石狩川をさまざまな角度から科学し、一般への普及を図っている「石狩川フォーラム実行委員会」が主催する「石狩川フォーラム」を聴いた。第9回目の今回は石狩川下流部に生息する鳥類についての報告だった。
9月27日(金)夕刻、紀伊國屋書店インナーガーデンで開催された「石狩川フォーラム」の講演を聴いた。
テーマは「石狩川下流部沿いの鳥類相」、講師は帯広畜産大学名誉教授で、山階鳥類研究所特任研究員でもある藤巻裕蔵氏が務められた。
藤巻氏は石狩川下流部を深川市から日本海(石狩市)までの間として、その間の繁殖期の鳥類の調査を実施したということだ。
その結果、北海道全体では472種の鳥類の生息が確認されていて、普通に見られるものが約250種いるそうだが、その中で石狩川下流域の繁殖期に確認された種は56種だったそうだ。
鳥たちはその種によって繁殖する場所が違ってくるが、それは《水鳥・水辺の鳥類》、《灌木・草原性鳥類》、《灌木・森林性鳥類》、《森林性鳥類》、《その他》などに分けられるということである。そうした分類の中で最も多くの鳥類が確認されたのは個体数で69%を占めた《灌木・草原性鳥類》だったということだ。
そしてその石狩川下流部の《灌木・草原性鳥類》の種の構成は釧路湿原やサロベツ原野と良く似ているということである。このことは、石狩川下流部の環境が鳥類の生息環境としてはけっして他に劣ってはいないということだ、と氏は強調した。
そうした事実から、氏は石狩川下流域の自然草原の現状維持を訴えた。しかし、現実は近年各河川において自然草原の樹林化が進んでいるという。
現代においては、開発と自然保護の問題はいろんなところで付いて回る問題である。保護団体によっては開発行為に激しく抗議し、開発そのものが断念に追い込まれる例も少なくない。
そうした風潮の中にあって、氏の訴えは遠慮がちかな? と私の目には映ったのだが…。
9月27日(金)夕刻、紀伊國屋書店インナーガーデンで開催された「石狩川フォーラム」の講演を聴いた。
テーマは「石狩川下流部沿いの鳥類相」、講師は帯広畜産大学名誉教授で、山階鳥類研究所特任研究員でもある藤巻裕蔵氏が務められた。
藤巻氏は石狩川下流部を深川市から日本海(石狩市)までの間として、その間の繁殖期の鳥類の調査を実施したということだ。
その結果、北海道全体では472種の鳥類の生息が確認されていて、普通に見られるものが約250種いるそうだが、その中で石狩川下流域の繁殖期に確認された種は56種だったそうだ。
鳥たちはその種によって繁殖する場所が違ってくるが、それは《水鳥・水辺の鳥類》、《灌木・草原性鳥類》、《灌木・森林性鳥類》、《森林性鳥類》、《その他》などに分けられるということである。そうした分類の中で最も多くの鳥類が確認されたのは個体数で69%を占めた《灌木・草原性鳥類》だったということだ。
そしてその石狩川下流部の《灌木・草原性鳥類》の種の構成は釧路湿原やサロベツ原野と良く似ているということである。このことは、石狩川下流部の環境が鳥類の生息環境としてはけっして他に劣ってはいないということだ、と氏は強調した。
そうした事実から、氏は石狩川下流域の自然草原の現状維持を訴えた。しかし、現実は近年各河川において自然草原の樹林化が進んでいるという。
現代においては、開発と自然保護の問題はいろんなところで付いて回る問題である。保護団体によっては開発行為に激しく抗議し、開発そのものが断念に追い込まれる例も少なくない。
そうした風潮の中にあって、氏の訴えは遠慮がちかな? と私の目には映ったのだが…。