海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ビン・ラディン、イラクのシーア派を脅す」と題する『シュピーゲル』誌の記事。

2006年07月02日 | イラク問題
7月1日、ドバイ発:シーア派がアメリカ軍及び有志連合と共同して、モスル、ファル0ジャ、ラマディなどのスンニー派の都市に攻撃を加えているという理由で、彼らは罰せられなければならないとビン・ラディンの声で出されたインターネットのメッセージは述べている。本物であることは、中立の側から裏書きされていない。アメリカの情報筋からは、音声が本物であることは疑えないと言われている。
 メッセージは、バグダッドのサドル・シティーにおける死者60人を出した爆弾攻撃の数時間後に流された。戦闘的なスンニー派のあるグループが攻撃したと白状した。
彼の演説の中で、ビン・ラディンは、イラクでのテロの代表者であったザルカウイが殺害された後の後継者アブ・ハムザ・アル・ムハジールの任命を歓迎している。「今日、私は神が彼を最善の前任者に対する最善の後継者とされるように祈った」と彼は述べた。ビン・ラディンは、戦闘的なイスラム主義者達に戦闘を継続するよう要求した。
ビン・ラディンの声明は、特にイラクとソマリアにおける戦闘的イスラム主義者に向けられていた。「イスラム共同体は、彼らを当てにしている。諸君のイスラム国民が諸君に注目し、諸君の勝利のために祈っている。諸君は諸君の国々にいる十字軍の奴隷制から国民を解放する神に委ねられた兵士である」とビン・ラディンは、メッセージの中でイラクとソマリアにおけるアルカイダの戦士に訴えている。ビン・ラディンは、アブドラ・ユスフ大統領の世俗的な暫定政府を断罪して、彼を「背教者、裏切り者」と称した。1991年以来、内戦続きのソマリアは、機能している中央政権を持たない。6月に、「イスラム法廷」が国土の大部分を手中に収めた。
ビン・ラディンのメッセージによると、ソマリアでは、「アフリカの角」にイスラム国家が樹立されるべきである。アルカイダは、すべての国々にアメリカ人を助けて、ソマリアに国際軍を送らないように警告している。ソマリアでは、アメリカ兵に対して戦わなければならない。「われわれはアメリカを本国において世界中で罰する権利を留保する」とメッセージは述べている。
金曜日の公開では、ビン・ラディンは、アブ・ムサブ・ザルカウイを殉教者であると讃えた。
「これはアルカイダによって行われている宣伝の一部で、ビン・ラディンは自分がまだ意味を持っているということを示そうとしている」と消息筋は述べている。先行のメッセージでは、ビン・ラディンの立ち姿が表示された。昨日のメッセージは今年初め以来五回目の態度表明である。ビン・ラディンの最後の写真は、2004年に送られた。
[訳者の感想]アメリカと協力する者はたとえモスレムでも容赦しないということだと思います。ザルカウイを殺してもテロはなくなりそうにありません。シーア派の戦闘的なサドル師はどうするのでしょうか。
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