田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 49 無意根山(薄別コース) 後編

2015-09-07 22:02:14 | 北海道低山紀行 & Other
 多少余裕があると思われた前半だったが、後半の急坂では体力の無さを露呈してしまった。久しぶりの辛い登りを必死に耐えた。しかし、苦労して到達した無意根山々頂の眺望は素晴らしかった! 

  
  ※ 無意根山山頂からの眺望です。正面に羊蹄山、その右側にニセコ連邦、左手手前のピークは中岳とのこと。

 山小屋というのは、急坂が始まる基部に造るのが常なのだろうか?今夏に登った札幌岳ときも、冷水小屋のところからいきなりの急坂が現れた。
 今回も無意根尻小屋を後にすると、いきなりの急坂が現れた。その急坂には梯子が横たわっていた。梯子があるということは、自然の形状では登るのが困難なほど急坂だということだ。おそるおそる梯子を登る私だった。

            
            ※ こうした梯子場が二か所あった。写真の印象よりはもっと斜度を感じます。

 梯子場を登り終えても写真のような急坂が次々と現れた。それに伴い、当然のように私の体力も奪われていった。
 途中、一度斜度が緩やかになり、大きく迂回するようなコースとなる。そこは木々の枝が低く垂れ込め、屈みながらの登行となる。つば広の帽子を被っていた私は何度も木の枝に頭を突かれた。
 また、立木が横たわっている個所も何度かあった。コース全体は非常に整備されている感じを受けたが、やはり木はできるだけ保護しようという姿勢のようだ。

            
            ※ 雨の影響でしょうか?こうして濡れて滑りやすくなっているところもたくさんありました。

            
            ※ 身をかがめて通過しなければならないところも…。

            
            ※ 立木が横に伸びているところは一つ一つ乗り越えて…。

 そして、無意根山最大の北壁に差しかかった。ガイドブックではジグを切って登るとあったが、私には直登としか思えない厳しい登りだった。
 斜度が緩やかになったな、と思って時計を見ると、無意根尻小屋から40分が経過していた。この40分(一般人では30分弱?)を耐えることができれば、眺望も広がるし、なんとか頂上に立てることができるということのようだ。

            
            ※ 再び現れた長~い梯子場。この急坂を上り切ると緩い斜面のテラスに出ました。

 斜度が緩やかになったとはいっても、長い上りが続いた。辺りはささっ原だらけである。登山道には周りのササを刈り取ったものが敷き詰められている。関係者がこまめにササの刈り取りをされているらしい。そこを私たちは楽しませてもらっている。有り難いことである。

            
            ※ 写真のようにササが刈り取られているところがいたるころに!関係者に感謝です。

 時おり、遠くに頂上部が見えるのだが、長い長い上りが続く。尾根部に差しかかり、元山コースとの分岐点があった。
 左手は頂上部から広い原っぱが広がっていた。春にはたくさんの高山植物が楽しめる花園になるということだが、この季節は緑一色だった。

            
            ※ 前方に見えたピークが無意根山の山頂のようです。

            
            ※ 元山コースとの分岐点のところに倒れていた標識です。山頂までまだ1.2キロもあります。

            
            ※ 眼下の広い原っぱがお花畑になるようです。

 一段と傾斜が緩やかになり、頂上近しと思うのだが、ハイマツが生い茂り、岩石がゴロゴロする中を進む。嫌になるくらい平坦な道が続いたかと思うと、左手にひっそりと「無意根山頂上」の看板があり、その足元に小さな祠があった。(北大山スキー部云々という文字が見えた)

            
            ※ 斜度はそれほどはないものの、細くて滑りやすい道が続きます。

            
            ※ さらに斜度が緩まって、ハイマツの間の岩道を歩き続けます。(長~い)

            
            ※ こちらが真の頂上なのですが、眺望が効きません。

 ところが、頂上部は木が生い茂り眺望が効かないため、そこから150mほど進んだ三角点のある旧頂上の方が眺望が効くために皆そこまで足を伸ばすということなので、私もそこまで行って頂上到達とした。時に11時50分。3時間35分(途中の休憩10分を除く)の悪戦苦闘だったが、それだけに達成感も一段と強く感じた。
 また、やや曇り気味だったが、360度視界の効く眺望も私を十分満足させてくれた。

            
            ※ 250m行ったところの旧頂上にたくさんの登山者が憩っていました。

            
            ※ 真の頂上より、頂上らしい標識です。
 
 さて、明日はエピローグ編として、情けない私の登下山中のエピソード。季節が過ぎたとはいえ、少しばかり目にした高山植物の花、実などをレポートする。

 あっ!そうそう私が恐れていた蚊ぁさんはほとんど現れなかった。作戦成功と言えるかもしれない。いや、そもそもこの季節には蚊ぁさんたちは、すでに今シーズンの活動を終えてしまっているのかもしれませんね。それとも、私にこれ以上の苦労をかけたくないという蚊ぁさんの心遣い??

【無意根山(薄別コース) 登山データー】
標 高  1,464m
駐車場  第2ゲート前に14~5台駐車できるスペース有
行 程  第2ゲート→(30分)→宝来小屋(登山口)→(1時間)→無意根尻小屋→(1時間20分)→元山コース分岐→(45分)→無意根山(旧頂上・三角点)⇒(1時間35分)⇒無意根尻小屋⇒(45分)⇒宝来小屋⇒(25分)⇒第2ゲート
時 間  登山(3時間35分)、下山(2時間45分)       
登山日  ‘15/09/06