fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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自分の中にリーダーを育てる。

2020年11月10日 | 日記
 梨木香歩さんの『ほんとうのリーダーのみつけかた』(岩波書店)という本を読みました。講演会を本にしたものでした。
 たまたまアメリカ大統領選挙があったり、日本の総理大臣がかわってまだ日にちも浅かったりなので、リーダーって、そういうことなのかと思って読みました。でも違ってました。
 自分の中にリーダーを育てるということなのです。ここからは、本の通りではなく、私が本を読んでこう解釈したということです。
 世の中には同調圧力というものがある。人と同じようにしないと不安になる。それが群れの中で生きるということ。でも、実は他のみんなとは違うことがしたいのに、できないというのは、考えもの。
 
 例えば今、私はまだ半引きこもりをしてますが、世の中はどんどん集まりが再開しています。そういう会へのお誘いを断る、句会を始めない、これってけっこう辛いものもあるんです。誰も無理強いはしません。そういえば、わかってくれます。でも、もう誘ってもらえないかも、神経質なやつと思われてるかも、つきあいが悪いと思われてるかも、なんて思っちゃうんです。
 そんなとき、自分の中にもう一人のリーダーを作り出し、「気にするな。世の中が落ち着いて、自分が本当に出たいんだたら、そのとき自分から人を誘えばいい。あるいは、『こんどはもう安心だから、誘ってね』といえばいい」とそのリーダーに言わせるんです。

 前のブログに、私が最近「マリラだったら」とよく思うと書きました。これもまた、マリラを自分の中のリーダーにしているということなんです。

 ただ、私は今人とそんなに会わなくても、過ごしていられる。
 でも毎日学校に行っている人、子どもが学校に通っている人、毎日会社に行っている人は、なかなか同調圧力から逃げることが難しいかもしれません。
 そのときは、反発はしなくていい。そっと心の中で逃げる。あー、話がずれてるな。まだ自分でも掘り下げが足りない(と、自分の中のリーダーが言ってます笑)
 
 そして、思いました。こんなふうに本を読んで実際の生活の中で、意識が変われるってすごい。私は物語を書いているわけですが、読んだ人の誰かがその主人公(仮にAとします)Aだったら、こんなときどうするかな と思ってくれたら、どんなに嬉しいでしょう。これから、そういう主人公を書いていきたいな。
 唐突に、きょう、そう思いました。

  河北新報木曜夕刊連載中の「みちのく山のゆなな」。これから終盤にさしかかります。この主人公ゆななは、元気で、何かめげそうになったら、「ゆななだったら」と思えるかも。