インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

大衆という名のモンスター

2008-01-19 18:02:37 | 考えるインディオ
 第138回芥川賞に決まった作家川上未映子さん(31)が過去に歌手として発売したCDに注文が殺到、発売元は追加生産に乗り出した。川上さんは02年に歌手デビュー。05年までに「未映子」などのアーティスト名でアルバム3作とシングル3作を発売したが、アルバムの売り上げは本人も「壊滅的」と語るようにヒットしなかった。ところが今回の受賞決定をきっかけに在庫の問い合わせが相次ぎ、17日だけでアルバム3作の注文が計約6000枚も寄せられたという。CDは早ければ来週半ばにも店頭に並ぶ見通し。
                        (朝日のニュースより抜粋)

 大衆は実にいい加減な存在である。昨日まで冷たく無視していても、なにかきっかけがあれば、明日は背中を押して励ましてくれる。しかし一ヵ月後には再び無視するわけだ。

 会社にしても、有名作家にしても、大衆が相手となれば、相当気を使わねばならない。大勢に受け入れらるために、本当に売りたいもの、書きたいものを殺して、迎合しなければならない。支持者の数だけが、彼らの存在を支えているのだから。

 その点、インディオは大衆を相手にしていない(相手にもされていないだろうが)。書きたいことを書く。だから、奇跡的に小説家になったとしても、流行作家になることはないだろう(なりたいが)。

 冷静に考えて、インディオを支持してくれる人は相当少ないと思われる。ネイティブアメリカンに共感する人々でさえ、毛嫌いすることを書いているかもしれない。まあ、中南米でも価値観の違う部族はたくさんあるのだから、気にすることはないかもしれない。

 作家の川上未映子さんの場合。大衆は「元歌手の芥川受賞者」に興味関心があるのであって、川上未映子さんの「小説や思想」に関心があるのとはちょっと違う。売り出すためには確かに、「一流大卒が書く超アウトロー小説」とか、きっかけが必要かもしれないが、まともに小説を読まない相手に本を売るのはどうかと思う(いや、かまわないか)。

 芥川賞作家といえども、その肩書きをはげば、普通の人間に過ぎない。大衆を相手にするだけの人間の器があれば生き残っていけるだろうが。商売の道具にされるのではなく、逆に将来を見通して、利用してやるって感じで。

 でも、やっぱ基本は彼女の世界についてきてくれる、少数の支持者を相手にすべきでしょうね。

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