目の前で繰り広げられるマジックに目を凝らして見ていても、そのからくりがまったく分からなかった。長年にわたって場数を踏んでいる腕と技は、たとえアマチュアとはいえ人々を楽しませるのに十分だった。
本日正午、札幌市の社会福祉総合センターでクリスマススペシャルと銘打って「マジックと老後の備えのお話」というイベントが開催され参加した。
マジックは分かるとして、それと抱き合わせの「老後の備えのお話」とは何?と訝る向きがあるかもしれない。実はマジシャンのMr.松平は、別の顔を持っていた。その顔とは、(株)日本生命保険相互会社の札幌支社長という肩書をもった方だったのだ。
※ (株) 日本生命保険相互会社札幌支社長の松平好治氏のショートスピーチです。
松平氏は短い時間の中で、お金をたくさん蓄えていそうな老人たち(私を除いた)を前にして、遺産相続に関して後から臍を噛まないための知恵を授けてくれた。もちろん保険の有用性も説きながら…。ただ短い時間の中では十分に理解できたことにはならなかったが、ねらいと思われた動機付けはできたのではないだろうか?
お待ちかねのマジックが始まった。私は会場に早く着いたこともあり最前列でマジックを見ることになった。まずはお馴染み、色紙を細く折りたたんでいたかと思うと、気合一発ステッキに早変わりする簡単マジックで観衆を沸かせた。
続いてどこから取り出したのか、ワインボトルからワインをグラスに注ぎ、そのグラスを空中に浮かせた。これは写真的にも良いネタだったのだが、カメラを構える前に終わってしまった。残念!
何番目かのネタで、テーブルの上にかかったクロスの端を掴んでテーブルを空中に浮かせたところは幸いにも写真に収めることができた。
※ 見事にテーブルが空中に浮いています。
これら全てが私の眼前で行われたのだが、仕掛けを発見することもできなければ、ネタを見破ることも出来なかった。
その他にも、観客の一人をステージに招き上げ、その観客が書いた数字を2~3の質問で言い当てたのも見事だった。
※ 時には観客をステージ上に呼び上げてマジックを披露しました。
マジシャンは話術も優れていなければならないと思ったが、Mr.松平が病院でマジックの奉仕をしたときの話を披露しながら、ある重症の幼女が「雪を見てみたい」という願いを 叶えた話をしながら、見事な紙吹雪を私たちの目の前に降らせてくれたマジックは見事なものだった。
※ 最後に会場内に雪を降らせました。
マジックをする側はネタを仕込み、観客の目を欺く(?)ために多くの練習時間を費やすのだから、マジシャン自身は現実の中で創意工夫を凝らすことに集中しているのだろうが、観ている私たちは不思議の世界に遊び、夢を見られる一時を感ずることができるのだと改めて思い知らされた。
きっとMr.松平は多くの人たちに夢を届け、ひいては自ら仕事にも役立てられたのだろうなぁ、そう思いながら何の芸もない私はMr.松平のマジックを見続けたのだった…。
昔の「手品師」はあまりしゃべらず、「オリーブの首飾り」なんかのBGMを流して淡々とショーを見せていましたが、いつのころからかトークとマジックで魅せるように進化してきましたね。その嚆矢はゼンジー北京とか東京コミックショウ、なのかどうかは知りませんが。
紙吹雪のエピソードが素敵だなあ、と思いました。ぼくもオハナシを聴いて、雪が降るのをこの目で(近眼で老眼だが)見たかったと思います。が、かなわないことなので、田舎おじさん様の記事でイメージを膨らませましょう。
なぁ~るほど、「支社長はマジシャンだった」、「マジシャンは支社長だった」…。
私はあまり深くは考えずタイトル名を付けてしまいましたね。ただ、登場したのがまずは支社長として登場したものですから…。
マジシャンがトークと共にマジックを見せてくれる方がなんとなく自然な気がしますね。好みによるんでしょうが…。
良いお正月を❢