明治乳業争議団(blog)

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学乳異臭・高カカオチョコ・R-1ステマ 等 真相究明と争議の早期解決をめざす「7・19院内決起集会」開催

2018年07月31日 16時39分49秒 | お知らせ

 明治に食の安全守らせ、差別争議の早期解決求め争議団ら「院内決起集会」

 明治乳業争議団と同支援共闘会議は7月19日、衆院第2議員会館で、㈱明治による学校給食用牛乳の異臭事件など一連の不祥事の真相を究明し、長期におよぶ争議の早期解決をめざす「院内決起集会」を開きました。

 明治は、異臭事件の他にも高カカオチョコレートの効能偽装や、「R-1ヨーグルト」のステマ疑惑などが連続して発生し国会衆参両院で追及され、メディアでも数誌に批判されています。一方、労働組合活動を理由とする賃金・昇格差別事件は34年目となっており、人道上からも早期解決が求められています。

 集会には74団体・146人が参加

 主催者あいさつで支援共闘会議の松本悟議長

「中労委、東京地裁が和解を勧告するなど、会社は追い詰められている」と指摘。争議勝利のために力を合せましょうと呼びかけました。

日本共産党の山添拓参議院議員

 消費者問題特別委員会で明治の学校牛乳異臭問題を取り上げて質問。子どもたちの命や健康に対して問題を指摘したにも無視をし、むしろ子どもさんの味覚の問題にすり替え、あるいは酪農家の責任に転嫁し責任逃れをするとんでもない話しです。質問の中で保健所の回答としては「原因が特定されていない」と答弁で明らかになりました。にもかかわらず明治は自らに責任はないものと早々に言い切って責任転嫁姿勢を続けている問題は放置できないと厳しく指摘。

一言で云って非常にずるがしこい会社だと思いました。このような会社が労働者に対して不当な扱いを続けて今も解決に背を向け続けているという問題です。

 R-1ヨーグルト問題も最後に少しだけ取り上げて、議員の皆さんは知りませんみんな騙されていたと声を上げていました。消費者問題特別委員会の委員長である三原じゅん子さんも知らなかったわといって騙されていたのだわとの感想をお持ちになったようでした。「明治という会社は利益さえ上がれば何をやってもよいということが顕著に表れている」と訴え、33年にわたる争議、人権否定にたいする怒りを共有したいと述べました。

【日本共産党の畑野君枝衆議院議員からはメッセージが寄せられました】

 皆さんから寄せられた声をもとに、4月3日、衆議院の消費者問題特別委員会で、(株)明治による「高カカオチョコレート」問題を取り上げました。「脳が若返り効果の可能性」があると発表された明治と内閣府との共同研究が、専門家から検証不十分と指摘され中止になった問題です。

 消費者庁は、(株)明治の親会社、明治ホールディングス株式会社を、「消費者志向自主宣言事業者」としてホームページに掲載しています。消費者庁が推進する「消費者志向経営」とは、「消費者の権利確保や利益向上を経営の中心と位置づける」「消費者の安全確保や必要な情報提供を通じ消費者の信頼を獲得する」などの経営です。

 私は消費者特別委員会で、「誤った情報を広げ、科学的に立証されていない研究を自社商品の売り上げ促進に利用してよいのか」「消費者志向経営の推進にもよい影響を与えない。なんらかの対策が必要」と追及しました。福井照大臣は、「誠にその通り。ご指摘の点を踏まえ早急に対応したい」と答弁し、その後、(株)明治は、ホームページ上の研究に関する記述を「非表示」としました。

 消費者庁の「消費者志向経営」の3点目には、「自らの社会的責任を自覚して事業活動を行うこと」とあり、明治ホールディングス株式会社も、これに基づいて自主宣言をしています。

 (株)明治にも、消費者の権利確保なぢに向けた経営に取り組み、争議の早期解決をはじめ労働者の権利を守る社会的責任を果たすことが求められています。力を合わせて頑張りましょう。

金井克仁弁護団事務局長

争議の「到達点と現状を報告。」を詳しく話され、7月5日第7回口頭弁論期日で、「すでに結審11月29日に判決となった。いまが正念場。もう一度、和解の席をつくろう」と強調しました。

 新宿区の沢田あゆみ区議(日本共産党)

 学乳異味・異臭事件で大きな被害にあった新宿区、「区議会として社長名での回答を求めたが最後まで出されなかった。企業体質として大きな問題」と指摘。明治は「異味・異臭」と捉えず「風味」として子どもたち、生産者の責任を最後まで押し通した。教育委員会の「教育子ども家庭委員会」の各会派から、明治は信用できないとの声が上がり、最終的には「コーシン乳業千葉工場」になり子どもたちも安心して飲めるねとなりました。 労働者を大事にしない企業と云うのは消費者や子どもたちの命とか健康とか安全とかをないがしろにするのだなと非常に感じさせる事件でした。争議解決がなければ国民消費者も守れないと話しました。

田中幾太郎ノンフィクションライター 取材体験を報告

明治の一連の不祥事を掲載した経済誌「ZAITEN」(ザイテン) 

今回の学乳問題でも、11年の放射能物質のセシウムが混入もあったけれども、明治は今回も一緒でしたノラリクラリとした対応で、問題を明確にしないまま来ている。合わせてメディア側の積極的に取り上げない問題、姿勢があると思います。追求しきれない、何故そうなるのかと云うと明治の金をバラまいてきたテレビも新聞もそうでしょう、企業が大きな金づるとして社会的問題にできない。これら背景として明治の企業姿勢があると指摘をしました。

 連帯あいさつ

野村幸裕;全労連副議長

 「明治の差別は断じて許せない。ある文章を紹介します。「私たちは、従業員の多様性や人格・個性を尊重するとともに、安全で働きやすい職場環境を整備し、コミュニケーションを重視した創造的で活力ある組織づくりに努めます。」これは、明治乳業の企業行動憲章の中の従業員とともにの項です。全く違っているではないですか、多様性を全く認めていない。なぜ賃金で差別をするのですか。このようなウソを平気で書くような企業は社会的に追求されなければいけない。オリンピックでどうこうの云っているようですが、その前にこのことを実現できない企業は、企業として深く反省し一刻も早くこの争議を解決すべきだと強く申しあげ社会的に包囲し争議解決させましょう」と激励。

 荻原淳;東京地評議長

 明治乳業資本の労働組合敵視、組合員差別は異常な長期にわたりその実態は凄まじいものです。労働者の利益を守り消費者の安全・安心を追及してたたかう活動家への差別、弾圧は到底許すわけにはいきません。不当労働行為、差別と長いたたかいの中で、労働委員会や裁判所で和解の勧告も一切拒否しました。まさに異常極まる体質をもった企業と云わざるをえません。労働者の人権を守れないことは、消費者の安全・安心をも守ることはできない。そのことは、先ほどからの学校給食牛乳や高カカオチョコ問題などからも明白であることを指摘しておきます。労働組合・労働者の権利を守り全ての争議解決に東京地評全力挙げて頑張りますと激励。

 柴田真佐子;日本婦人団体連合会会長(婦団連)

 女性団体として、食の安心・安全を守る子どもたちの安全と未来を守る立場で明治乳業争議団を支援してきました。2011年3月11日東日本大震災、福島東電原発事故の後に学校給食牛乳、乳幼児粉ミルクからセシウムが検出された。明治は基準値以下を理由に安全性を強調し汚染原因の解明や独自検査など行わなかった。

婦団連は子どもたちの健康や未来に対して要請を日本乳業協会に要請し、話しを聞いてくれましたが、明治は、消費者である私たちとの要請も面談も拒否した。本当にひどい会社だと思います。

 中労委に対して2016年に各女性団体と一緒に、長期になっている争議の救済を求めて要請もしてきました。要請を受けられた女性の担当者は涙ぐんで話しを聞いてくれました。命令、付言を通して解決を求め、また、裁判所も和解勧告までしたにも関わらず明治は拒否、その態度は許せないです。

 学校給食牛乳問題で明治のホームページを見ましたが、問題をすり替えている。私も学校にいましたけれども、子どもたちが飲んでこれは変だ、おかしいと言ったらそれは風味じゃないのです。風味にすり替えて子どもの感覚や酪農家の責任に転嫁し、とんでもない会社だと思います。東京オリ・パラに明治の製品を調達する契約を求めているようですが、労働事件を解決しない、食の安全・安心も守れない明治は許せない。婦人団体として微力であるけれども解決まで支援してまいります。

 笹渡義夫;農民運動全国連合会会長(農民連)  

 食品企業は多くの方が言われたとおり、安心・安全が命です。安心・安全が保障される企業それが求められる。それを阻害する要素は決してあってはならない。私たちはその立場から儲け本位で労働者の権利を侵害する。あるいは労働者を差別するこんなことが食品企業として絶対にあってはならない。このような立場から連帯していきたい。

 明治乳業争議団との関わりは、いまは余り使われない労農同盟です。2007年から2008年、飼料価格が高騰し経営を苦しめた時期、明乳争議団の皆さんと乳業メーカー、農林水産省に対して乳価を守らずして、酪農家を守らずして日本の乳業メーカーも消費者が牛乳を食することができないではないかと要求しました。明治乳業は経営が苦しいので乳価をあげることはできないと繰り返し云っていました。争議団は経営状況のデーターを私たちに提供し、こんなに儲かっているなら1㎏あたり5円でも10円でも上げられるではないかと私たちは追及しました。農水省は、乳価は生産者とメーカーの交渉で決まるから政府介入はできないと云った。それに対し明乳争議団は、当時の福田総理大臣が財界に対し賃上げを要求したではないか。労使交渉で決まるはずの賃金交渉に政府が介入した時期があったと。何で乳価だけがそれはないのかと云って、その直後に農水省は、乳業メーカーと消費者団体を集めて協議会を立ち上げて生産者乳価を3円以上あげるという成果を私たちは勝ちとったのです。明乳争議団の人たちはどんなに素晴らしいことをやってきたか。この人たちなくして酪農民の経営も守れないと言っても過言ではない。

 学乳問題が飛び込んできて、ガソリン臭がするなどするはずがないと驚きました。そんなことあるはずがない。O157事件以来、とりわけ生産現場では厳重な生産管理が行われています。搾った牛乳は出荷前には全て検査され、選び抜かれた牛乳もこれまた検査、検査、検査の連続で基準に外れたものは全部出荷が外される。そうゆう構図の中でガソリンの臭いがするはずがない。明乳争議団の皆さんと生産現場に行って色々なことがわかりました。その一つ、牛の生理機能上エサによって風味の多少の変化はありうるが、ガソリンや灯油の臭いがすることは絶対にあり得ない。もう一つは、茨城県西クーラーステーションから戸田工場には一滴もいっていない。ここの組合委員長が証言しました。もう一つ、明治は生産者を指導する教育すると繰り返し言っています。当該組合長及び理事にこの間聞いてきました。明治から唯の一回も衛生管理や技術問題での指導は一度も入っていない。衛生対策を酪農団体の役員会で一度も協議したこともない。

だいたい明治でこのような問題が起きていることすら誰一人知らない。と言うことは、その場しのぎのウソ八百ですよ。こんなことをやっているのが日本最大の乳業メーカー。オリンピックの何じゃらかんじゃら聞いて呆れると言うことではないでしょうか。

 最近自動車会社やいろんな会社が、テレビの前にずらーっと会長以下頭を下げること見飽きる程見てきましたけど、明乳の謝罪の会見は一度もない。謝罪するところか開き直っているではないですか。こんな企業に私たちは安心して原乳を任せる訳にはいかないと強く思います。酪農家は危機に瀕しています。2000年3万3千600戸、18年経った今年の戸数は、1万5千700戸です。半分以下になりました。TPP11安倍内閣は国会で可決しました。7月にはEPAで調印しました。これによって日本の酪農は直撃されます。私たちは、安心で美味しい牛乳を消費者に届けて、やっぱり牛乳と乳製品は国内のものに限ると思って努力しているときに、泥靴で明治がやってくれたこの罪は本当に万死に値すると言っても過言ではないと思います。

 これからも争議団の皆さんとしっかり連帯しながら明治乳業に対して、真相究明せよ、企業体質を改めよ、もの言う労働者の差別を是正して争議を1日も早く解決しろと皆さんと一緒に頑張っていきます。

 清田均;JAL乗員争議団事務局長

 明治とJALは共通点があります。もの言う労働組合、労働者を敵視し差別するそういった企業体質です。明治は昇給昇格差別、JALは首切り解雇です。解雇から7年半、いま労働組合を介して4点の統一要求をもって解決への話合いが進められてきています。今年の株主総会に山口団長が発言指名され、早期に争議を解決して全社一丸となって安全運行邁進できる日本航空になってほしいと切にお願いしたいと発言。植木社長自らが、1200名の株主を前に清新誠意組合とも話しいきたいと公言しています。この発言に基づいて速やかに解決できるように当該労組、具体的実質的な交渉を進め全力で協議を進めているところなど報告と解決への決意が述べられました。

 など各界代表から励ましの挨拶がありました。

 小関守;争議団団長

 「明治は東京五輪と食材調達で契約を結び提供者になろうとしているが、その前に争議を解決するべき」と厳しく批判し、奪われた人権を取り戻すため解決への道を切り開くと決意を述べました。

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明治ホールディング第9回株主総会へ事前質問書に対する会社回答 6月28日

2018年07月22日 11時57分19秒 | お知らせ

明治HD総務部・グループ長を通して事前質問書を提出し、真摯な回答を求める 6月11日

1、   経営方針、経営理念に関する質問 

 明治乳業と明治製菓は2009年に相乗効果の発揮を目的に経営統合しました。浅野茂太郎社長と佐藤尚忠社長は経営統合時に、「売上を伸ばし成長路線でカバーしたい」と抱負を述べました。そして、「2020年度までに売上高1兆5000億円、営業利益750億円を達成する」というビジョン・ゴール(数値目標)を公約しましたが低迷しています。そこで、下記の質問をします。

① 「2020年度までに売上高1兆5000億円、営業利益750億円を達成する」との公約をなぜ、売上高1兆3500億円に減額したのか、説明すること。また、「相乗効果」失敗と18年3月期の売上高前年割れの原因と経営責任を明らかにすること。

②明治HDの株価1万円割れの原因と責任の所在を明らかにすること。

③みずほ証券は、投資判断を引き下げの理由にエビデンス・マーケティング効果の限界を指摘しています。メディアも週刊文春4月19日】。また、【「チョコレートを食べると脳が若返る?明治と内閣府の共同研究」(ITメディアニュース)】と問題視しています。エビデンス・マーケティングに対する反省と今後の方針について明らかにすること。

④経営統合から9年も経過しますが、なぜ中国市場から粉ミルク事業を撤退し、海外売上高比率は7%(主力の食品部門は4%)と停滞したままなのか、原因と責任の所在を明らかにすること。

2、中労委命令の事実認定と「付言」及び東京地裁の和解勧告を重く受けとめ、長期争議を和解で解決することへの経営判断を求めます

 中労委命令は、不当労働行為の事実と職分・賃金格差の存在を認定する画期的な命令でした。そして、行政訴訟を争う東京地裁民事19部、春名裁判長は中労委命令の「付言」を重く受け止め、昨年10月2日の進行協議において、解決への道筋である「和解勧告」を司法判断として示しました。しかし、(株)明治は頑なに拒否の姿勢を貫き、異常な長期争議の継続にしがみついています。

①株主総会において繰り返してきた、「係争案件は公正なる第三機関の判断を求めていくことを基本方針」との答弁に基づき、中労委命令の事実認定及び「付言」を真摯に受け入れ、経営判断として東京地裁の「和解勧告」を受け入れる態度表明を、早期に行うことを求めます。

②34年に及ぶ長期労働争議、すでに64名の争議団員のうち15人が亡くなるなど、人権上も道義上も放置の許されないことを重く受け止め、命と健康を担う貴社の社会的使命に照らし、早期解決への経営判断を求めます。

3、牛乳・乳製品など繰り返される深刻な不祥事に関する質問

 明治の食品事故は、2000年の雪印食中毒事件以降マスコミ報道される等の主な事故だけでも36件も発生しています。特に、最近の看過が許されない事例として、国会でも厳しく追及されている2事例があります。

1)昨年9月に発生した「学校給食用牛乳異臭事件」は、いまだに原因が特定されない異常状態が続き、(株)明治への不信と怒りは広がり続けています。

① 国会での、「異臭の原因は特定されていない」との厚労省答弁に基づき、(株)明治が原因として学校関係機関などに説明してきた、「乳牛の飼育環境や餌」及び「子供の感性」等にすり替える対応を厳しく反省し、なぜ、このような対応になったのか、その責任はどこにあるのか、そして、真の原因解明と信頼回復に向けた経営陣の判断について説明を求めます。

② 乳牛の飼育環境や餌などに原因を求める(株)明治は、再発防止策として、「今後、生産者団体に対して原料供給元における風味の管理強化を要請し、生乳の品質向上につなげてまいります」と説明する等、もっぱら酪農家に責任を転嫁しています。私たちは、酪農地帯を訪問し懇談しましたが、「どんな餌や環境で育てたらガソリンや塩素臭のする生乳になるというのか、明治に説明を求めたい」と、風評被害の心配など酪農家は怒っています。責任を転嫁しながら、集乳エリアは「生乳生産者の方に影響を与えてしまう可能性がある」等として、(株)明治は開示を一貫して拒否しています。原因解明には、集乳エリアの特定が不可欠です。とのような飼育環境や餌によって、今回の異臭事件が発生したのかを解明し説明する責任が(株)明治にあります。経営陣の判断と今後の対応について説明を求めます。

③ (株)明治は、事故製品製造(9月22日)から4日後の保健所立ち入り検査(9月26日)による、「製造ラインに異常なし」等の結果を理由に、「製造過程に原因はない」との姿勢です。しかし、(株)明治も参画する日本酪農乳業協会作成(平成18年1月)の、「学乳における異味・異臭発生対応マニュアル」に、今回と同様の塩素臭、ガソリン臭などの類似事例(事例19~21)が記載されています。これらに基づけば、生産ラインの洗浄消毒に使用する塩素混入トラブルや洗浄液濃度などの視点からの原因追及が求められます。なぜ、(株)明治は、自らも執筆した日本酪農乳業協会作成の「学乳における異味・異臭 発生対応マニュアル」を今回の事故で使用しなかったのか、説明を求めます。この事件は、HACCP認定工場から出荷された学乳の異味・異臭事件であり、他への責任転嫁などは絶対に許されない問題であることを明確にし、経営陣の責任で真の原因究明に向けた現場検証を求めます。

2) 国会での追求など、「高カカオチョコで脳の若返り効果」との欺まん的誇大宣伝に対し、(株)明治の企業倫理を問う批判が強まっています。

① (株)明治が露呈した、被験者30人だけのデータで、摂取しない集団との比較検証も、論文発表もない杜撰な研究内容の発表で消費者をだます、「儲けの為なら何でもあり」的な姿勢に、マスコミ報道も含め批判が強まっていますが、この事態に対する経営陣の受け止めと、責任の所在について回答をもとめます。

② 私たちは内閣府に対し、特定企業との共同研究など「革新的研究開発推進プログラム」の在り方について、問題点を指摘しました。内閣府は厳しい批判を受け、追試を行うことになりましたが、「明治との共同研究は中止」としました。(株)明治も企業倫理の在り方として、記者発表を信頼してチョコを購入した多くの消費者に、謝罪広告などを行うべきと考えます。この問題への経営陣の認識と責任の所在について明確な回答求めます。

◎ 上記、「事前質問書」に賛同されている株主は、下記の方々であることを付記いたします。

明治HD第9回株主総会 事前質問書への回答

質問2,中労委命令の事実認定と「付言」及び東京地裁の和解勧告を重く受けとめ、長期争議を和解で解決することへの経営判断を求めます。への回答

明治HD 岩下取締役

 株主様がおっしゃっておられる明治乳業争議についてご説明申し上げます。

 株主様がおっしゃっておられる明治乳業争議とは、33年前の昭和60年に当時の市川工場従業員が昇給・昇格差別是正を申し立てた訴訟と24年前平成6年に市川工場の訴訟に引きつづいて9つの工場の従業員が昇給・昇格差別の是正を申し立てた同様の訴訟この2つを言っておられます。

 先行して申し立てられた市川工場の訴訟につきましては、すでに労働委員会と裁判所に於いて審理が尽くされて9年前の平成21年に明治乳業の主張が認められ、最高裁判所は、申立人らの上告を棄却不受理とする決定をし、不当労働行為の事実はないとした司法の判断が確定しております。申立人らの方々には司法の判断が確定した以上それにしたがっていただきたいと考えております。

 また引きつづいて申し立てられた9つの工場の訴訟ですが、これは市川工場の訴訟の審理中に、市川工場の訴訟申立書をそのまま添付するという形で申し立てられたものであり、この訴訟につきましても、東京都労働委員会と中央労働委員会は申立人らの昇給・昇格は不当労働行為にもとづくものとは認めることのできない旨の命令を出しております。

 申立人らの方々はこの労働委員会の命令を不服として現在東京地方裁判所に国を相手取り命令の取消しを求める行政事件訴訟を提訴しております。

 株式会社明治は、この訴訟に参加人として参加して真摯に会社の主張・立証をしていくことにしており、明治グループでは、社内に申し立てられた提訴案件に関しましては、公正なる第3者機関において真摯に会社の主張・立証を行った上で、その判断を求めて行くことを基本方針としており、こうした考え方により個別的労使関係の紛争に対処していくことは、株主の皆様をはじめステークホルダーの方々や明治グループの商品をご愛顧いただいているお客さまにも十分にご理解いただけるものと考えております。以上、ご説明申しあげました。

3、牛乳・乳製品など繰り返される深刻な不祥事に関する質問への回答

●株式会社明治 中村取締役

 昨年9月に戸田工場で製造した学校給食用牛乳に於いて・・・決まった件についてご説明申しあげます。平成29年9月25日戸田工場で製造した学校給食用牛乳に関して、納入先であります東京都および埼玉県の学校41校からいつもと「風味が違う」というご指摘をいただきました。先ずは皆様方にご心配おかけしたことをお詫び申しあげます。今回集乳牛乳に関しては、生乳の受入と出荷時の製品検査においても「風味検査」を含む検査項目全てで正常の範囲以内だと判断し出荷致しました。

ご指摘発生を速やかに保健所など関係行政機関へ連絡するとともに、「意味・異臭」のご指摘品及び生産地の保存サンプルを改めて検査しましたところ、感応検査にて、検査員の僅かにいつもと違う風味を感じる者がおりました。他の検査にはまったく異常はなく、また「意味・異臭」の原因となるような成分は検出されませんでした。

 また、製造ラインに於いて衛生上の問題等がなかったかについても、自社株式会社明治の調査だけではなく、埼玉県食品安全課、川口保健所の査察においても確認されており、査察日に収容されたご返却品の分析の結果異常はなかったとのご連絡をいただいております。

当該商品の現状について、入手経路を辿ったところ特定の集乳エリアからの生乳が主として使用されていることがわかりました。通常、個々の酪農家からの集乳された生乳は、クーラーステーションで他の酪農家の生乳と合わせ平準化され、そして工場に運搬される。

仮に、戸田工場のような大規模な工場では、受入時も受入タンクで他の地域の生乳と合わせ平準化されます。今回使用されました原料に関しては、こうしたクーラーステーションの段階、工場段階での平準化が十分でなかったため、僅かにいつもと異なる風味になったものと考えております。

 生乳は、乳牛が育った地域やエサなどの飼育環境、更には季節など様々な環境の変化を受ける者でございます。製品である牛乳は、この生乳をそのまま殺菌充填したものであり風味のほとんどは生乳によるものでございます。以上の理由から今回の風味のご指摘は、こうした影響からと考えられます。

 一般的にお子様は、成人の方々以上に風味に敏感と言われており、特定の生乳の風味を通常と異なると感じられたものと考えております。

株式会社明治では、今後これまで以上に複数の集乳エリアから受けられる体制とし、複数の産地の生乳を合わせることにより、風味の平準化に努めてまいります。また、高感度な感応検査員を認定育成し感応検査のレベルを向上させ、今回のような僅かな風味差も発見できるように努めて行くことといたします。今回のご指摘を受けて、東京都教育長や教育委員会などの行政機関の関係部署や保護者様に対して報告書の提出やご説明を行うとともに、質問事項などの要請に真摯に対応してまいります。

 明治の取り組みにご理解をいただき、埼玉2市につきましては、1月の3学期より、また東京都につきましては4月より戸田工場品を再開させていただきます。どうぞご安心ください。以上ご説明させていただきました。

 【総会会場の 小関 株主質問】

 一点目です。経営統合の目的は、相乗効果の発揮と海外展開ですが、先ほどの決算報告でおわかりの通り売上高は初めて前年割れ、そして海外市場売上比率は7%と低迷しています。

新しく社長になられる川村社長は、グループのグローバル化と海外市場売上げ20%を目標に掲げているわけです。しかしどうでしょうか、先ほどの答弁まったく事実を認めようとする答弁でなかったわけですが、今国会で明治の「学校給食牛乳異臭事件」の原因隠ぺい問題が追及され、また、根拠のない「高カカオチョコ効果」を誇大広告するという問題も厳しく追及され、株主の皆様もご承知の通りマスコミ批判も絶えません。この背景には、私も関わっている長期に争われている労働争議を解決しない、社員の人権を守れないこういう企業は疲弊するということではないでしょうか。いま明治グループに求められているのは、残念ながら、この名誉顧問とかそうゆう顧問制度による院政体制を改めて、隠ぺい体質から健全な企業体質化をすること、あるいは国際的労働基準に対応する、そうゆう企業体質にすることが今求められていることではないでしょうか。

 そこで質問です。なぜ売上高が前年度割れになったのか。そして、海外市場展開はもう経営統合以来の目標でもありますが、何故低迷しているのか、失敗しているのか、その原因と経営陣の考えと対策について質問させていただきます。

 二点目です。34年を経過する明治乳業昇格差別事件です。潮目が変わりました昨年の中労委命令は、賃金差別や人権侵害があったことを認めまして、そして命令の中にわざわざ付言を特記して、明治にこの長期争議を解決すべきと提起したのです。それを受けて東京地裁も和解勧告を2度に及んで行いましたが、明治がかたくなに拒否し続けているのが現状であります。川村社長は、おそらく(長くなっておりますのでまとめて下さい)最高裁で勝っていると云うのでしょうが、しかし労働争議は、最終的には労使の話合いで解決するしかないのであります。例えば日立の解雇事件、これも最高裁で負けたのですが、その後話合いで円満解決しました。あるいは、いまJALが165名の解雇事件を抱えていますが、JALの株主総会がこの6月19日にありました。そこで社長が替わられました。これを契機に日本航空は労務政策を転換するということを言って、165名の解雇事件の解決に向けての話合いが進められているのが現状であります。

 いま明治に求められているのは、いま東京2020オリ・パラ委員会と明治はゴールドパートナー契約を締結しています。しかしどうでしょう、ILOが掲げる国際的労働規範に反して、賃金差別や人権侵害の労働争議を抱えていたのでは、世界には通用しないのであります。どうか、社長が替わられるこの第9回株主総会を契機として、川村社長、新しい明治を作りましょうよ。もう古い体質となっている、この「負の遺産」は精算して、本当に海外に通用する20%目標が達成できる、そうゆう健全な企業体質になることを心からお訴えさせていただいて、2点についてご回答お願いして質問を終わります。ありがとうございました。

明治HD 松尾社長

 最初の質問はわかりましたが、二つ目は、何がご質問なのかわかりませんので、一言でまとめて下さい。

小関 株主再質問

 一言で云うと、争議は司法判断だけでは結論が出ません。最終的には労使の話合いでしか解決はないのであります。今までの多くの争議はこれで解決してきているではないですか。これは十分経営陣の皆様もご承知のことではありませんか(ハイわかりました)。この争議も、そういう解決の局面ではないでしょうか。明治の置かれているいまの経営状況から見ても、やっぱり求められているのではないかということを訴えさせていただいていることへの、回答を求めたいと思います。

●明治HD 松尾取締役社長

 ご承知のように、2009年、2011年に組織の体制につきましては、私どもとしては売上げ収益よりも、収益性を改善するという経営の柱にしてまいりました。したがって質の悪い売上げはいらない選択する必要性をその中で事業構造を収益性の出ることに改めるなど大変大きく改善致しました。そんな中で商品の確保をしたり、会社をやめたり取引形状を改めしたり、売上げ的には最初の時よりも売上げ収益は十分出ているゆうふうに考えております。市場でもそうゆう評価をいただいているところでございます。

●明治HD 岩下取締役

 労働争議につきましては、その経過の内容は、先ほどご説明したとおりでございます。先ほどもご説明致しましたが、すでに最高裁判所に於いて司法の判断が確定している訴訟であります。(小関、そこからどうするかでしょう)ご回答申しあげました。

株主総会会場前での宣伝も行いました

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学乳異臭・高カカオチョコ・R-1ステマ =真相究明と争議の早期解決めざす「7.19院内決起集会」を開催準備、衆議院35議員、参議院25議員へ要請

2018年07月13日 11時19分20秒 | お知らせ

 明治乳業争議団・明治乳業争議支援共闘会議は、この間、株式会社明治戸田工場製造の「学校給食用牛乳異臭事件」の真相を、生産酪農家の飼育環境にあると、また、子どもさんは敏感性が高いことからが原因とみられると見解を発表。異臭騒ぎに発展したとばかりに、原因を押し付けています。新宿区の教育委員会は、明治の説明に納得いかないとして、たのメーカーに切り替えることになりました。

 また、高カカオチョコを食べると「脳が若返る」と言った内閣府を巻き込んだ共同研究の成果として、昨年1月に大々的に記者会見で発表して大儲けを企て、生産ラインの増設を行っています。しかし、学者筋から異論が出てから、内閣府は再検証に追い込まれました。争議団・支援共闘会議は、日本共産党衆議院畑野君枝議員のお力を得、内閣府に対し原因究明と何故明治だけとの共同研究に至ったのかなど追求し、カカオを使用している他のメーカーとに不公平な研究ではないかと強く問いただしました。内閣府としてはご指摘される通り反省していることと再検証に全力をあげていきたい。年度末までには決着をつけるとし、この3月に再検証の結果が公表され、研究の初期段階で、論文化もされていない中での発表は勇み足であった。研究は継続するが、共同研究としてきた「株式会社明治」は加えないことにしましたと回答がなされました。この問題に関しては、衆議院消費者問題特別委員会で、先の畑野議員が質問に立っています。

 また、学校牛乳異臭問題でも、参議院消費者問題特別委員会で、日本共産党山添拓議員が明治の原因への回答に対し追求の中で、原因が特定出来ているのかに対し、厚労省は、特定出来ておりませんと回答。明治の酪農家、子どもの敏感性に原因としていることと矛盾と問題が浮き彫りになりました。

 このような明治の経営姿勢と問題の真相を求める院内決起集会に、「消費者問題特別委員」の衆議院35名議員、参議院25名議員に参加の要請を行いました。

この要請資料に、「30年明乳争議に春を」のパンフレットを提供してきました。16ページの一部を紹介します。

 

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