堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

れいざん

2014-06-28 03:30:28 | 人物

昨日の「賞典禄」につづいて、今日は日本酒「れいざん」!!


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熊本県阿蘇のお酒です。


5月のゴールデンウィークに訪れた熊本のYさんが

富岡製糸場世界遺産登録のお祝いに贈ってくださいました。

ありがとうございます!


保冷箱に入って届きました。

開けたら、写真のように水滴もしたたるほどキーンと冷えた生貯蔵の冷酒。

早速飲んでみました。

すっきりした辛口で、おいし~い。


醸造元の山村酒造は熊本の長野濬平さん、親蔵さんの親戚になるそうです。

ひと口、ふた口、飲みながら、熊本のことを思い出し、

140年以上前に、はるか群馬まで養蚕製糸業の伝習に訪れた

先駆者たちのおもいを噛みしめました。


近代日本の製糸業を牽引してきた富岡製糸場が世界遺産に登録されて、

忘れられていた日本の工業化の原点が語り継がれていくことを

うれしくおもう。


賞典禄 

2014-06-27 03:13:05 | 人物

富岡製糸場の世界遺産登録のお祝いに、焼酎「賞典禄」をいただきました!



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これは東京農工大学の学生さん達がつくったお米で造られた焼酎だそうです。


贈ってくださったTさんから、次のような賞状もいただきました。


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      祝 世界遺産

 

       速水堅曹殿

 

       大久保利通


    「賞典禄」とは官に仕える者に支給される手当のことで、

   東京農工大学農学部本館手前にある「大久保利通公碑」にちなんだ言葉。

   大久保公が明治維新の功労により下賜された「賞典禄」の2年間分を

   本学前身のひとつである駒場農学校の奨学の資に充てられたことに

   由来しています。



なるほど、知らなかったです。


先日、東京農工大で講演をした時に聴きに来てくださったTさん。

私が、堅曹さんは大久保利通のことをとても尊敬していて、生涯思慕の念を抱いていた

と話したので、それならば、と贈ってくださったそうです。


とっても感激しました。

手書きの賞状、なんて素敵なんでしょう!

粋なことをしてくれるTさん、感謝でいっぱいです。



泉下の堅曹さんも、すごく喜んでくれているはず。

だって大久保利通から賞状もらったんだもの。

よかったね~、堅曹さん。


もったいなくて飲めないな。

東京農工大の「大久保利通公碑」も見に行かなくっちゃ。

うれしい、うれしい。


前橋市 世界遺産登録を祝して

2014-06-22 15:51:26 | 人物

群馬県前橋市は速水堅曹が日本ではじめての器械製糸所をつくったところ。

富岡製糸場の開業2年前、明治3年(1870)です。


前橋市では、今回Photo_2

「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録を記念して、

所長も長く勤めた速水堅曹の前橋での活躍、

ひいては日本の製糸業への貢献といったものを

多くの人に知ってもらおうと、

講演会などを企画しています。

 

                                                                                           速水堅曹



前橋市のホームページに今朝から

「富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録を祝して」という

メッセージが掲載されています。


http://www.city.maebashi.gunma.jp/sisei/444/445/p012932.html

ぜひ、お読みください。


最後に講演会のお知らせがありましたので、引用します。


  速水堅曹の講演会を開催します

  1. 日時
        平成26年8月30日(土)午後1時30分から3時30分
  2. 会場
        群馬会館ホール
  3. 対象
        先着200名
  4. 申し込み
    文化国際課 歴史文化遺産活用委員会へ直接連絡(直通:027-898-6992 )

 内容
     第1部 講演
      「藩営前橋製糸所と速水堅曹」石井寛治氏(東京大学名誉教授)
     第2部 シンポジウム(40分)
       速水美智子氏(速水家子孫、富岡製糸場世界遺産伝道師)
       内海孝氏(東京外国語大学名誉教授)
       石井寛治氏(東京大学名誉教授)
        司会:手島仁(前橋市歴史文化遺産活用室長)


堅曹さんの足跡を訪ねて福島・宮城へ

2012-08-21 02:03:16 | 人物

夏休みに、急に思い立って、福島と宮城に行ってきた。

堅曹さんの足跡をたどる旅です。



まずは福島県白河にある越前松平家の松平直矩と基知の墓所に行ってお参りをした。


Img_5589 墓所への道


Img_5609 松平基知の墓


Img_5638 松平直矩の墓


昨年の地震で燈籠が倒れたり、道が崩れたりで長らく立ち入り禁止となっていたが、

やっと修理がおわり公開されたところです。



白河では明治初年に堅曹が指導した白河製糸会社の場所も確認できた。


Img_5681 白河駅



城下町で長く続いているお店もあり、その中の一軒でお話を聞かせてもらったら、

いろいろ製糸関係の詳しいことがわかり、あちこち案内をしてくれた。

ありがたい。


Img_5696 城下町の絵図


速水家が白河藩士であった時代に、その先祖たちが仕えた小峰城。

ここはまだ地震後の修理がまだ終わらず、来年くらいまで公開されないそうです。


Img_5705 小峰城


白河の街は奥州街道や城下町の街並みがよく残っていて、とてもよかったです。



夕方福島市に移動。

翌日は朝から福島県立図書館に行って

堅曹が訪れた明治初年の頃の福島市の様子を知りたいとおもい調べはじめたが、


Img_5720 県立図書館


午前中で終わらせる予定が、なかなかこれといった資料や文献が見つからない。

司書さんたちにお世話になり、午後3時をまわってようやく頭のなかで

当時の福島の街の様子が描けるようになった。



予定を大幅に過ぎてしまい、もう一泊することに。

堅曹が明治24年に訪れた鎌先温泉(宮城県白石市)に泊まることにした。


ここは600年も前に温泉が発掘され、何百年も前から営業している4軒の宿屋もそのままです。


Img_5725 鎌先温泉


夕方宿に着き、温泉街を歩いた。

といっても5分もあれば終わってしまうほどの小じんまりとした山の中の温泉。

タイムスリップしたように昔の面影がそこここに残っている。   


堅曹がここで詠んだ長歌がある。

宿で声に出して読んでみた。

  山のとかけの 所せき 谷にはあれど 人さはに ・・・・・


そのままだなあ、とおもった。


怪我によく効くといわれる薬湯は、

やわらかいぬるめのお湯で湯の花がたくさんあり、体があたたまる。

おかげで旅の疲れもとれた。



翌日は再度福島市内をとおり、県庁を見学。


Sbsh0460 福島県庁


なるべく旧奥州街道を通って二本松へ向かってみた。

堅曹は福島・二本松間を製糸会社をつくるためいくども行き来しているが

平坦ばかりではなく山道もあるので、時間はどのくらいかかったのだろうか、とおもう。



二本松製糸会社があった霞ヶ城跡をみて、そこから東へ10キロほどの小浜というところへむかった。


Sbsh0467 霞ヶ城址



堅曹がひと月半ほど逗留して勉強したところである。


どんな街なのか、ここが一番行ってみたかった。

明治初年の街の様子を知るためにここでも図書館へ。


Sbsh0475 図書館の前の風景


あまり資料はなかったので、直接ここぞ、とおもう古くから続いていそうなお店に入っていろいろ聞いてみた。

するとドンぴしゃりで、どんどんいろいろなことがわかり、大収穫となった。



2泊3日の旅だったが、堅曹の日記や自伝に書いてある福島方面で行った場所をほぼたどることができた。

長年知りたかった場所や宿泊したところなどもみつけることができ、とても得ることが大きかった。


速水堅曹詩歌集『一本の糸』

2012-06-04 01:56:57 | 人物

堅曹さんの詩歌集ができました。


タイトルは  『旧官営富岡製糸所長速水堅曹詩歌集 一本の糸』

編纂・発行は  富岡製糸場世界遺産伝道師協会 歴史ワーキンググループ

大きさは  A5版 88頁 私家版です。



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堅曹の日記や自叙伝、その他の資料に記されていた

和歌や漢詩、長歌、俳句を集めたものです。


詩歌は堅曹のおもいや考えを知ることができます。


富岡製糸場や工女たちを詠んだ歌からは、

どこにも書かれていない、当時の製糸場が浮かび上がってきます。


家族や信頼していた者たちへ捧げた歌には堅曹の気持ちが感じられます。


こういった切り口から一人の人物を知るのもよいかと。



私家版ですので、群馬県内および出身地の川越市内の主な図書館には

寄贈させていただきました。



5月24日の上毛新聞1面コラムに取り上げていただきました。


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