石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

石油と中東のニュース(8月27日)

2020-08-27 | 今日のニュース
(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(石油関連ニュース)
・ハリケーン襲来でメキシコ湾の製油所閉鎖。石油価格5カ月ぶりの高値
(中東関連ニュース)
・米国務長官、UAE訪問。リビア、イラン問題について意見交換

・米国務長官、バハレーン訪問:イスラエルとの正常化に尽力する
・イラン、IAEAに2か所の各施設査察認める
・東地中海の資源探査巡りギリシャ・トルコの対立深まる。ギリシャは領海拡大を検討。 *
・駐日カタール大使が宮城・女川小中学校の校舎改築式典で祝辞



*レポート「天然ガスに国際政治が絡み大荒れの東地中海」(2020年2月)参照。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナ禍で大幅な減収・減益:五大国際石油企業2020年4-6月期決算速報 (11)

2020-08-27 | 海外・国内石油企業の業績
(注)本レポートはマイ・ライブラリーで一括してご覧いただけます。 http://mylibrary.maeda1.jp/0512OilMajor2020-2ndQtr.pdf

(付) 国際石油企業3社ののキャッシュ・フロー(続き)
2.2020年第2四半期のキャッシュ・フロー

(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-71.pdf参照)
 今期の3社の営業キャッシュ・フロー(以下C/F)はBPが37億ドルで最も多く、次いでTotalが35億ドル、Shellは3社の中では最も少ない26億ドルにとどまっている。今期は販売不振及び価格の低迷により売上、利益が大幅に落ち込み営業活動におけるキャッシュ・ジェネレーションも過去1年間で最低の水準に落ち込んでいる。

 投資C/Fによるキャッシュの流出はTotal29億ドル、Shell23億ドル、BP18億ドルであった。財務C/Fの収支はいずれも収入超過であり、その額はBPが147億ドル、Total75億ドル、Shell57億ドルである。後述するように過去1年間の財務C/Fは今期以外すべて現金(及び現金相当)支出が収入を上回っている。財務C/Fは借入金の支払い金利、借入金の返済あるいは新規借入で構成され、通常、投資が少ない時は既存借入金を返済し、新規借入を控えて財務の健全化を図ろうとすることが多いが、今期は各社とも新たな借入により手許現金を厚くしている。売り上げの激減に直面し、しかも早急な回復が見込めないため、各社とも運転資金の不足に備えている様子がうかがえる。

3.2019年1月以降のキャッシュ・フローの推移
3-1.営業キャッシュ・フロー
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-72.pdf参照)
2019年1-3月の各社の営業C/FはShellが86億ドルと最も多く、BPは53億ドル、Total36億ドルであった。その後昨年末までは3社とも増加する傾向にあり、Shellは毎期100億ドル以上、BP及びTotalは60~80億ドルキャッシュを生み出している。今年1-3月期は明暗が分かれ、Shellの営業C/Fは150億ドル近くに達したが、BPとTotalは10億ドル強に急減した。4-6月期には上述のとおり3社のC/Fはいずれも30億ドル前後であり、Shellの急落が顕著である。

(続く)

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする