AKira Manabe ブンブン日記

enjoy eating fun to cooking

創業九十年

2013-05-25 00:14:51 | Weblog
【報徳訓】

父母の根元は天地令命に在り
身体の根元は父母の生育に在り
子孫の相続は夫婦の丹精に在り
父母の富貴は祖先の勤功に在り
我身の富貴は父母の積善に在り
子孫の富貴は自己の勤労に在り
身命長養衣食住の三つに在り
衣食住三つは田畑山林に在り
田畑山林は人民の勤功に在り
今年の衣食は昨年の産業に在り
来年の衣食は今年の艱難に在り
年々歳々報徳を忘るべからず。



◆◆創業記念日

今日5月24日は、マルブン九十年の創業記念日です。

大正12年、小松に国鉄予讃線が開通し、小さな駅が誕生した。

駅ができると聞き、文吉は駅前の土地を借金して手に入れ、旅館と大衆食堂、それに桜三里を越え、松山横河原まで行く、周桑バス(のちの瀬戸内バス)の停留所兼待合所を兼ねたお店、“丸文食堂”を開店した。


文吉とダイにはお金がなかったので、お店に使う木材も安い木を使って建てた。
二階は旅館にして、お遍路さんや霊峰石鎚山のお登りさんが宿泊できるようにした。

こうして、マルブンが生まれた。


同じ年の9月1日に、東京を大地震が襲った。


関東大震災である。

当時の日本は、今のように東海道新幹線も高速道路網もなかったが、国はかなり混乱したと思われる。

文吉とダイの船出は易しいものではなかった。


それから…今年で九十年。

満州事変、第一次世界大戦、第二次世界大戦があったが跡取りは絶えることなく、秀雄と喜美子、行義とタツ子へと継承された。


四代目として、長男 光に継がれるはずであったが、残念ながら二十歳の若さで他界し、次男 明が光を引き継ぎ現在に至る。



◆◆大切なものは何か

眞鍋家に生まれ育った私が九十年を迎えて思うことは、巻頭に書いた、報徳訓にある「我身の富貴は父母の積善に在り」ということである。


これは、現在の繁栄は父や母はじめ先祖の努力の賜物であるという意味です。



文吉とダイが積んだ徳が秀雄と喜美子に継がれ、秀雄と喜美子が積んだ徳が行義とタツ子に継がれた。


ただ私は先祖の徳があったから、ここまでやってこれたのです。


「子孫の富貴は自己の勤労に在り」

これからは、次の代のみんなのために、しっかりと勤労しなければなりません。
勤労とは、世の中の役に立つことです。



◆◆感謝の気持ち

マルブンがこれまで食堂一筋にやってこれたのは、経営者夫妻の勤労もさることながら、働いてくれたたくさんの社員さんや、取引業者の皆さん、ご来店いただいたお客さま、支援していただいた地域の皆さんが居たからです。


私が一番嬉しかったのは、小松の越智由香子さんに、「マルブンの長い歴史の中で、共に歴史を作れていることが私の喜びです」と言われました。

これは嬉しかったなぁ。


今のマルブンは、紹介した越智さん以外にも、同じような気持ちで頑張ってくれる仲間がたくさんいます。


みんな私の一番の宝物です。


【これまでも これからも おいしいが響きあう マルブンでありたいと願います】いう理念を大切に、粉骨砕身の気概で頑張っていきます。

これまでマルブンにかかわっていただいたすべての皆さんに心より感謝申し上げます。

平成13年5月24日

株式会社マルブン

取締役会長 眞鍋行義
代表取締役 眞鍋 明
総務取締役 眞鍋由美子
常務取締役 眞鍋剛志