれど、これは多分電気で点灯しているのよね、と皆で話していた。


そうしたらちょうどその街路灯にはしごをかけてランプを掃除している人がいた。


Img_3740 街灯のランプの掃除



早速近づいていって尋ねる。

「この街灯の灯りは電気でついているのですよね?」

そうすると、その人はこともなげに

「いえ、ガスですよ。これは本物のガス灯ですよ。」


一同 「え~!」

「なんだったら、実際につけてみましょうか。」

と言ってはしごから降りてきて、

歩道の地面にある瓦斯栓をあけて、またはしごに登り、

ランプに点火してくれた。


Img_3741 点火



ランプはポッという感じで火がともり、赤々と炎が灯った。


Img_3742 灯った!



へ~、ほんとうにガスでついている街路灯なんだ、と一同感激!

聞けば、こうやってガス灯のランプを掃除するのは年に2、3回ということ。

たまたまその場に出会えて、疑問におもっていたことを確認できてよかった~。




それから午後3時半くらいまで下見をおこない、最後は山下公園のインド水塔で解散。

そこからは歩いて地下鉄の駅にいくのもいいけれど、シーバスで横浜駅にいくのも一手。

雨もあがったので何人かでそれで帰ることにした。


私はシーバスに乗ったことがなく、

いつか海から横浜3塔(キング、クィーン、ジャック)を見てみたいとおもっていたので、

真っ先に名乗りをあげた。


Img_3766 シーバス



結局4人で乗り込み、海の風にあたる船尾のデッキに座って、おしゃべりしながら景色を楽しんだ。


Img_3780 ベイブリッジ



船乗りの免許をもっていて、この横浜港を熟知している海の男のNさんが、

いろいろ解説しながら

「船で湾にはいってきて、こうやって横浜の港が見えると、何十回もきているのに、

なんかいつも感激しちゃうんだよね」と言った。

港にはノスタルジーを掻き立てられるものがあるのだろう。


幕末の開港からこの横浜港では外国から数え切れないほどの船が出入りしている。

それらに乗った洋行帰りの日本人たちは、この湾にはいり

横浜だ!日本に着いたんだ!と、どれだけ感激したことだろう。


Img_3777 横浜港



待望の3塔が見えた。


Photo 横浜3塔(同乗のKさんの写真拝借)


私もちょっぴり昔の船に乗って帰ってきた人々の気持ちを感じることができた。


赤レンガ倉庫とMM21に寄って、終点の横浜駅東口で

約40分のミニクルージングは終わり。


Img_3807 横浜駅東口ベイクォーター


ちょうど黄昏時になり、街はライトアップをしてきらめきはじめていた。