田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

明かりが見えた? 豪に勝利! WCアジア最終予選

2021-10-13 17:16:59 | スポーツ & スポーツ観戦

 昨夕のWCアジア最終予選、森保ジャパンにとって予選B組の最大のライバルと目されるオーストラリアに対して2対1ときわどい勝利をものにした。暗雲漂っていた森保ジャパンに一筋の光明が見えた思いがした。昨夜の対戦を振り返ってみたい。

 私は自らをけっしてコアなサッカーファンだとは考えていないが、それなりに関心のある層の一人だとは思っている。その私から見て、来るべきFIFAワールドカップカタール大会2022のアジア最終予選は、いつもの予選大会ほど盛り上がっていないのではと感じている。それはコロナ禍のこともあり、それどころではないという人々の意識はもちろんあるだろう。それと共に、今最終予選の海外での対戦を地上波のテレビ局が中継できず、唯一DAZNが放送権を握っていることが盛り上がりを欠かしている原因ではないのだろうか、と思っている。

   

※ 対オーストラリア戦を勝利し、スタンドのサポーターと歓びを分かち合うイレブンです。

 そうした中、昨夜は対戦が国内ということもありゴールデンタイムにテレビ朝日系列が中継放送をした。そのことで多くの人たちがテレビ観戦したのではないだろうか?

 これまでの戦績が1勝2敗と、多くのファンが期待した結果を出していない森保一監督は監督の座の継続も危ぶまれていた。その森保監督が昨夜は思い切った手に打って出た。一つはこれまで取ってきたフォーメーションの変更である。これまでの森保ジャパンは4-2-3-1だったが、それを4-3-3に変更してきた。そして変更した中盤にサウジアラビア戦で先発した柴崎、鎌田に代えて、守田、田中を起用してきた。さらに累積警告出場停止明けの伊東がサイドアタッカーとして帰ってきた。

 この変更によって日本の攻撃は活性化したように私には映った。守田も田中も積極的にボールに絡み、前へ押し上げる役を担った。そのためもあり、日本は波状的にオーストラリアゴールを脅かした。明らかにフォーメーションの変更、二人MFの投入が功を奏しているように思えた。その成果が試合開始8分、早くも結果として現れた。田中の前への押し上げに南野が反応し、素晴らしいサイドパスが通ったことで田中のビューティフルゴールが生まれた。

   

※ 対オーストラリア戦の殊勲の一人、田中碧選手の試合後の表情です。

 オーストラリアも最終予選に入って3連勝という強豪だから黙っているわけではなく、何度か日本ゴールを襲うものの、GK権田のファインセーブなどで日本ゴールを割ることができなかった。最大のピンチは前半44分、相手シュートにGK権田が反応し、指先にボールが触れたことでポトスを直撃することになり難を逃れることができた。

 後半、日本の攻勢は前半ほどではなく、オーストラリアにボールを持たれる時間が増えたが、危険を感ずるシーンはそれほどはなかった。「このまま行ってほしい」との願いが生じ始めた後半20分、攻守に汗を流していた守田が相手を倒しゴール前でFKを献上してしまった。(このプレーは当初 PKと判定されたが、VARによってFKに変更された)しかし、このFKをオーストラリアに決められ、試合は振出しに戻ってしまった。

 殊勲は後半33分、南野に変わってピッチの入った浅野だった。浅野は積極的にゴールに向かう選手である。この日もピッチに入った直後にミドルシュートを見舞ったが相手GKに阻まれてしまった。日本に歓喜の瞬間が訪れたのは後半41分だった。吉田からボールを受けた浅野が左サイドやや遠い位置から思い切ってシュートを狙うと、相手 GKが弾きボールがポストに当たり跳ね返ったところで相手DFに当たってOGとなり、貴重な追加点&決勝点となった。

   

※ 殊勲の浅野選手を取り囲み、手荒い祝福を浴びせるイレブンです。

 オーストラリアはWCのアジア予選で11連勝を続けていたという。その連勝を日本は阻んだということになる。過去6回連続WC本選に進出している日本としては “殊勲!” とは言い難いが、予選の最大のライバルを倒した意味は大きいと思う。

 この1勝で最終予選の成績は2勝2敗の五分に戻した。しかし現時点での予選B組の順位は6か国中で第4位である。WC本選の切符を自動的に得るには2位以内に入らなければならない。道はまだまだ厳しいがその可能性を残したことに意味がある。

   

※ 日本の精神的支柱、頼もしい吉田麻也キャプテンです。

 危機感を露わにした監督、選手たちの今一層の奮起を期待したい。これまで感情を表に出すことのなかった森保監督が、国歌斉唱時に涙を見せたり、試合後のスタンドに向かった拡声器もない中でサポーターたちに「一緒に戦い、ワールドカップに行きましょう!」と叫んだ姿から選手もスタッフも一層奮い立ってくれるのではないか。

 明かりは見えてきた!森保ジャパンのこれからの6試合で日本の底力を見せてくれることを信じたい。

※ 掲載した写真は全てウェブ上から拝借しました。