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”忘己利他”のいみについて。

2010年11月30日 | 日記

                                                                

          叔父の葬儀がありました。 昨年叔母を亡くして396日でした。
     子供のときから、また家族みんなを可愛がってくれた人でした。

     棺に入れる日用品の中に寂聴さんの色紙がありました。
     ずいぶんとご懇意にしていただいていたようです。
     色紙には”忘己利他”・寂聴 と書いてありました。
     なんとなく意味はわかりますが読み方がまったくわかりませんでした。
     後で調べてみました。  ”もうこりた” と読むそうです。

     ””最澄は 「忘己利他 慈悲之摂」と書いておられます。

     ...己れを忘れ他を利するは慈悲の極みなり、と読みます。

     その前に「好事を他に与え、悪事を己れに向え」とあります。

     いいことは人にあげ、悪いことはみんな自分に引き受け、自分の幸せは忘れ、

     人の幸福のためこ尽くすのが慈悲の最高のものだというのです。””

     色々な説明を読んでいるうちに”いい人”とは、善人と悪人についてという話を
     大分前にセミナーで聞いたことを思い出しました。


     ある所に隣り合わせの2軒の家があり、その1軒には子供のない中年の夫婦が住み、

     些細な事で口汚く罵り合い、夫婦喧嘩が絶えなかった。

     隣のもう1軒の家は、若夫婦と子供が2人、更にお姑さんもいる大所帯ですが、

     その家からは未だ喧嘩の声は聞こえた事がなく、いつもニコニコして幸せそうな様子であった。

     不思議に思った中年の夫婦は、ある時、隣の家に行って若主人にその秘訣を聞いた。

     答えは「あなたのお家に夫婦喧嘩が絶えないのはお2人共“善人”だからです。

     私の所に喧嘩がないのは、みんなが“悪人”揃いだからです」

      中年の夫婦は常識とは正反対の答えに驚き、更にその訳を尋ねた。

     そこで、若主人が具体的例をあげて答えた内容とは・・・・

     「仮に私が座敷の真ん中に出してあった湯のみ茶碗に気付かないで、うっかり足に

     引っ掛けてこぼしたので、『私が、不注意で悪かった』と謝ると、

     私の家内が『いやあなたが悪いのではありません。早く片付けなかった私が悪いのです』と言う。

     すると私の母が傍から口を出し、『いやいや年寄りの私が傍にいながら注意してやらなかった

     私の過ちなんだよ』と申します。

     みんなが進んで悪者になろうとするので、これでは喧嘩をしようにも出来ないのです」と