明治乳業争議団(blog)

働くルールの確立で人間性の回復を!

明治HD第3回株主総会 取締役人事から将来が期待できるのか!

2012年07月14日 11時28分27秒 | お知らせ
明治乳業社長から、明治HD子会社・株式会社 明治の代表取締役社長を務めてきた浅野茂太郎氏の時代から見えてくるものは。

第一、製品不祥事・不正・食品衛生法違反・乳等省令違反などが、2000年の雪印乳業大量食中毒事件以降、23件も発生を繰り返してきている。背景には、消費者・取引先に分からなければそれでよし。その沿線上の結末を招いたのが、乳児用の主食とされる明治粉ミルク「明治ステップ」から放射線セシウム30.8ベクレル/㎏汚染が発覚しました。
浅野社長は、基準値の低い数値ではありますが、乳児をお持ちのお母さまに安心していただくため無償交換をさせていただきました。と、答えています。無害だと言わんばかりの応えには、程々あきれ返るばかりです。

これまで社会的要求になっている製品検査を徹底し、その結果数値を公表することであります。
しかし明治HDは、株主総会への質問に対し、行政のモニタリング検査で安全性が確認されていますと言う見地から、「検査はしません」と放置してきた挙句の果てです。
本来ならば、消費者の疑問や不安にいかに迅速に応えていくべきで、それらが出来ない見識は、社会的責任の意識が欠如していることでないでしょうか。まさに、営利主義そのものが浮き彫りになりました。

この様に、国民・消費者ならびにマスコミからの指摘や告発に対しても、「聞く耳持たず」を貫き通しています。明治HDの姿勢は、国が定めた基準の範囲で企業活動を行いますと答えています。これでは、消費者の求める放射性物質のゼロに近い商品を作り出すことは到底望めません。
いずれも、消費者離れを引き起こす経営姿勢です。

第二、1996年(平成7年)に取締役に就任した以後、2002年守谷工場(茨城県)で、新入社員19歳の青年労働者が、機械トラブル発生修復作業中に、機械構造など未教育のままシリンダーと機械枠に頭部を挟まれ死亡。2010年関東工場(埼玉県)にまたもや21歳の非正規女性従業員が、製品積み込み昇降機のメンテナンス作業中に下敷きとなり圧殺死の状態で発見。同年、明治の子会社・明治ロジスティック(埼玉県関東工場の近く)で、非正規の51歳女性従業員がフォークリフトと壁の間に挟まれ死亡。これらの重大災害は、会社が行うべき安全教育や労働環境への安全配慮義務の欠如が背景にあるものの、どれ一つ、浅野社長はじめ誰も社会的責任を問われていない。

第三、最たる問題は、1960年代から労働争議が絶えない明治乳業。東京高裁から、長期にわたる争議解決の最後のチャンスとして、民事5部小林克己裁判長の強い意志の「和解勧告」が出されましたが、浅野社長は判断を仰ぎ見るのみと話し合い解決を拒否しました。
明治製菓と経営統合するさい、新生される企業活動の発展を顧みたときに、長期にわたる労働争議の清算を図れと話し合いを一貫して求めてきましたが、浅野社長はその決断すらできなかったのであります。

 第四、明治乳業の歴史をひも解いたとき、要求を掲げ組合活動を行っている全国の組合支部活動を根こそぎ支配した以降、労働組合中央役員を務めあげた者を経営人事に参入させる経営方針でした。

浅野茂太郎氏は、労働組合市川支部役員選挙で、会社支配のインフォーマル組織「明朋会」から支部長になった経歴で社長に栄転をしました。

前任の社長は中山悠氏です。中山悠氏も明治乳業労働組合中央執行委員長を経歴し、1989年から03年まで長期わたり明治乳業の社長を務めました。

昭和30年に明治乳業労働組合中央執行委員長を経歴した菅野祐吉氏は、昭和50年に取締役に栄転です。

昭和31年に明治乳業労働組合中央執行委員長を経歴した中沢末吉氏は、昭和49年に取締役に栄転です。

昭和32年に明治乳業労働組合中央執行委員長を経歴した吉田恒夫氏は、昭和49年に取締役に栄転です。

昭和36年に明治乳業労働組合中央執行委員長を経歴した斉藤一三氏は、昭和50年に取締役に栄転です。

昭和37年に明治乳業労働組合中央執行委員長を経歴した師尾尚氏は、昭和50年に取締役に栄転です

2012年に株式会社明治の浅野茂太郎社長の後任の川村和夫氏も、明治乳業労働組合中央書記長から1990年中央執行委員長を経歴し、この度社長に栄転しました。

このように明治乳業労働組合の幹部が会社の首脳部になるという歴史は連綿として続いています。

 親会社明治HDと子会社(株)明治の関係は、この度も浅野社長が選択した体制は、後任に労働組合中央執行委員長歴任者を据えたことです。
この間、放射性物質による汚染が社会的に追及されている中でも、労働組合としてのコメントが何一つなかったことは、かつての、雪印乳業の食中毒事件の際、マスコミから労働組合としてのチェック機能が果たされていないと痛烈な批判がされていました。
「ヒラメ」的経営体制では将来はありません。いまこそ国民・消費者の目線に立ち、食の安全・安心を提供する思考の改革を行い、3つの異常と歴代経営体制を見たときに、浅野社長は相応しくない。即、退陣すべき環境だった筈です。
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明治粉ミルク「明治ステップ」セシウム汚染問題で、明治HD株主総会 事前質問に消費者への不安に答えず! 

2012年07月02日 16時33分40秒 | お知らせ
明治ホールディングス第3回株主総会 2012年6月28日(ザ・プリンスパークタワー東京)

一億円以上の役員報酬の報告なし、事前質問にまともな回答もせず「閉鎖的」な総会運営 

 2012年6月28日明治HD第3回株主総会が開催されました。6月15日に明治HD総務部へ、株主・小関、株主・篠崎両名2通の事前質問書を提出しました。質問事項に基づいて回答すること(おろぬかない)。質問に対し再質問させるよう運営の改善を図ることを申し入れました。
当日、株主小関さんへの回答に対しては不十分な回答。株主篠崎さん質問には、一切回答せず質問に挙手をしているにもかかわらず最後まで指名しない閉鎖的な議事進行を行った。ましてや、株主山口さんも事前質問書を提出しているにも関わらず、提出されていることの報告を「抹殺」する運営。質疑に多くが挙手をしている中で打ち切りを宣告、運営に対し「動議」が発せられているのにも無視しする異常な運営を行いました。(事前質問書は、明治乳業争議団ホームページからお取りください)
 
明治HD第3回株主総会への事前質問書に対する回答を紹介します
政府の定めた「暫定基準値」にしがみつき、消費者の目線に立てない経営陣の思考


冒頭、異例の釈明が浅野茂太郎取締役から事業報告補足として説明がされる(マスコミ、市民団体等へ強く意識したもの)

 明治ステップお取替えにつきまして補足説明申し上げます。昨年12月明治ステップ850グラム缶の製品から放射性セシウムが検出されました。検出されました値は政府の定めました暫定基準値を下回る値でありましたが、株式会社明治といたしましては、粉ミルクは乳児にとって主要な栄養源であり、乳児を持つお母さまに安心していただくことを重点に、ご希望のお客様に対し新しい製品とのお取替えを実施しました。現在は粉ミルクを製造している埼玉工場に製品の放射性物質の測定するゲルマニウム半導体機器を設置し、粉ミルクの全ての製品において放射性物質の検査を行う万全の態勢を取り、その結果はホームページにてお知らせしております。
 株式会社明治は、今後ともお客様に安全で安心していただけます製品をお届けすべく品質管理体制の向上に努めてまいります。
 尚、お取り扱いの発表の直後は、シェアは落ち込みましたが一月を下限といたしまして、現在は発表前の80%上回るまでに回復し全力で全面回復に向け取り組んでおります。

議長を務める佐藤尚忠社長からも明治Gの判断・対応を強調

 この件につきましては、明治グループとし判断し対応したことでありますが、株主のみなさま及び、消費者の皆様には、多大なるご心配をおかけしましたことをこの場をお借りしましてお詫び申し上げますと共に、今後一層のご支援をたむけられますようお願い申し上げます。


粉ミルクセシウム汚染に関する質問への回答
 =消費者、市民団体、マスコミからの指摘を闇に葬ってきた明治ホールディングスの言い訳を聞いてください。


株式会社明治 馬場良雄取締役

 明治ステップのお取替えの件と放射性セシウムへの対応についてのご説明を申し上げます。

 まず、明治ステップのお取替え実施するに至った経緯についてご説明申し上げます。今回検出された放射性セシウムは自然界には存在しない放射性物質であり、東京電力の福島原発事故により大気中に放出されたものであり、その放射性セシウムが昨年3月14日から当月21日の早朝にかけ埼玉県春日部市にある埼玉工場で噴霧乾燥するさい利用する大量の空気に交じって取り込まれ一部の粉ミルクの原資に至ったものであります。

 まず、昨年3月の状況をご説明いたします。粉ミルクの製造は、まず原材料と水とを混ぜ合わせ調合液をつくり、次にこの調合液に加熱した大量の空気の中に噴霧し乾燥させて粉ミルクにします。

 粉ミルクの原材料は、国内運営上については北海道産、その他の原材料は殆どは輸入原材料であり、かつ、これらはすべて原発事故前に製造されたものであります。製造に使用する水は地下300mから汲み上げた地下水であり、当時のモニタリングの結果でも放射性セシウムは不検出でありました。

 一方、関東付近の空気につきましては、放射性物質は空間線量、当時、我々が入手可能であったのは、文部科学省や全国の自治体が測定し発表する空間線量率のデーターです。当時その中で、埼玉工場によりもっとも近いさいたま市の空間線量率の空気を使用しておりました。そして、昨年3月に噴霧乾燥を行った中で、最も高い空間線量率に示した市の時間帯、それは3月21日の夜になりますが、その時噴霧乾燥した粉ミルクについて、公的機関で放射性セシウムの検査を行いました。その結果は不検出でありました。その後もさいたま市の空間線量率の推移を注視していましたが、その数値はかなり落ち着いていました。

 また、4月以降毎月放射性セシウム検査を行いましたがいずれも不検出でありました。これらのことから、粉ミルクに放射性セシウム影響があったとは考えておりませんでした。ところが、昨年11月28日お客様より具体的に消味期限を示して、放射性セシウムを検出した旨のお問合せをいただきました。

 株式会社明治は、すぐに研究所及び公的機関により検査を行い、その結果、昨年3月14日から当月21日の早朝にかけて噴霧乾燥した粉ミルクの一部に、国が定めた基準値以下ではありましたが放射性セシウムが検出されました。その結果を受け12月6日お取替えの発表をさせていただいたものです。

 この様な状況から考え当時の基準値の放射性セシウムの濃度には偏りがあり、入手可能であったさいたま市の空間線量率とは異なったホットスッポト的な基準は、埼玉工場の上空を何回か通過し、それが噴霧乾燥に用いる空気に混じって取り込まれたものと判断しており、乾燥に用いる空気の取り入れ口に設定されているフィルターは、世界的に一般的に乾燥用の空気の取り入れに使用されているものでありますが、10ミクロン以上を除去することを目的としたものであり、基準値の放射性物質を補足できる物ではございません。

 対策といたしまして、すでにホームページでお知らせしております埼玉工場に、空気中の放射性セシウムを測定する空間線量率計と放射性物質を測定するゲルマニウム半導体器を設置し、管理体制を整えております。また、昨年4月以降の粉ミルク検出について、放射性セシウムの検査を実施し検出を確認しております。

 次に、明治ステップのお取替えにおいて戻ってきた製品等の処分についてですが、これらの製品は国の定める放射性セシウムの基準値を下回っておりますが、株式会社明治としましては、慎重に対処することとして保管廃棄等の処分は法令に基づき、あるいは法令以上に慎重に行っておりものでご安心いただきたいと思います。

 つづいて、牛乳、乳製品の放射性セシウムへの対応についてご説明申し上げます。
製品について申し上げますと、現在農水省は飼料について酪農家を指導し、酪農家も大変な努力をなされております。また、各自治体は生産された製品をきちんと検査しメーカに出荷する体制を敷いております。

 株式会社明治は、これらを踏まえ各自治体等が行う検査結果を確認すると共に、関東、東北地区の工場、研究所にゲルマニウム半導体検出器3台、NaIシンチレーション7台を設置し、都度、必要に応じて独自に検査する体制を取っております。

 また、これらを使い、使用製品の定期検査を行っており、この独自検査では、現在までに各自治体等が発表する検査結果と異なる検査結果は出ておりません。ご安心してお召し上がりいただきたいと思います。

 最後に、今後の放射性セシウムに対する考え方ですが、株式会社明治としては、専門家が時間をかけ慎重に議論をして定められた国の新しい基準が示されていますので、その基準に従って事業を運営していくことが重要であると考えております。

 この基準値については、内閣府の食品安全委員会で十分に安全であることが説明され、国は、国民に安心していただけるよう各地でコミュニケーション活動を実施すると共に、そうした内容を内閣府のホームページにも掲載しております。
いずれにしましても、株式会社明治にいたしましても、先ほどご説明申し上げた通り検査体制を強化すると共に株主の皆様にはご安心いただきたいと思います。



争議に関する質問への回答=市川事件に東京高裁が判断している事実認定に一切触れず

株式会社明治 金子秀定取締役

 株主さまがおっしゃられている明治乳業争議についてご説明申し上げます。それは平成6年1994年に、当時の明治乳業の9つの工場の従業員32名が賃金職分の是正を東京都労働委員会に申し立てた訴訟と、この訴訟に先行して、昭和60年1985年から行われた市川工場従業員32名が申し立てた当時の訴訟の二つを合わせて明治乳業争議とおっしゃっておられます。

 先行して審議された市川工場の事案に対しましては、東京都労働委員会、中央労働委員会、東京地方裁判所、東京高等裁判所、最高裁判所のいずれもが明治乳業の主張を全面的に認め、申立人等の昇給・昇格は明治乳業の人事諸制度にもとづいて、公正公平に行われているとのご判断をいただき平成21年2009年2月最高裁で申立人等の上告は、上告棄却、上告不受理の決定となりました。明治乳業が勝訴し不当労働行為の事実はないとした司法判断が確定しております。
申立人の方々には、司法判断が最高裁判所で確定した以上は、それに従っていただきたいと考えております。

 また現在、進行中の9つの工場の件は、先行して行われていた市川工場の訴訟の申立書をそのまま添付する形で東京都労働委員会に申し立てられた訴状であります。市川工場訴訟は、すでに先ほど申し上げた会社の主張が全面的に認められた形で、最高裁において司法の判断が確定しておりますので、株式会社明治は、現在進行中の9つの工場の件においても、公正なる第三機関において真摯に主張立証をしていく所存であります。

 明治グループでは、社内に申し立てられた係争案件に関しましては、公正なる第三機関において真摯に主張立証を行ったうえで、そのご判断を求めていくことを基本としております。こういった考え方により個別的労使関係の運動に対処していくことは、明治ホールディングスの株主の皆様を初めてとして、ステークホルダーの方々や明治グループの商品をご愛顧いただいているお客様にも十分にご理解いただけるものであると考えております。
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