1. 五社の4-6月期業績比較(続き)
(原油価格の下落との高い連動性!)
(2)売上高(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-51.pdf 参照)
2020年4-6月期の売上高は前年同期(2019年4-6月期)に比べると各社とも6割前後の減収であり、前期(2020年1-3月期)と比較しても5割近い大幅な減収であった。例えば売上高がもっとも多かったExxonMobilの今期の売上高は326億ドルであったが、これは前年同期(691億ドル)の半分以下であり、前期(562億ドル)に比べ42%減である。
Shellの今期の売上高325億ドルは対前期比▲47%、対前年同期比▲65%であり、またBP(売上高317億ドル)は対前期比▲47%、前年同期比▲56%である。同様にTotal及びChevronは売上高が216億ドル及び159億ドルであったが、両社は対前期比▲44%、▲46%あるいは対前年同期比▲52%、▲56%であった。
このように5社すべてで前期あるは前年同期に比べほぼ同程度に減収となった理由は、冒頭に述べた通りコロナウィルス禍により世界景気が大幅に悪化、石油・天然ガスの需要及び価格が大幅に下落したためである。
エネルギー需要の減少は後述する各社の原油・天然ガス生産量がほぼ全社で昨年同期を下回っていることに表れている。また価格についてはShellの決算付属資料で見ると、Brent原油の今期平均価格は29.55ドル/バレルであった。これに対して前期(1-3月)の平均価格は50.06ドル/バレルであり、前年同期(昨年4-6月)のそれは68.86ドル/バレルであった。今期の価格は前期比▲41%、前年同期比▲53%である。同様にWTI原油価格で見ると前期比▲39%、前年同期比▲53%でBrent原油とほぼ同じ傾向を示している。さらに天然ガスの価格をHenry Hub建てで見ると、今期の価格は前期比▲13%、前年同期比▲34%である。
これらの事実から、今期の売上高の減少は原油価格との連動性が極めて高いことがわかる。
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp
(原油価格の下落との高い連動性!)
(2)売上高(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-51.pdf 参照)
2020年4-6月期の売上高は前年同期(2019年4-6月期)に比べると各社とも6割前後の減収であり、前期(2020年1-3月期)と比較しても5割近い大幅な減収であった。例えば売上高がもっとも多かったExxonMobilの今期の売上高は326億ドルであったが、これは前年同期(691億ドル)の半分以下であり、前期(562億ドル)に比べ42%減である。
Shellの今期の売上高325億ドルは対前期比▲47%、対前年同期比▲65%であり、またBP(売上高317億ドル)は対前期比▲47%、前年同期比▲56%である。同様にTotal及びChevronは売上高が216億ドル及び159億ドルであったが、両社は対前期比▲44%、▲46%あるいは対前年同期比▲52%、▲56%であった。
このように5社すべてで前期あるは前年同期に比べほぼ同程度に減収となった理由は、冒頭に述べた通りコロナウィルス禍により世界景気が大幅に悪化、石油・天然ガスの需要及び価格が大幅に下落したためである。
エネルギー需要の減少は後述する各社の原油・天然ガス生産量がほぼ全社で昨年同期を下回っていることに表れている。また価格についてはShellの決算付属資料で見ると、Brent原油の今期平均価格は29.55ドル/バレルであった。これに対して前期(1-3月)の平均価格は50.06ドル/バレルであり、前年同期(昨年4-6月)のそれは68.86ドル/バレルであった。今期の価格は前期比▲41%、前年同期比▲53%である。同様にWTI原油価格で見ると前期比▲39%、前年同期比▲53%でBrent原油とほぼ同じ傾向を示している。さらに天然ガスの価格をHenry Hub建てで見ると、今期の価格は前期比▲13%、前年同期比▲34%である。
これらの事実から、今期の売上高の減少は原油価格との連動性が極めて高いことがわかる。
(続く)
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