石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

BPエネルギー統計レポート2011年版解説シリーズ:石油+天然ガス篇(3)

2012-02-29 | その他

(注)本レポートは「前田高行論稿集 マイライブラリー」で一括ごらんいただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0219BpOilGas2011.pdf

 

BPの「BP Statistical Report of World Energy 2010」をもとに本シリーズではこれまで石油及び天然ガスの埋蔵量、生産量、消費量等のデータを抜粋して解説したが、最後に石油と天然ガスを合わせた形でその埋蔵量、生産量及び消費量についての解説を試みる。なお天然ガスから石油への換算率は10億立方メートル=629万バレル(1兆立方メートル=62.9億バレル)である。

3.世界の石油と天然ガスの消費量
 (1)2010年の石油と天然ガスの地域別合計消費量
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-1-92OilGasConsumptionByRegion2011.pdf
参照)
2010年の世界の石油消費量は日量8,738万バレル(以下B/D)であり、これに対して天然ガスの消費量は年間3兆1,690億立方メートル(以下㎥)であった。天然ガスの消費量を石油に換算すると5,461万B/Dとなり、従って石油と天然ガスを合わせた1日当りの消費量は1億4,199万B/Dとなる。両者の比率は石油62%、天然ガス38%でほぼ3:2の割合である。

消費量を地域別に見ると、欧州・ユーラシアが最も多く石油換算で3,911万B/Dであり、これに次ぐのが北米の3,800万B/Dである。但し両地域を比較すると、欧州・ユーラシアは石油の消費量が1,951万B/Dに対して天然ガスの消費量は1,960万B/D(石油換算)であり、石油と天然ガスがほぼ同じであるが、北米は石油2,342万B/D、天然ガス1,458万B/D(石油換算)と石油の消費量が天然ガスの1.6倍に達している。

欧州・ユーラシア、北米に続いて消費量が多いのはアジア・大洋州である。同地域の消費量は石油が2,724万B/D、天然ガスが978万B/D(石油換算)の合計3,702万B/Dであり、天然ガスは石油の3分の1にすぎない。これら3地域の世界全体に占める割合は、欧州・ユーラシア28%、北米27%、アジア・大洋州26%であり、3地域を合わせると世界全体の81%に達する。残る3地域(中南米、中東、アフリカ)は全て併せても19%に過ぎず、石油及び天然ガスの消費が先進国及びアジアの新興工業地帯に集中していることがわかる。

(2)国別消費量
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/1-D-1-92OilGasConsumption2011.pdf 参照)
消費量を国別に見ると、世界で石油と天然ガスの合計消費量が最も多いのは米国である。同国の消費量は石油換算で3,093万B/D、実に世界の5分の1強の石油と天然ガスを消費しているのである。2位の中国ですらその消費量は米国の3分の1であることに比べると、米国が如何にエネルギーを浪費しているかが解る。

米国に次いで消費量が多いのは中国の1,094万B/D(石油換算)である。同国は石油の消費量は世界2位(906万B/D)、天然ガスは世界4位(石油換算188万B/D)であり、天然ガスの消費量は石油の5分の1である。第3位、第4位はそれぞれロシア(石油換算1,034万B/D)、日本(同608万B/D)である。日中両国を比較すると、石油の消費量は中国が日本の2倍であり、天然ガスは日本とほぼ同量である。

5位のインド(同439万B/D)以下はサウジアラビア(426万B/D)、イラン(416B/D)、カナダ(389万B/D)、ドイツ(384万B/D)、英国(321万B/D)と続いている。

(3)1980年~2010年の消費量の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-1-96OilGasConsumptionHistory.pdf参照)
 1980年から2010年までの石油と天然ガスの合計消費量の推移を追ってみると、1980年の石油と天然ガスの合計消費量は86百万B/D(石油換算、以下同じ)であった。その後消費量は3年連続して減少したが、1984年以降は一貫して増加傾向を示し、1990年には1億B/Dを突破(内訳:石油6,650万B/D、天然ガス3,378万B/D)、2008年には1億3,815万B/Dに達した。2009年は26年ぶりに前年比で1.2%減少したが、2010年は過去最高の1億4,199万B/Dを記録している。

2010年の消費量は1980年に比べて1.7倍に増加しているが、石油と天然ガスそれぞれについては石油の伸び率が1.4倍に対し、天然ガスは2.2倍である。過去30年の間に天然ガスの消費が石油を大きく上回っていることがわかる。

(石油+天然ガス篇完)
 
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

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BPエネルギー統計レポート2011年版解説シリーズ:石油+天然ガス篇(2)

2012-02-28 | その他

(注)本レポートは「前田高行論稿集 マイライブラリー」で一括ごらんいただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0219BpOilGas2011.pdf

 

 

BPの「BP Statistical Report of World Energy 2011」をもとに本シリーズで石油及び天然ガスの埋蔵量、生産量、消費量等のデータを抜粋して解説したが、最後に石油と天然ガスを合わせた形でその埋蔵量、生産量及び消費量についての解説を試みる。なお天然ガスから石油への換算率は10億立方メートル=629万バレル(1兆立方メートル=62.9億バレル)である。

2.世界の石油と天然ガスの生産量
1)2010年の石油と天然ガスの地域別合計生産量
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-1-91OilGasProductionByRegion2010.pdf 参照)
2010年の世界の石油生産量は日量8,210万バレル(以下B/D)であり、これに対して天然ガスの生産量は年間3兆1,933億立方メートル(以下㎥)であった。天然ガスの生産量を石油に換算すると5,503万B/Dとなり、従って石油と天然ガスを合わせた1日当りの生産量は1億3,713万B/Dとなる。両者の比率は石油60%、天然ガス40%である。

生産量を地域別に見ると、欧州・ユーラシア地域が3,564万B/Dと最も多く、中東がこれに次ぐ3,313万B/Dである。但し両地域を比較すると、欧州・ユーラシアは石油の生産量が1,766万B/Dに対して天然ガスの生産量は1兆431億㎥(石油換算:1,798万B/D)であり、天然ガスが石油を上回っている。一方、中東は石油2,519万B/D、天然ガス4,607億㎥(石油換算:794万B/D)と、石油の生産量が圧倒的に多い。

欧州・ユーラシア、中東に続いて生産量の多いのは北米である。北米は石油と天然ガスの比率がほぼ同じであり(石油生産量1,381万B/D、天然ガス生産量8,261億㎥)、石油換算で合計2,804万B/Dに達している。

残るアジア・大洋州、アフリカ及び中南米の3地域の生産量はいずれも上記3地域の半分以下である。このうちアジア・大洋州は石油と天然ガスの比率はほぼおなじであるが、アフリカと中南米は中東と同じく石油生産が大半を占めており天然ガスの割合が小さい。

前回の埋蔵量で触れたとおり世界の石油と天然ガスの埋蔵量はほぼ等しく、石油埋蔵量は1兆3,832億バレル、天然ガスの埋蔵量は石油換算で1兆1,771億バレルである。このことから欧州・ユーラシア、北米及びアジア・大洋州では埋蔵量に見合った石油と天然ガスが生産されているのに対し、その他の3地域(中東、アフリカ及び中南米)では今後さらに天然ガスの生産に拍車がかかることが考えられる。

(2)国別生産量
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/1-D-1-91OilGasProduction2010.pdf 参照)
 生産量を国別に見ると、世界で石油と天然ガスの合計生産量が最も多い国はロシアである。石油換算では2,042万B/Dで、同国だけで世界全体の15%を占めている。同国は石油生産量が世界第1位であり、天然ガス生産量も世界第2位である。

 ロシアに次ぐ世界第二位の生産量を誇るのは米国であり、同国は石油生産量が751万B/D(世界第3位)、天然ガス生産量が1,053万B/D(石油換算、世界1位)であり、石油よりも天然ガスの生産量が多い。なお埋蔵量(前回参照)と比較するとロシアは埋蔵量ベースでも世界一であるが、米国は9位である。

 3位はサウジアラビアの1,145万B/Dであり(石油1,001万B/D、天然ガス145万B/D:石油換算)、天然ガスの比率が非常に小さい。4位から10位までの生産国は、4位イラン(石油換算663万B/D、以下同じ)、5位カナダ(609万B/D)、6位中国(574万B/D)、7位ノルウェー(397万B/D)、8位メキシコ(391万B/D)、9位UAE(373万B/D)、10位カタール(358万B/D)となっている。1位から9位までは前年と変わらないが、10位は昨年のアルジェリアに代わりカタールが入っている。

(3)1980年~2010年の生産量の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-1-97OilGasRPHistory.pdf 参照)
 1980年から2010年までの石油と天然ガスの合計生産量の推移を追ってみると、1980年の石油と天然ガスの合計生産量は8,767万万B/D(石油換算、以下同じ)であり、生産量は1982年を底にその後1992年に1億B/Dを突破、2008年に1億3,478万B/Dに達するまで一貫して増加している。2009年に若干減少したが、2010年は1億3,713万B/Dで過去最高を記録している。

1980年と2010年の生産量の伸びを比較すると、合計生産量では1.6倍、石油と天然ガスのそれぞれの増加率は石油1.3倍、天然ガス2.2倍であり、天然ガスの生産が急速に伸びていることがわかる。これを比率で見ると1980年には石油と天然ガスの比率が石油72%、天然ガス28%であったものが、その後天然ガスの比率が徐々に拡大し、2010年には石油60%、天然ガス40%となっている。現在天然ガスについては米国におけるシェールガスを含め世界各地で開発生産活動が活発に行われており、またパイプライン、LNGのサプライチェーンも急速に整備拡充されている。従って生産に占める天然ガスの比率は今後更に高まるものと思われる。

(続く)

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 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
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BPエネルギー統計レポート2011年版解説シリーズ:石油+天然ガス篇(1)

2012-02-27 | その他

(注)本レポートは「前田高行論稿集 マイライブラリー」で一括ごらんいただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0219BpOilGas2011.pdf

 

 

BPの「BP Statistical Report of World Energy 2011」をもとに本シリーズで石油及び天然ガスの埋蔵量、生産量、消費量等のデータを抜粋して解説したが、最後に石油と天然ガスを合わせた形でその埋蔵量、生産量及び消費量についての解説を試みる。なお天然ガスから石油への換算率は10億立方メートル=629万バレル(1兆立方メートル=62.9億バレル)である。

1.世界の石油と天然ガスの埋蔵量
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-1-90OilGasReserveByRegion2010.pdf 参照)
(1)2010年末の石油と天然ガスの合計埋蔵量
 2010年末の世界の石油の埋蔵量は1兆3,832億バレルであるが、これに対して天然ガスの埋蔵量は187兆立方メートル(以下㎥)であり、これは石油に換算すると1兆1,771億バレルとなり、石油の埋蔵量は天然ガスよりやや多いことがわかる。両者を合わせた合計埋蔵量は2兆5,603億バレルとなる。

 これを地域別に見ると、中東は1兆2,293億バレルであり、世界全体の埋蔵量の半分(48%)を占めている。次いで欧州・ユーラシアが5,364億バレル(21%)であり、この両地域で世界の埋蔵量の7割を占めている。その他の地域については中南米2,860億バレル(11%)、アフリカ2,247億バレル(9%)、アジア・大洋州1,470億バレル(6%)であり、北米は最も少ない1,368億バレル(5%)となっている。

 本シリーズの石油篇及び天然ガス篇で触れたそれぞれの地域別埋蔵量と比較すると、中東は石油埋蔵量が全世界の54%を占めているが、天然ガスのそれは41%である。これに対して欧州・ユーラシアの石油と天然ガスの埋蔵量はそれぞれ全世界の10%及び34%であり、天然ガスが石油の3倍あり、中東とは逆の様相を示している。

(2)国別埋蔵量
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/1-D-1-90OilGasReserveByCountry2010.pdf 参照)
 埋蔵量を国別に見ると、原油と天然ガスの合計埋蔵量が最も多い国はロシアの3,590億バレル(以下いずれも石油換算)であり、世界全体の14%を占めている。ロシアは石油埋蔵量では世界7位(774億バレル)であるが、天然ガスの埋蔵量(45兆㎥、石油換算2,816億バレル)が非常に多いため合計埋蔵量では世界一となっている。2位と3位はそれぞれイラン及びサウジアラビアで、両国の埋蔵量はイラン3,233億バレル、サウジアラビア3,149億バレルである。サウジアラビアは石油埋蔵量(2,645億バレル)が世界1位であるが、天然ガスは石油の5分の1弱(石油換算504億バレル)であり、一方イランは石油の埋蔵量は1,370億バレルに対して天然ガスの埋蔵量は石油換算1,862億バレルで合計埋蔵量ではサウジアラビアより若干多い。

 これら3カ国に続くのがベネズエラである(2,455億バレル、内訳:石油2,112億バレル、天然ガス5.5兆㎥)。第5位はカタールであり、同国の場合は石油埋蔵量(259億バレル、世界13位)に対し、天然ガスは世界3位の25.3兆㎥(石油換算1,593億バレル)を有しているため、合計埋蔵量では世界第5位である。これら上位5カ国だけで世界シェア合計は5割を超え、石油及び天然ガス資源が一部の国に偏在していることがわかる。

 6位から10位まではUAE(石油換算合計1,357億バレル、以下同じ)、イラク(同1,349億バレル)、クウェイト(同1,127億バレル)、米国(同794億バレル)、ナイジェリア(同705億バレル)と続いている。クウェイトは石油こそ世界第5位の埋蔵量(1,015億バレル)であるが、天然ガスの埋蔵量は可成り少なく世界19位である。

これら上位10カ国の世界シェア合計は77%であり、世界の石油・天然ガス埋蔵量の4分の3をこれら10カ国が握っている。

(3)可採年数の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-1-97OilGasRPHistory.pdf 参照)
 2010年末の石油と天然ガス全体の可採年数は51年である。石油の可採年数46年よりも長く、天然ガスの59年よりは短い。1980年以降2010年末までの推移をみると、1980年の可採年数は37年であった。この年の石油の可採年数は29年であり天然ガスの56年のほぼ2分の1であった。当時は天然ガスに比べ石油の生産量が格段に多かったため石油と天然ガスを合わせた可採年数は石油に近い数値となっている。その後80年代は石油の可採年数の増加に歩調をあわせ80年代末には可採年数は50年に延びている。

90年代以降2007年末までは石油の可採年数は40年強の横ばい状態であり、一方天然ガスの可採年数は2001年に68年のピークに達したあと最近は60年前後で推移している。その結果1990年以降の石油と天然ガスを合わせた可採年数はほぼ50年前後で推移している。ここ5年間で見ると2006年に48年であった可採年数は、07年に49年、08年は51年、09年にはさらに53年に伸びたが、2010年の可採年数は再び51年に戻っている。

(続く)

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月27日)

2012-02-27 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・イラン情勢不透明で原油価格9ヵ月ぶりの高値。WTI$108.42, Brent$124.17

 

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今週の各社プレスリリースから(2/19-2/25)

2012-02-25 | 今週のエネルギー関連新聞発表

2/20 石油資源開発    イラク共和国リファイ市での職業訓練センター建設・維持運営への支援について http://www.japex.co.jp/newsrelease/pdf/20120220_iraku.pdf
2/20 三菱商事    カナダ ブリティッシュ・コロンビア州におけるエンカナ社の天然ガス開発プロジェクトへの参画 http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2012/html/0000014164.html
2/21 東燃ゼネラル石油    新任役員に関するお知らせ http://www.tonengeneral.co.jp/apps/tonengeneral/pdf/2012-02-21_1ja.pdf
2/23 三菱商事    パプアニューギニア/天然ガス事業におけるタリスマン社との戦略的協業 http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2012/html/0000014212.html
2/23 ExxonMobil    Exxon Mobil Corporation Announces 2011 Reserves Replacement http://www.businesswire.com/portal/site/exxonmobil/index.jsp?ndmViewId=news_view&ndmConfigId=1001106&newsId=20120223005288&newsLang=en
2/24 JXホールディングス    役員等の人事異動について http://www.hd.jx-group.co.jp/newsrelease/2011/20120224_03_1050061.html
2/24 JXホールディングス    組織の改正について http://www.hd.jx-group.co.jp/newsrelease/2011/20120224_01_1050061.html
2/24 JX日鉱日石エネルギー    役員等の人事異動について http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2011/20120224_01_0950261.html
2/24 JX日鉱日石エネルギー    組織の改正について http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2011/20120222_01_0950261.html
2/24 JX日鉱日石開発    組織の改正について http://www.nex.jx-group.co.jp/newsrelease/2011/20120224_01_1020080.html
2/24 JX日鉱日石金属    組織改正ついて http://www.nmm.jx-group.co.jp/news/2011/20120224_01_840035.html

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月25日)

2012-02-25 | 今日のニュース

・原油価格続騰。Brent$125.25, WTI$109.30

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月24日)

2012-02-24 | 今日のニュース

・Brent原油、ユーロ建てで2008年のリーマン・ショック以来の高値

 

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三大国際石油企業2011年度業績速報シリーズ(9)

2012-02-23 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本稿は「前田高行論稿集 マイライブラリー」で一括ご覧いただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0218SuperMajors2011.pdf

 

IV.三大国際石油企業の業績比較(下)

3.2007~201年の石油・天然ガス生産量の比較
(1)石油生産量の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93lExxonShellBpOilProd07-11.pdf 参照)
 2007年の石油生産量はExxonMobilが最も多く2,616千B/Dであり、BPがこれに次ぐ2,414千B/D、Shellは3社の中で最も少ない1,899千B/Dであった。この順位は2008年も変わらなかったが、この間BPとExxonMobilの差は縮まり、一方BPとShellの差は拡大した。そして2009年にはBPの生産量が3社の中では最高の2,535千B/Dとなり、ExxonMobilは2,387千B/D、Shellは1,680千B/Dであった。Shellの生産量はトップのBPより855千B/Dも下回り、またExxonMobilとは707千B/D少なかった。
2010年にはExxonMobilの生産量が前年より増加したのに対し(2,422千B/D)、BPは対前年比で生産が減少したため(2,374千B/D)再びExxonMobilが3社のトップとなった。2011年は3社とも対前年比で減少しExxonMobil 2,312千B/D、BP 2,157千B/D、Shell 1,666千B/Dであった。

(2)天然ガス生産量の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93mExxonShellBpGasProd07-11.pdf 参照)
2007年から2009年までの3年間は3社の天然ガスの生産量に大きな開きはなかった。即ちこの間の各社の生産量は、ExxonMobilが9,384mcfd(07年)→9,095mcfd(08年)→9,273mcfd(09年)であり、Shellは8,214mcfd(07年)→8,569mcfd(08年)→8,483mcfd(09年)、BPは8,143mcfd(07年)→8,334mcfd(08年)→8,485mcfd(09年)であった。ExxonMobilは他の2社より8~10億cfd多く、ShellとBPは殆ど差がなかった。
しかし2010年にはExxonMobilのガス生産量は対前年比で31%の大幅な伸びを示して100億cfdを突破(12,148mcfd)、2011年も8%増加して132億cfdに達した。Shellの場合は2010年は対前年比で10%増加した(9,305mcfd)が2011年は90億cfdに減少した。これに対しBPは2010年、2011年と連続して減少し2011年の生産量は75億cfdとなり、ExxonMobil及びShellとの差が開いた。ExxonMobilが積極的なM&Aで生産増を図る一方、BPは2010年のメキシコ湾事故の対応に追われ天然ガス鉱区の売却を余儀なくされたためであり、3社の明暗がくっきりと分かれたのである。

(3)石油・天然ガス合計生産量の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93nExxonShellBpO+GProd07-11.pdf 参照)
 天然ガスを石油に換算し合計した生産量を見るとExxonMobilは2007年及び2008年は3社のトップであった。2009年にはわずかな差で首位の座をBPに譲ったが2010年、2011年は再び3社のトップとなり他の2社との格差はむしろ拡大傾向にある(07年418万B/D→08年392万B/D→09年393万B/D→10年445万B/D→11年451万B/D)。Shellの過去5年間の生産量は07年332万B/D→08年325万B/D→09年315万B/D→10年331万B/D→11年322万B/Dであった。同社は2007年から2009年まで低落傾向にあり2010年には若干改善したものの2011年は再び減少しており、5年前の2007年の水準まで回復していない。BPは2007年の382万B/Dから3年間連続して生産量がアップし2009年には400万B/D弱まで増加したものの、その後2010年には2007年と同水準の382万に減少、2011年には更に対前年比10%近く減少し345万B/Dと過去5年間で最低の水準にとどまっている。

(完)

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(2月23日)

2012-02-23 | 今日のニュース

・原油価格、Brent $121.55, WTI $105.89に

 

 

 

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三大国際石油企業2011年度業績速報シリーズ(8)

2012-02-22 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本稿は「前田高行論稿集 マイライブラリー」で一括ご覧いただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0218SuperMajors2011.pdf

 

 

IV.三大国際石油企業の業績比較(中)

2.2007~2011年の売上・利益・設備投資の比較
(1)売上高の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93iExxonShellBpSales07-11.pdf 参照)
 ExxonMobilの2007~11年の5年間の売上高は4,046億ドル(07年)→4,774億ドル(08年)→3,106億ドル(09年)→3,832億ドル(10年)→4,864億ドル(11年)であった。またShellは3,558億ドル→4,584億ドル→2,782億ドル→3,681億ドル→4,702億ドル(11年)と推移し、BPの場合は2,844億ドル→3,611億ドル→2,393億ドル→2,971億ドル→3,755億ドルであった。
 このように各社とも2007年から2008年にかけて売上が増加した後、2009年には急減していずれも2007年の水準を下回っている。そして2010年、2011年と2年連続して売上は急増し、2011年には3社とも過去最高の売上を記録した。5年間を通じて常にExxonMobilがトップを占め、続いてShell、BPと3社の順位に変化は無い。しかし2010年と2011年のExxonMobilとShellの売上高の差は4%程度であり、ShellはExxonMobilに肉迫している。BPは3社の中で常に売上が最も小さく、ExxonMobilとは1,000億ドル前後開いたままである。

(2)利益と売上高利益率の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93jExxonShellBpProfit07-11.pdf 参照)
5年間を通じてExxonMobilが毎年利益額がトップであり、2007年、2008年及び2011年には400億ドル台の年間利益を計上している。2007年の利益が313億ドルであったShellは2年連続して急減し、2009年には2007年利益の半分以下(125億ドル)に低迷、BPにも追い抜かれた。しかし2010年(201億ドル)、2011年(309億ドル)と急回復し2007年の水準に戻った。BPは2007年から2008年にかけて毎年200億ドル前後の利益をコンスタントに計上し、3社の中では利益の振幅が最も小さかった。しかし2010年に同社はメキシコ湾で暴墳事故を引き起こし一気に赤字(-37億ドル)に転落した。だが同社はわずか1年で事故から立ち直り2011年には過去最高の利益(257億ドル)を計上している。
5年間の売上高利益率の推移を見るとExxonMobilは10.0%(07年)→9.5%(08年)→6.2%(09年)→7.9%(10年)→8.4%(11年)と常に安定して5%以上の利益率を示している。一方、Shellの利益率は8.8%(07年)→5.7%(08年)→4.5%(09年)→5.5%(10年)→6.6%(11年)と常にExxonMobilを下回っているものの最近2年間は改善傾向にある。これに対しBPの場合は利益率の変動が激しい。同社の過去5年間の利益率は7.3%(07年)→5.9%(08年)→6.9%(09年)→ -1.3%(10年)→6.8%(11年)であり、2009年には3社中で利益率が最も高かったが2010年には一転してマイナスに転じ、昨年(2011年)にはわずかではあるがShellを上回った。

(3)設備・探鉱投資の推移
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-D-4-93kExxonShellBpCapitalExp07-11.pdf 参照)
 ExxonMobilの投資額は209億ドル(07年)→261億ドル(08年)→271億ドル(09年)→322億ドル(10年)→368億ドル(11年)と過去5年間は常に前年を上回っている。これに対しShellは2007年246億ドル、2008年351億ドルとExxonMobilを上回る投資を行ったが2009年以降は265億ドル(09年)→269億ドル(10年)→263億ドル(11年)と水平状態にあり、2011年にはBPに追い抜かれている。BPの投資額は2007年の206億ドルから2008年には100億ドル以上を上積みした307億ドルの投資を行っている。しかし2009年には再び2007年の水準に逆戻りした(203億ドル)。その後2010年は230億ドルに上昇、2011年にはShellを抜いて300億ドルを超え過去5年間では最高を記録している。

(続く)

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