自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
おばさんの家にあった小さな庭。
花を見るのが楽しくて、よく訪ねた。
今は住む人がいなくなり
三つ葉ばかりが生い茂っていた。
その庭で知ったたくさんの花。
覚えたたくさんの花の名前。
意識の底に息づいていたその記憶は
今、別の場所で小さな庭となり
花を咲かせ始めた。
そして
今、また子どもたちが訪れる。
「お花がきれい」
「ていれがんばってね」と。
子どもたちは
小さな花に想い寄せ
土の中の春に想いを馳せる…。
自らを咲かせようとするかのように…。
おばさんの小さな庭で…。
ラズベリー
Copyright Maoko Nakamura