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稲葉篤紀氏 五輪優勝を語る

2021-11-15 16:37:54 | 講演・講義・フォーラム等

 大きな仕事を成し終えた稲葉氏の言葉は自信と誇りに満ちていたように見えた。オリンピック開催国で優勝という至上命題を見事に果たした稲葉氏の周到なチームマネジメントの奥義を聴いた。        

 11月12日(金)「北海道ビジネスEXPO2021」と併行開催されたセミナーの最後を飾ったのは、東京オリンピックで日本代表を率いて優勝を飾り、このほど日本ハムファイターズのGMに就任した稲葉篤紀氏「チームマネジメント」と題して特別講演を行ったのを聴いた。

          

 稲葉氏は前日まで沖縄県国頭村で行われていた日本ハムの秋季キャンプを視察・指導していたが、この日のために帰道して講演に臨んでくれたようだ。さすがに時の人である。受講希望者が多数だったこともあって、私は主会場ではなく別室に設けられたモニターで稲葉氏の講演を聴くことになった。

 稲葉氏はまず自身が仕えた監督を列挙した。それによるとヤクルト時代に野村、若松両監督、日ハムではヒルマン、梨田、栗山の3監督の計5監督に仕えたという。稲葉氏はそれぞれの監督から学んだことを話されたが、特に野村監督からは準備する大切さを説かれたという。野球(仕事)は常に「予習」→「実践」→「復習」の繰り返しだと…。また栗山監督からは「固定観念を捨てる」ことの大切さを学んだと話された。

 また、彼自身が日本代表選手として戦った際には星野、原、山本監督に仕えたという。そうしたいろいろな監督と接する中から稲葉氏はチーム作りの理念として「結束力」を最重視するチームを作っていこうと考えたという。そして具体的には「良い選手を集めるのではなく、良いチームを作る」ことを心掛けたそうだ。具体例としてオリンピック本番では実現しなかったが、前年のWBSCプレミア12の際にソフトバンクの周東選手を招集したことを挙げた。

   

※ 私は稲葉氏のお話をモニター越しに伺った。

 稲葉氏は2017年8月に日本代表監督に就任したが、翌年から年度毎にテーマを設定してチーム作りを進めたそうだ。私はこのことについては全く知らなかったが、スポーツ紙などは毎年大きく取り上げていたようだ。その年度毎のテーマとは…、

◆2018年度 「学」

◆2019年度 「創」

◆2020年度 「結」 

と年度毎にテーマを決めチーム作りの熟成を図り、2020年度のオリンピック本番を迎えようとしたのだが、コロナ禍のためにオリンピックが延期となり、一度「結んだ」はずのチームを再び束ねようと考えて、

◆2021年度 「束」

とテーマを決めてオリンピックに臨んだという。

 稲葉氏は最後に「結束力」を高めるのは、結局コミュニケーションではないか、と強調した。コミュニケーションによって選手たちの “心を動かすこと” が成功に繋がったのではないかと結んだ。

 そしてこれからは、感謝と恩返しを胸に野球界のために頑張りたいと話された。

   

※ 稲葉氏は講演後に私たちの部屋にも挨拶に見えられた。

 さらには話題のビッグボスこと新庄新監督について、「力がある。説得力がある」と評し、日本ハムは必ず変わるので引き続き応援願いたいとリップサービスも忘れなかった。

 そして講演後、モニターで話を聴いた私たちの部屋にも挨拶に見えられたが、その表情はやはり自信と誇りに満ちていたように私には見えた。新たな GMの立場での活躍を祈りたい。



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