明治乳業争議団(blog)

働くルールの確立で人間性の回復を!

中労委命令・「付言」の立場で長期争議解決求める第54次座り込み実施

2020年08月23日 14時05分35秒 | お知らせ

 

 2016年1月から始めた座り込み行動の継続は、今夏も熱暑の毎日、サマータイム(午後4時から5時)第54次(8月18日)として取り組みました。

 新型コロナウイルス感染が第2波とも云われる再拡大の中で、明治乳業争議支援共闘会議・松本議長の主催者挨拶

① 明治乳業争議支援の座り込みにお集まりのみなさん、ありがとうございます。

 

② この集会の目的は、明治HDの川村和夫社長に中労委の付言に基づき、話し合い解決を求めるためです。

 

③ いま問われていることは何か。コロナから命を守る、気候変動に伴う災害から命と暮らしを守り、よりよい社会をつくることです。

 

④なぜ、こんなひどい社会になったのか。

 1980年代に、イギリスのサッチャー首相、米のレーガン、日本の中曽根首相が、弱肉強食の市場原理主義、株主資本主義、すなわち、新自由主義に舵をきったからです。そして、まず最初にやったことが、米ではレーガンが飛行機の労働組合つぶし、中曽根が国鉄の労働組合つぶしを行い、派遣自由化を強行し、労働者をもの扱いする社会にしました。

 

⑤明治乳業争議も同じ構図です。当時、食の安全と働く者の人権を守れと行動していた社員に対し、赤組のレッテルをはり、徹底的に人権侵害と賃金差別を強行しました。

 明治乳業大阪工場の糸賀久さんは、高卒基本給15万円台で入社し、退職時の基本給も15万円台、一回も昇格させず、年収200万円も賃金差別されました。このようは、差別事件は、当時、ほとんどの大企業が行っていましたが、今では、明治乳業争議以外は、労使の話し合いで解決しています。中労委命令は棄却でしたが格差の存在と不当労働行為を認定し、ことに会社に対し、話し合い解決を求めましたが、明治が拒否し、現在、最高裁で係争中中です。

 

⑥なぜ、明治乳業争議だけが解決しないのか。それは、一兆円企業の明治HDを支配しているのが労使協調の労働組合出身者だからです。明治HDには、5人の社内取締役がいます。社長は、川村和夫氏です。川村氏の経歴は、現在、株式会社明治の顧問である中山悠元社長も明治乳業労働組合の委員長を経歴しています。その中山社長の時代に、川村和夫氏は、男秘書になり明治乳業労働組合委員長を経歴して、社長にご栄転しました。

 また、もう一人の塩崎取締役も明治乳業労働組合の書記長を経歴して、取締役になりました。こんな異常な企業は、明治HDだけです。だから、都労委、中労委、東京高裁などが話し合い解決を求めても一切応じない、異常な対応をしています。だから、粉ミルクセシウム汚染事件の際は、原因を隠ぺいし、東洋経済に「隠ぺいやまぬ明治」と指摘され、中国から粉ミルク事業は撤退に追い込まれました。また、2017年には、都内や埼玉県で明治の牛乳が原因で異臭事件が発生しました。この時も、国会で追及され「原因は特定されていない」にもかかわらず、原因を子どもたちの味覚や、酪農家に押し付け、隠ぺいしました。その結果、新宿区は、明治から他社に給食牛乳を切り替えました。まさに、反社会的企業、ブラック企業です。

 

⑦明治HDと株式会社明治による社員差別は、現在も引き継がれています。先日、明治HDの株主総会が行われました。明治HDの取締役5人中2人が明治乳業労働組合経歴者、㈱明治の取締役36人全員が男性です。食品企業でありながら、女性が意思決定の場に参加できません。これは明らかに女性差別です。国連でジェンダー平等が提起にされているにもかかわらず、時代遅れのジャンだー差別社会が明治の社風です。

 

⑧明治ホールディングスが12日に発表した202046月期の連結決算は、純利益が前年同期比7.8%減の133億円となった。売上高は前年同期比5.9%減の2811億円、経常利益は前年同期比5.1%増の235億円、営業利益は前年同期比12.2%増の231億円だった。労働争議を解決しない企業は、疲弊するとのジンクスどおりです。

 

⑨ 社員のみなさん、私たちは明治HDと明治の発展を願っています。社員に対し、人権侵害、賃金差別、女性差別をする企業は、発展しません。社員を大切にしてこそ、消費者も大切にできます。まっとうな企業にするため、声をあげましょう。

 

⑩ 消費者のみなさん、利潤第一の市場原理主義を見直し、環境や人権を大事にする社会に変えていくため力を合わせましょう。私たちは、食品事故36件、死亡事故7件、解雇争議など12件を繰り返し、未だに、思想差別、賃金差別争議を解決しない明治製品に対し、不買を訴えます。この争議が解決するまで明治おいしい牛乳は飲まない、明治のヨーグルトは食べない、明治のチョコレートは食べない、不買運動への協力をお願いしまして、訴えとさせていただきます。ありがとうございました。

 

 

 株式会社明治・松田克也社長と親会社明治HD・川村和夫社長への申入れに赴いた食品一般ユニオン・斉藤さんから双方の対応に関して全く不誠実な受け応えであったと感想と報告をしていただきました

第54次座り込み参加者へのお礼と松田克也社長対し松下副団長は、

社前で配布しているチラシを紹介しながら旧明治乳業時代からの人権侵害、誹謗中傷が毎日茶飯事に行われていたことを告発、中労委命令・付言の立場に直ちに立ち長期争議解決に向き合うことを訴えました。

【申入書紹介します】

2020年 8月18日

株式会社 明治  代表取締役 社長 松田 克也 殿

明治乳業争議支援共闘会議      議 長  松本  悟

明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団  団 長  小関  守

申 入 書

━━ 松田社長、人道上も放置が許されない長期争議の当事者企業として解決を決断してください全面解決への道筋は、司法判断でも維持された中労委命令の事実認定と「付言」に鮮明です━━

 市中感染や家庭内感染の広がりなど、コロナ禍の厳しい状況下での企業活動に敬意を表します。

 私たち明乳争議団は、市川工場事件から35年余、全国事件(9事業所)からでも26年が経過する極めて異常な長期争議であり、それぞれが様々な疾病を抱えながら「なんとしても解決局面を」の決意で頑張っている高齢者集団です。従って、コロナ禍のもとでは「感染しない・させない」を第一に様々な行動を自粛し、全面解決に向け必要最小限の行動に絞って継続しています。

 松田社長、第11回明治HD株主総会(6月26日)を踏まえた上で、ご自宅にお届けした要請書(7月18日付)にも明らかですが、35年を超えて長期化している明治乳業争議の審査・審理の到達点は、中労委命令(2017年1月)の事実認定及び「付言」の内容にあります。

 命令は、事件の全体像を注意深く認定・判断した上で、格差の存在を「紛れもない事実」と認め、不当労働行為意思についても「会社は非難を免れ得ない」と指弾しました。すなわち、労組法27条2項(除斥期間)の関係では救済できないが、過去の企業活動上での否定できない歴史的事実として明確に認定し、「互譲による合意」という解決への道筋を提起したうえで、殊に会社に対して「より大局的見地に立った判断が強く期待される」と、踏み込んで解決を促したのです。

 私たちは、「除斥期間」を理由に救済を放棄した誤りの取消訴訟を闘っていますが、総力を挙げるのは司法判断でも維持された中労委命令「付言」に基づく、貴社との和解解決への道筋です。

最高裁・都労委を闘いながら、貴社との「互譲の合意」による全面解決を目指し総力を挙げます

 松田社長も十分に承知だと思いますが、明治乳業事件は中労委命令の事実認定や付言を待つまでもなく、典型的「不当労働行為・差別事件」です。1960年代後半から、会社の合理化施策をめぐって強まる全国の工場段階での組合活動に危機感を強めた明治乳業は、職制機構を総動員して「インフォーマル組織」を結成し、労組役員選挙に向けて従業員を「紅組・白組・雑草組」(笠原ファイル)に分断管理。そして、職制らが中心となり昇給・昇格や仕事差別で脅しながら、紅組・雑草組の労働者らに執拗に転向を迫る工作を長年続けたのです。これらの事実を裏付ける職制らのノート類などの証拠について、中労委命令は「(5)事実認定に関する補足説明」(39頁)の項を設け、秘密資料類の立証に関して「それぞれ成立の真正が認められる」と明記したのです。

 私たちは、典型的「不当労働行為・差別事件」を免罪する法体系や判断の誤りを正す闘いを継続します。しかし、総力を挙げるのは後期高齢者集団となった争議団の現状を踏まえ、貴社と明治HDに対し人道上も放置が許されない人権問題として、全面解決への話合いを求めることです。

以上

 

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東京争議団「一人の首切りも一切の差別も許さない」最高裁への共同宣伝・要請開始

2020年08月22日 13時36分05秒 | お知らせ

東京争議団小関議長(明乳争議団団長)

最高裁宣伝 2020年8月11日

 「一人の首切りも一切の差別も許さない」東京争議団共闘会議は、これまで最高裁に上告している事件がなかったことから休止していました。

 この間、東京電力モラハラ裁判、建交労・京王新労組、明治乳業争議団の3争議が8月から共同宣伝と要請を開始することになりました。

 今回は、建交労・京王新労組と明治乳業争議団が宣伝・要請に参加し、東京電力モラハラ裁判は支援者からの上申書を提出しました。

 明治乳業争議団は、上告人井村自身の上申書を提出し明乳の労働者支配の実態を告発し、争議団としての要請書で、本件、原命令(中労委命令)と原判決(東京高裁判決)は、労働組合法7条1号3号、27条2項の解釈適用を誤ったことで、命令例や判例に蓄積されている多くの大企業「潮流間差別事件」と同質の、典型的「不当労働行為・差別事件」であることの判断を誤ったものです。本要請は、速やかに上告受理がなされ弁論が開始されることを目指す要請としました。

上告人井村副団長(大阪)

 

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(株) 明治・松田克也社長へ、中労委「付言」の立場で争議解決せよと第53次座り込み実施

2020年08月09日 14時42分55秒 | お知らせ

第53次座り込み行動(7月20日)

 

 新型コロナウイルス感染が再び拡大の様相を見せ始める7月20日、サマータイム午後4時から5時まで第53次とした座り込みを実施しました。

座り込みの基本目標は、中労委証人調べがすべて終了した2016年1月に、話合い解決を求める行動としてスタートしました。2017年2月命令は、職分に大きな格差があることと不当労働行為性を認めた。更に、「付言」を特記し双方に話合い解決への道筋を示しました。

 しかし会社は、「付言」は、法的拘束力はないとした判断で国の機関・中労委からの呼びかけに背き続けています。

 正に、命令前からの座り込み行動「話し合い」解決を位置づけたことの正当性があったことを証明しています。

 争議団は、全国事件を最高裁へ4月に上告し、主文「棄却」への判断とした労組法27条2項は「憲法違反」とした上告理由書を提出、早期に弁論再開を求めた闘いを進めながら、中労委命令の立場に立って解決に向き合うことを明確に座り込みを継続しています。

 

主催者・松本議長から訴え

 明治の社員の皆さん、市民の皆さん、明治乳業の中で食の安全守れ、働く者の人権守れと真っ当な活動をしている人たちに対し、会社はその人たちに赤のレッテルを貼り、生産疎外者だと言って徹底的な人権侵害、賃金差別をおこないました。

年間に97万円もの賃金差別を受けました。こうして闘う労働組合を潰して御用組合を作って今の明治があります。生産疎外者のレッテルを貼って、このような人たちを昇格させる訳にはいかない。精神薄弱者や日本共産党員を昇格させる訳にはいかない。これが明治乳業争議なのです。

 この異常な企業体質は今も明治の中に生きています。闘う労働組合を潰し労働組合を乗っ取った幹部が今の会社の幹部です。明治HDの社長は、労働組合執行委員長を経歴した川村和夫が社長になった。明治HDの取締役人事部の塩崎は書記長を経歴して取締役になっている。これが今も続いていることに争議が解決出来ないことです。特徴を言いますと、株式会社明治の取締役35名は全部男性です。明治HDの社内取締役も全部男性です。これは男女差別です、食品企業でありながら女性は一人もいません。女性の声を反映することが出来ません。このような会社は当然事故を起こします。不祥事事件36件、死亡災害事故7件、労働争議11件も起こしている。

 今、社会の中で差別や人種差別や正規と非正規の差別や様々な差別があります。この差別を先ず会社からなくそうではありませんか。この明治乳業賃金差別をなくすことが差別一掃につながります。私たちの運動にお力を貸していただきたい。私たちは、この争議が解決するまでは明治のチョコは食べない明治のヨーグルトは飲まないこの宣言を多くの皆さんに訴えております。是非お力をお貸し下さいと申しあげ私からの訴えとさせていただきます。

 

株式会社明治・松田克也社長と明治HD・川村和夫社長へ「申入れ」の報告する、戸田地区労・横田議長

株式会社明治の受付は、関係部署に電話するも担当者がおりません。明治HDの受付は関係先へ電話もしない非常識な対応に怒りすら禁じ得ないと報告。

 

争議団・小関団長から訴え

 参加者へのお礼と株式会社明治・松田克也社長に対し、現在の闘いの到達点を明確にして争議解決がなされるべき事件であることを述べました。2017年に中労委命令から主文棄却を受けてから、東京地裁、高裁と不当判決を受け現在最高裁に上告してのたたかいです。最高裁というところは事実認定を行わない憲法判断をするところです。したがって、中労委命令の不当労働行為の事実認定と格差の存在もあったと、そして「付言」で言う内容に対して一言も触れていないことです。そのことは東京高裁で確定されたわけです。排除されることなく生きていることです。最高裁では、労組法や憲法と照らし合わせてどうなのかということをこれから始まるところです。特に、命令や判決が「棄却」としている根拠は「労組法27条2項」除斥期間という申立ての前年に格差の存在があったかどうかの誤った解釈からのものであり、累積されてきた大きな格差があったとしても救済されない。そのことが「憲法違反」であるとした上告理由書で明らかにしています。そのことの判断を求めた闘いであります。

 また、都労委に残存している39件事件も動かしながらも、基本的には中労委命令・「付言」が示している解決への道筋に沿って解決に向けて奮闘するものです。新型コロナ過でありますが、一層のご支援をお願いします。

 

【申入れ書紹介】

2020年 7月20日

株式会社 明治    代表取締役 社長 松田 克也 殿

                       明治乳業争議支援共闘会議       議 長  松本  悟

                       明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団   団 長  小関  守

申 入 書

━━ 解決への道筋、「当事者双方の互譲による合意」を示した中労委命令は第三者機関の判断

松田社長、貴社が私たちに捺した「赤ムシ・生産阻害者」などの烙印の放置は許されません━━

 参加自粛が要請されるなかで開催された第11回明治HD株主総会(6月26日)に、私たちも代表株主に絞って参加しましたが、その規模や所要時間など極めて異例づくしの総会でした。

 私たちが明治乳業時代から永年に亘って継続してきた、株主総会に対する賛同株主連名での「事前質問書」の提出と議場発言を中止しているのは、社長宅にお届けした「申入書」でも明らかなように、東京地裁及び東京高裁の不当判決でも維持されている、中労委命令「付言」の内容に基づく会社へのアプローチであり、全面解決への道筋を切り拓く決意を具体的に示したものです。

ご承知の通り、中労委命令「付言」は事件の全体像を明らかにした上で、「このように長期化し、深刻化した紛争を早期に解決することが当事者双方に強く求められるところであるが、そのためには、当事者双方の互譲による合意をもって紛争の全面解決を目指すべきことは自明の理である」(命令90頁)と述べ、異例にも全面解決への道筋を明確に示したのです。私たちはこの提起を真剣に受けとめ、何ら条件を付すことなく誠実に貴社と話合う決意を示す株主総会への対応です。

株主総会で繰り返し答弁してきた「第三者機関の判断に従います」の立場を実践すべき局面です

 松田社長、貴社は明治乳業時代からの株主総会において、労働争議に関しては「第三者機関の判断に従う」との姿勢を常に示していますが、中央労働委員会は国が所轄する第三者機関です。

 その中労委命令が、事件の全体像を注意深く認定・判断した上で、「格差の存在」を認め、不当労働行為意思についても「会社は非難を免れ得ない」と判断したのです。すなわち、労組法27条2項(除斥期間)の関係では救済できないが、企業の歴史的事実としては否定できないことを明確に認め、第三者機関として「双方の互譲による合意」という解決への道筋を提起したのです。

 (株)明治の経営陣として、35年を超える異常な労働争議の当事者企業であることを自覚され、第三者機関である中央労働委員会が明確に示した「互譲による合意」への対応を切望します。

コロナ禍で遅滞する都労委「残留事件」の調査開始を待つことなく全面解決への対話を求めます

 私たちは、貴社が前面解決への姿勢を示すまでは第三者機関での闘いを継続しながら、その中で「互譲による合意」に向けて努力し、「このままでは人生終えられない」の決意で頑張ります。

 当面は、高裁不当判決の上告審と同時に都労委「残留事件」の審査開始を待っていますが、新型コロナ禍により労働委員会の「機能停止」状態が長期に続いており、残念ながら審査開始の見通しがたたない状況です。しかし、松田社長、貴社が拠り所としている第三者機関の中央労働委員会が、その判断として「互譲による合意」の道筋を示したことを真摯に受け入れ、都労委での審査開始などを待つことなく、異常な長期労働争議を終結すべき局面ではないでしょうか。

以上

 

 

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