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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 50 イチャンコッペ山(828.7m) 後編

2015-09-25 19:13:14 | 北海道低山紀行 & Other
 二つ目の急登を登り終えると、そこには360度の視界が広がっていた!しかし、そこは山頂ではなかった。山頂はそこからさらに15分ほどの先にあった。でも、私たちはあまりにも見事な第1のピークまで戻って、昼食兼大休憩を取ったのだった。 

 
 ※ 第一ピークから支笏湖を望むパノラマ写真です。正面が風不死岳、左手が紋別岳、右手の肩しか見えないのが恵庭岳です。  

 息子が今回、私との登山を提案してくれたのは、昨秋羊蹄山を一緒に登ったときに、私の意外な衰えぶりを傍から見て、「これは親父と一緒に登ることができる機会は今後そう多くはないな」と思ったからではないか、と推測している。
 そうしたこともあり、私の誕生祝いも兼ねての同行を提案してくれたようだ。
 
 支笏湖に映る「逆さ風不死」を眺めながらトラーバースは続いた。山頂を目ざしているのに、コースは上り下りを繰り返す。右手の山を目ざしていたのかと思ったが、その山裾も迂回してコースは進む。
 そしてしばらく進んだところで、やはり遠くの木が生えていないピークが見えたところがどうやら目ざすイチャンコッペ山のようだと思い始めた。

            
            ※ 写真のように整備された登山道を上下しながら進みました。

 登山道は概ね整備されていて、とても登りやすい(歩きやすい)コースだった。
 一つだけ気になったところがあった。それは、他の登山道でもときおり見られるのだが、登山道のところが深くえぐられ始めている個所があったことだ。きっと融雪時とか、大雨の時に、そこを大量の水が流れることが繰り返されることでできたところだろう。登りやすく整備することで、どうしてもできてしまう現象なのだろうが、あまりえぐれがひどくならないようにと願いたい。

            
            ※ 写真のように雨水などで少しえぐれ始めた登山道です。

 そのイチャンコッペ山の裾野に取り付いてしばらくササ原を行くと、前方にくっきりと木が生えていないピークが見えてきた。そして、左手にはこれまで見えなかった恵庭岳が大きな爆裂火口を見せながら鋭く屹立していた。これまた見事な眺めである。
 そしてピーク前の急登が始まった。急登との格闘は20分もあったろうか?ようやくピークに辿り着いた。ガイドブックでは、その周囲に反射板があると記しているが、いくら周りを見回してもそれらしきものは見当たらなかった。そこで私はそこのところを「第一ピーク」と勝手に命名した。
 第一ピークからの眺望は素晴らしかった。ガイドブックでは山頂よりも眺望が良いと記していたので、「昼食はここの方が良いのでは」と息子と話し合った。

            
            ※ 正面に見えるのは初め山頂かと思っていた第一のピークです。

            
            ※ 登山道の左手には恵庭岳が見事な山容を現してくれました。

            
            ※ 第一のピークまではもう直ぐです!

 第一ピークの前方にあまり高度差がない山頂が見えた。(高度差は160mのようだ)山頂を目ざしてしばらくは平坦な道を進んだ。山頂直下が少し登りになっていたが、15分ほどで山頂に到達した。
 山頂からの眺望もなかなかだが、第一ピークのそれには及ばなかった。
 私たちは山頂標識を背に写真を撮り終えると、「やはり第一ピークで昼にしよう!」と、山頂から15分をかけて第一ピークまで降り、ゆっくりと昼食兼大休憩を取ったのだった。

            
            ※ 第一のピークから、真の山頂へ向かってさらに進みました。

            
            ※ 到達したイチャンコッペ山の山頂標識です。

 大休憩に1時間を予定していて、予定どおり下山を開始した。大休憩といっても、お湯を沸かし、妻の手製のおにぎりを頬張りながら、カップラーメンをすすり、その後で食後のコーヒーを楽しんでいたら1時間は瞬く間に過ぎてしまった。
 休んでいるときに息子が「やぁ…、昼寝でもしたいなぁ」と呟いていたが、今考えると「それもありだったなぁ」と思っている。風もなく、適度な温度で、昼寝には絶好のシチュエーションだった。
 何も急いで帰る必要がなかったし、あれだけの好条件に恵まれることはそうそうないのだから…。後から考えるとかえすがえすも残念である。大休憩の後、さらに1時間くらい何もしないでまったりするのも良かったなぁ…。

 山から帰って、夕方には息子がセットしてくれた和食店で直会(なおらい)というか、私の6?歳の誕生日を祝う会を催してくれた。心地良い疲労感と酔いに包まれた楽しいひと時だった。
 その席で私は「身体が動くかぎり、この時期に毎年一緒に山登りがしたい」と望んだところを息子は快諾してくれた。例え簡単な山になったとしても、できるかぎり長く続けたいと思った9月23日の夜だった。

【イチャンコッペ山 登山データー】
標 高  828.7m
駐車場  登山口近くに10数台停められる駐車場がある。
行 程  登山口→(30分)→2合目(急登終わり)→(1時間15分)→第一ピーク→(15分)→イチャンコッペ山→(15分)→第一ピーク⇒(1時間15分)⇒登山口
時 間  登山(2時間00分)、下山(1時間30分) ※途中休憩含む    
登山日  ‘15/09/23