明治乳業争議団(blog)

働くルールの確立で人間性の回復を!

5・29全労連・東京地評争議支援総行動、明治HD抗議・要請に連帯挨拶を紹介

2013年05月31日 15時09分25秒 | レポート
明治乳業争議支援共闘会議 議長・松本悟(千葉労連議長)

浅野茂太郎社長に話合い解決を呼びかけました。
 
 
明治ホールディングス社前に争議解決を求めてお集まりのみなさん、お疲れさまです。
私は明治乳業支援共闘会議の松本です。本日の社前行動の目的は、明治乳業争議全国事件の都労委命令を直近に控え、労使の話合い解決を浅野茂太郎社長に訴えるためです。
 
 
明治乳業争議の本質は、会社がまともな労働組合を乗っ取り潰し、賃金・昇格差別を実行した典型的な不当労働行為事件です。事件が解決しないのは、会社が東京高裁の和解提案にも応じない、争議団との話合いにも応じない、不当な態度をとりつづけているからです。
 それでは明治HDという会社はどういう会社なのか、話します。3大不祥事をくり返すきわめて、典型的なブラック企業です。
 

 一つは、食品企業でありながら食の不祥事をくり返しています。食の不祥事の原点は、牛乳にまがい物を混ぜ販売していたインチキ牛乳事件です。この事件は、国会で追及され、当時の浅沼社長ら幹部3人が責任を取って辞任しました。明治粉ミルクセシウム事件も市民団体が告発するまで、赤ちゃんにセシウム入りミルクを飲まし続けました。2000年の雪印食中毒事件以降、25件も食の不祥事をくり返しています。北海道新聞は社説で「食品企業失格」の烙印を押しました。
 

 二つ目は、社員らの事故死が続出していることです。特に悲惨だったのは、2010年5月の母の日におきた、事故死事件です。入社間もない山本さんという若い臨時女性に、本来2人一組でやる危険な清掃作業を1人でやらせたため、機械に押しつぶされて亡くなりました。このような事故死事件が7件も起きています。
 

 三つ目は、社員に対する人権侵害や賃金差別が凄まじく、労働争議が10件も起きていることです。現在も3件が係争中です。とりわけひどい人権侵害は大阪工場で、若い松本寿子さんに対し、11年余にわたり、畳一畳半のプレハブ小屋に隔離した事件です。この事件は、国会でも追及され、ようやく職場に戻しました。今、争われている明治乳業争議全国事件の申立人の糸賀さんは、40年勤続しても一回も昇格せず、定年時の基本給が15万円台で退職しました。このように、明治HDは、憲法や法令を遵守しない典型的なブラック企業です。
 

 その結果、会社の業績はどうなっているのか、2009年に明治乳業と明治製菓は統合し、「世界に打って出る」と明治HDが誕生しました。統合して、5年目に入りますが、業績は低迷したままです。今年度末の業績と2009年統合前の業績を比較すると、まったくと言っていいほど、売上高も営業利益も伸びていません。毎年の株主総会で、相乗効果はいつ出るのか、と質問され、いつも来年こそは来年こそはの言葉の繰り返しです。
 

 ですから、今年の4月1日には子会社8社消滅、一社に統合のリストラを強行しました。明治HDに統合して得をしたのは浅野社長の報酬が1億円を超えたことと、1.5万人の社員の内、明治HDの社員(15人)だけです。あとの社員は、賃金、退職金、年金が削減されました。これでは、社員のモチベーションはあがりません。
 

 それではなぜ、明治乳業争議は他の大企業の争議と違い、解決しないのでしょうか。他の大企業、すなわち、日立や東芝、新日鉄や東電も同様の争議を抱えていました。それらの争議に対し、労働委員会や裁判所は不当労働行為を斬罪し、最後は労使の話合いで解決しました。大企業争議で引きずっているのは明治乳業争議だけです。明治乳業市川事件で都労委が不当労働行為を免罪したことが影響しています。しかし、明治乳業争議も解決のチャンスはいくつもありました。東京高裁などが三回にわたり、和解提案をしましたが、会社がことごとく拒否し、長期争議になっています。
 

 なぜ、会社はこの争議を解決しないのか、その秘密は浅野茂太郎社長の経歴にあります。浅野茂太郎社長は、明治乳業市川工場でまともな労働組合を潰し、乗っ取るために、自らインフォーマル組織の代表として支部長選挙に立候補し、支部長に当選した不当労働行為の張本人です。一般に不当労働行為を実行した人間は罪を認めないと言われています。自分を合理化するためです。
しかし、社長の個人的な問題で長期争議の話合い解決を放置すると、会社は疲弊するだけです。私たちは、浅野茂太郎社長にこの争議を収拾するため、話合い解決を呼びかけています。浅野茂太郎社長に呼びかけます、会社のためにも社員のためにも争議団のためにも、決断をするときです。私たちは、あなたが争議解決を決断するまで、全力でたたかうと言うことを申し上げ、連帯のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。     
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5・29全労連・東京地評争議支援総行動  明治ホールディングス社前主催者挨拶 

2013年05月30日 18時06分29秒 | レポート
主催者を代表して 東京地評 伊藤潤一議長の挨拶を紹介します。

 「CSR」最近耳にすることがなくなりました。一時、企業の不正・不祥事が続き、企業の社会的責任が問われ、「CSR」がいわれるようになりました。
 しかし企業、大企業は、企業の社会的責任を守るどころか、ブラック企業といわれる反社会的企業が増えています。

 明治グループも同じです。明治グループの「企業行動憲章」の前文は、こう言っています。「私たち明治グループは、食と健康に関わる事業に携わる者として、その責任の重さを自覚しながら、企業として健全に発展していくことで、社会への責務を継続的に果たして行きます。そのために、諸法令や社会規範などなどを遵守し、高い倫理観のもと、公正かつ誠実に行動します。」

 みなさん、明治グループが公正かつ誠実に行動していれば、学校給食用牛乳から放射性セシウムが検出されるでしょうか、粉ミルクから放射性物質が検出され、40万缶無償交換しなければならないことが起こるでしょうか、プリンの細菌汚染で23万個回収しなければならないことが起こるでしょうか、防衛医科大学との粉ミルク落札価格の官製談合で、東京支社に家宅捜査が入ることがあるでしょうか、 みなさん、行動憲章の一項に、「私たちは、従業員の多様性や人格・個性を尊重するとともに、安全で働きやすい職場を確保し、創造的で活力ある組織を目指します」と謳っています。本当にそうでしょうか。

 明治は、不祥事・不正行為をかさねながら、平行して半世紀にも及び、働くものの人権を否定し、解雇・差別を強行してきました。まさに、ブラック企業の草分け的存在ではないでしょうか。

 みなさん、旧明治乳業による不当労働行為事件は、一昨年、2011年11月に東京都労働委員会で結審しています。早期に和解解決に向けた都労委の命令を勝ち取るとともに、6月の株主総会で明治に解決を迫るたたかいを大きくつくっていかなければなりません。引き続き、明乳争議へのご支援をお願いすると同時に、すべての争議の早期勝利解決、憲法が生きる職場をつくるために、東京地評、みなさんとともにたたかう決意を表明し、主催者挨拶といたします。ともに頑張りましょう。
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全労連・東京地評争議支援総行動で、明治HDへ争議解決を求め131団体385名が結集し展開されました。

2013年05月30日 17時45分38秒 | レポート
2013年5月29日、(旧)明治乳業・現(株)明治)の不当労働行為を抱え込んだ親会社明治HDに対し、29年争議を都労委全国事件の命令を契機に、全面解決を直ちに決断せよと 131団体385名が社前に結集し強く求めました。

 行動の主旨は以下の情勢を踏まえ取り組まれ、明治ホールディングスに要請を行いましたが、会社は、警備会社を盾に一切応じさせない態度に終始する異常な姿勢を当該争議団、支援者・消費者に向かって今回も敵がい心を露わに燃やしていました。

 日本の大企業は、東日本大震災、電力不足などを口実にあげて、国内事業所の縮小・閉鎖・統合・売却などを促進し、国内工場の海外移転を推し進め、労働者には雇用不安と低賃金、長時間過密労働、非正規雇用労働者とワーキングプアを大量に生み出しています。
一方で、長期不況下にあっても、内部留保は過去最高の266兆円も蓄積し、株主配当は確保しながら、賃金抑制や下請単価の切り下げなど、労働者と下請事業者に犠牲を押し付け、さらには、消費税率引上げ、TPP参加、法人税減税、さらなる規制緩和を要求しています。
日本経済を国民本位に立て直すためには、被災地・被災者の要望にそった地域を重視した復興と雇用・くらし・中小企業の再興などを早急にすすめる必要があります。
同時に、国民総生産の6割を占める個人消費と内需の拡大に軸足を転換し、労働者の雇用と生活の安定、社会保障の充実をはかることが重要です。
大企業は、今こそ利益至上主義・株主本位の経営を改め、地域、国民、労働者、環境などに対する社会的責任(CSR)を果たすことが厳しく求められています。

 私たちは、すべての企業が国際労働機関(ILO)条約・勧告、国際人権規約を順守するとともに、日本国憲法と労働諸法を守り、「人間らしく働き、生きるルールを保障する」ことで、その社会的責任を果たすよう強く求めます。

 本日は、全国から31労組・争議団が参加し、「すべての争議の早期全面解決を! 地裁・高裁は公正な判断をおこなえ! 震災復興、原発ゼロ社会を実現しよう! 『首切り』自由の社会を許すな! 憲法を職場とくらしに活かそう!」をスローガンとして要求し、「5・29全労連・東京地評争議支援総行動」を展開しています。
 貴社におかれましては、企業の社会的責任を果たし、良好な労使関係を確立するためにも、関係する争議の全面解決ため真摯に努力されるよう、以下を要請します。

明治HDへの要請

一、長期労働争議の全面解決を決断し、都労委命令を契機として真摯に「話し合う」場を設定すること。
一、(株)明治に原料・製品の放射能汚染検査を実施し、そのつど数値を公表すること。
一、明治HDの事業再編や経営不振による雇用破壊・労働条件の切り下げなどは許さないこと。
上記、重ねて強く要請いたします。
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定例の3点セット宣伝を実施し、明治HDに争議解決と経営姿勢を問いかけてきました。

2013年05月19日 16時40分12秒 | レポート


5月14日定例の明治HD前から筆頭株主みずほ銀行本店前と東京メトロ東陽町駅前での宣伝を行ってきました。

 明治HDに対し、29年目の争議解決に向けて今闘われている都労委全国事件の命令交付が間近にあることから、命令交付を機に長期争議の全面解決のための話合いの場をつくる事を求め、そのためには、争議解決に向ける視点を改めることが必要であること。
 国民・消費者の皆さんが望んでいる食の「安全・安心」を提供できる生産効率優先・儲け本位から、消費者の目線に立つ経営姿勢に改める必要性を呼びかけました。
 
 今回も、明治HD前を通りかかった若い女性から、宣伝行動に支援に駈け付けてくれた方に、放射能による製品への汚染問題の不安から声がかかりました。支援者は、この間の経過など説明し明治の隠ぺい体質が多くの消費者に不安を与えていることを説明しました。
 話を聞いた女性の方は、食品を扱う会社としてはもっと広くデーターなどを示していただきたいですねと話していきました。

 筆頭株主みずほ銀行には、明治が犯している不正・不祥事に対し、国民・消費者が不安を抱き明治離れ、乳製品離れに直結しつつあることが宣伝行動の中で対話が生まれ明治に対する不信感が寄せられてきている現象があること、これらの問題を発生させていることの根本的原因は、労働者の権利を奪い差別し続ける姿勢が消費者に対しても隠ぺいし商品を選ぶ権利をもないがしろにしていることなどから、多額な融資をしている銀行の立場から指導・責任を求めることが必要であることを訴えました。

 東京メトロ東陽町駅においては、(株)明治の社員はじめ多くの働く方が勤めを終えて家路に急がれる時間帯での宣伝。
 長期争議の解決のためには、都労委全国事件の救済命令が間もなく交付される重要な局面に来ていることから、必ず命令を機に、争議全面解決の場をつくらせる決意を話しながら、いましばらくのご理解とご支援を呼びかけさせていただきました。
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2013年 「国民平和大行進」夢の島から広島へ、明治乳業争議団も歩を進める

2013年05月08日 13時31分11秒 | レポート
2013年 「国民平和大行進」夢の島から広島へ、明治乳業争議団も歩を進める


2013年 「国民平和大行進」地球上から核兵器全面廃絶求め
 東京夢の島から広島に向け歩を進め90日間行進がスタート

 1958年に始まった歴史のなかで輝かしい実績をつくり上げてきた56回目(5月6日)の広島めざす平和大行進(夢の島から港区の芝公園原爆の灯まで)に、明治乳業争議団の旗をかかげ昨年につづき参加してきました。
 
 出発集会には900名が参加、核兵器全面禁止、被爆者援護・連帯をかかげ、また、原発ゼロ、放射能被害の一掃とエネルギー政策の転換、欠陥オスプレイ配備撤回、米軍基地の撤去など平和とで安心できるくらしを求める声に連帯するとしました。

 特に、東京-広島コースに全日程を歩き通すフィリピンのマラヤ・ファブロスさんが紹介され、平和行進の意義にもとづき通し行進の気持ちと決意が述べられました。

 マラヤさんを先頭に13時スタート、ノーモアヒロシマ・ナガサキ・フクシマを声高に、参加団体のノボリ旗が五月晴れのもとにはためき、「核兵器、いつになったらなくすの=いまでしょ」、「核兵器のない世界実現しよう=いいね」コールなどで歩行者、ドライバー、商店街に向け元気に呼びかけてきました。

 ゴール地点手前から雷鳴と少々の時雨に遭いましたが、元気に終了し7日からの行進者に気持ちを託し18時終了してきました。
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