fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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「アンという名の少女」という名のドラマ

2020年11月07日 | 日記
 NHKで「アンという名の少女」が始まり、観ていました。
 最初はワクワク。次第にあれ? 
 というのは、アンの設定やアヴォンリー、他の登場人物、おおまかなストーリーは原作に沿ってますが、そうじゃない部分がかなりあったんです。
 アンはフラッシュバックのように、何度も孤児院での辛い出来事を思い出します。
 学校でもダイアナ以外からは、いじめられ。
 ギルバートは父が病気で最初はいません。あの有名な石盤で頭を叩かれるシーンも、ばしっと頬を叩くような感じで、イメージと違っていました。暗い。
 その後も、ギルバートの父が死んで、彼は船乗りになったり。
 手伝いの男の子がいたり。いろいろいろいろ。
 なるほど、これは「赤毛のアン」の二次創作ドラマなのだと割り切るしかありませんでした。それでも、家の様子、自然など心がゆすぶられ、アンの動向も気になります。
 
 ところが、NHK。シーズン1の最終回が、大阪都構想の選挙結果のため、大幅な時間の遅れとなり、観ることができませんでした。しかもシーズン3まであるのに、放送の予定はないようで、とうとうネトフリックスに登録して、観ています。
 
 マニラやマシューの若い頃の恋や、独身で通さなくてはならなかった事情も出てきて、かなり現実的。そんな中、私はふと「マニラだったら、もっとちゃんとするだろうな」と思っているのです。食事の後片付け、掃除。ひとつひとつがとても丁寧です。そうやって丁寧に生きているって、素晴らしい。そこ、少々影響されて、相変わらず乱雑な家ですが、ちょっと違います。窓ふきしちゃったりして笑。
 ところでマリラは、何歳なんだろう。私はマリラに近いとは思うんですが。
 それから、子どもの頃は流していた時代背景も気になります。ろうそくの灯で暮らしているのですし。この辺もきっと詳細に調べている本があるんだろうな。探してみようとおもいます。

  イヌタデ 秋はほんのり赤い花が多い。

世の中は、進んでいる~夏雲システムを使ってみて

2020年11月06日 | 俳句
  コロナ禍での自粛でリモートによる催しなどが増えていますが、句会もまた。
  メールでの通信句会をすると、幹事が案外細かい手間暇がかかります。
  ひとりずつ投句を受け付け、その句を人数分ランダムに貼り付け、皆さんに送って、選句もまたそれぞれ受けて・・・。
 
  このたび、夏雲システムというのに登録して、句会をしてみました。
  すごい。幹事の手間は、最初に参加者の名前とパスワードを登録するだけ。あとは、それぞれがそのシステムに投句し、投句締め切りになると、自動的に名前を伏せてばらけた句稿を見ることができ、そこから選句をし、コメントもつけられます。
 その集計も機械がやってくれる。最後には談話室でやりとりもできます。こういうのを個人が作れる時代なんですね。

 全く知らない方とやっても楽しくはないかもですが、今の時期には、とても便利です。
 またリアル句会が再開できても、選句までこれでやって、講評ややりとりだけリアルでやる。そうすれば時間が節約できます。夜の句会など、とくにいいように思います。
 選評までこれでやり、その後ZOOMで講評をするというやり方をしているところもあるみたい。
 
 ただ、20年以上も、短冊に手書きをして、清記用紙を書いて、回してというやり方をしていて、その過程も大事だよなという気持ちも残っています。手を動かすことで脳も動く。これ、実感しているので。
 ただ、昔は筆と墨でやっていた記録が鉛筆やボールペンになり、それがパソコンになるという流れは、自然なのかなと。
 小説もPCで書くようになったとき、嘆く方がいましたっけ。

 俳句の結社という組織もまた、変わる節目なように思います。
 物語を書いていてもそうなのですが、時代の先を見る目がないと、置いてきぼりになります。

 とはいえ、結社ではパソコンをしない方も多いのでね・・。現在やっている句会でもZOOMでと思ったところ、パソコンはあるけれど本人はほとんど使わない、無理というかたいらっしゃいますから。そういう方はFAXで投句。その方達をこっちが置いていくわけにはいきません。悩ましいところです。
(実際には、私があまりにも忙しく、FAX、メールでの句会の手間ができないため、他の方にそこをやっていただいています。感謝!)
 
  近所の柚子

『朔と新』いとうみく(講談社)野間児童文芸賞受賞

2020年11月04日 | 本の紹介
            
 いとうみくさんが『朔と新』で、今年の野間児童文芸賞をご受賞されました。
  野間文芸賞は小川洋子さんの「小箱」(朝日新聞出版)
  野間文芸新人賞は李龍徳さんの「あなたが私を竹槍で突き殺す前に」(河出書房新社)
  出版文化賞は「鬼滅の刃」の作者吾峠呼世晴さん、作家の池井戸潤さん、人気ゲーム作品「あつまれ どうぶつの森」

  毎年帝国ホテルで行われる授賞式とパーティは、今回授賞式だけとのこと。コロナ~~~~!!!

  受賞作は、兄がバス事故で失明した弟の葛藤の物語です。
  その日、予定通りのバスに乗っていれば、事故にはあわなかった。その予定を変えた新(あき)は、陸上選手として期待されていたけれど走ることをやめていました。そんな新に盲学校からもどってきた兄は、伴走者になってほしいと言い出します。
  彼らの姿をぜひ、たくさんの方に読んでいただきたいです。
  みくさんは、多くの本で過酷な状況に陥った主人公を描ききっています。彼らがその状況の中で一筋の光を見つけていく様を描いているのです。同じ児童文学の書き手としてたくさん刺激を受けています。

 
  なにより、いとうみくさんはデビュー前から存じ上げている方ですから、その方がこんなすごい賞をご受賞されるなんて、もう感涙です。私達のみくさんが! って感じ。
  みくさん、おめでとうございます!!
  もっともっと高みへ上っていってください。

  

『もりのがくだん』野泉マヤ作・アンヴィル奈宝子絵(ひかりのくに)

2020年11月03日 | 本の紹介
            

 野泉マヤさんの絵本が出版されました。幼稚園保育園で配布される月刊絵本です。
 マヤさんは、森林インストラクターの資格を持ってらっしゃる方。読み進めて、なるほどなるほどなるほど! でした。
 クマとキツネとウサギがどんな演奏をしてくれるのか、わくわくです。
 これを読んで思ったのは、本を出すことを目標にしている方は、他の方にはない特技や好きなことがあるとそれが強みになる! ということです。
 野泉さんは日頃から森を歩いては、このような物語の種を見つけて、育てているんですね。

 野泉さんのもうひとつの顔は、妖怪に詳しいということ。
 「大崎耕土妖怪絵図」というご自身がすんでいる地域にまつわる妖怪を調べ歩いて地図まで作っています。これが、半端じゃなくきっと民俗学の研究者でも興味を持つだろうというレベルのものなのです。こっち方面からも、また新たな物語が生まれそうです。

『ジャンプして、雪をつかめ!』おおぎやなぎちか作・くまおり純絵(新日本出版社)

2020年11月01日 | 自作紹介
          

 見本を送っていただきました。すごくいい感じです。
 オビの黄色がきいてます。
 雪景色のカバーイラスト、雪国の人が見ても納得できる雰囲気です。中にも、くまおりさんのイラストが何枚も入っています。

 発売は12日。
 両親の離婚に伴い、母と青森に引っ越した主人公唯志の奮闘を、ぜひ応援してください!