田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

山崎夏生のプロ野球審判人生

2016-11-19 18:18:21 | 講演・講義・フォーラム等
 山崎夏生氏は北海道に縁のあるプロ野球審判である。(もっとも今は一線を引退し、現在はNPB審判技術指導員であるが)彼は新潟出身であるが、北大を卒業している。およそ30年にわたるプロ野球審判人生を語った。 

               

 11月15日(火)午後、北海道新聞が主催する道新「おばんでした」サロンが開催され、元プロ野球審判員の山崎夏生氏「山崎夏生のココだけの話」と題するトークショーが開催された。
 ダメモトで聴講に応募したところ、幸いにも聴講券が舞い込んだ。もっとも会場が当初は小さな部屋を用意していたようだが、意外の人気に急遽会場を道新ホールに替えたために聴講が可能となったのかもしれない。それでも会場はほぼ満杯だった。プロ野球人気、日ハム人気の表れということか?

               
               ※ 山崎氏は写真のような審判服に身を包んでお話された。

 山崎氏は道新の夕刊で「おばんでした」というコラムを担当しているとのことだ。(ちなみに私はまだ読んだことがない)そのコラムに書いたテーマの中から何点か選りすぐって、さらに詳しく語るというトークショーだった。
 
 山崎氏が最初に触れたのは、今年からプロ野球で採用になった「コリジョンルール」についてだった。コリジョンルールは、本塁上での選手同士の衝突を禁止するルールだったのだが、その解釈・適用を巡って今年前半は審判を悩ませたという。つまり、ルールは定めたものの、その解釈・適用は審判に丸投げされたそうだ。そのため審判たちからは「こりごりルール」と揶揄されたそうだ。山崎氏たち審判技術指導員たちの努力もあって、シーズン後半にはおおよその統一見解のもと試合が運営されるようになったようだ。

 次に審判員の資質向上について語った。審判員にとって静止視力は問題ではなく、問題は動体視力だという。動体視力といっても、「瞬間視力」、「深視力」、「周辺視力」、「追跡視力」、「遠視力」といった視力があるそうだ。審判員はこれらをバランスよく鍛えることが必要だという。そのためには、個々の視力を自らを鍛えるとともに、経験を積むこと大切
だという。量をこなすことによって到達できる神様からのプレゼントだ、と山崎氏は語った。

 選手については、現ソフトバンク監督工藤公康とイチローについて触れた。
 工藤氏はプロ入団当時に指導者から「スピードを求めるな」と言われ、その助言を守り、徐々にスピード増して、38才の時に彼自身の最高速148kmを記録したという。そのように身体に負担をかけなかったことが45才まで現役を続けられた秘訣ではないかと山崎氏は語った。大谷はどうなのだろう?ちょっと心配にもなる話だ。

 イチローについては、非常に信念の強い選手で、いくら指導者からフォームの改良を指示されても変えなかったそうだ。そのような時出会ったのが仰木監督だった。イチローが今あるのは仰木監督との出会いが大きいという。山崎氏は、今の日ハム・栗山監督と仰木監督がダブって見えるという。

                       
               ※ 仰木監督と親しく歓談するイチロー選手です。マリナーズ時代のようですね。               

 そのイチローの隠された秘話を山崎氏は披露した。シーズンオフに日本に帰ってきたイチローは少年院施設を訪れ、問題を起こした少年たちに真剣に語りかけたという。その姿に山崎氏は感動したそうだ。

 山崎氏は最後に、近年は審判の判定に対してビデオ判定が持ち込まれるようになった現状を嘆いていた。判定の正確を期す、ということに反対ではないが、もっと審判を信頼してほしいと…。山崎氏は言う。「選手たちから信頼される人間になれ!そしていつかビデオ判定がなくなるように…」と…。

 山崎氏はプロ野球の審判として輝かしい(?)勲章を一つ持っている。それは、日本のプロ野球審判として最多となる17回の退場を選手・監督に言い渡していることだ。
 山崎氏は最後に「退場!」と大きな声で宣言し、会場を後にした。

                       
                       ※ まさにこのようなフォームで「退場!」を宣言し、退場していきました。


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2 コメント

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懐かしいけど少し老けた? (おなら出ちゃっ太)
2016-11-20 22:30:12
娘の入学式に講演してくださった方ですね。
4年前より少々…って、当然ですが。
あのときは「退場」ではなく、「プレイボッ」で締めくくってくださったですね。新大学生へのエールですから、「退場っ」では困りますよね。

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おなら出ちゃっ太さんへ (田舎おじさん)
2016-11-21 19:00:23
 コメントありがとうございます。
 そうですか?先輩として入学式に講演されたのですか? 相応しかったのかなあ??
 まあ、きっと内容は全く別の内容だったと思いますが…。
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