石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月31日)

2007-03-31 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・Sinopec/サウジアラムコ/ExxonMobil、中国で製油所・石化の合弁事業正式調印

・石油5大メジャーの今年度設備投資は970億ドル、コスト・アップのため産油量増えず

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月30日)

2007-03-30 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・イラン問題緊迫で石油価格が6ヶ月ぶりの高値

・ナイミ・サウジ石油相は「石油のグリーンスパン」:留任に安堵の声

 

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ガスOPEC(天然ガス輸出国カルテル)は生まれるのか?(第3回)

2007-03-29 | 今週のエネルギー関連新聞発表

(注)HP「中東と石油」「ガスOPECは生まれるのか?」全文(第1回~第6回)を一括ご覧いただけます。

(第3回)天然ガスの消費と輸出の拡大

 世界の天然ガスの消費は過去40年間拡大基調を続けている。1965年に年間7千億立方米であった消費量は、2005年には2.7兆立方米(石油換算:日量47百万バレル強)に達し、40年間で4倍近くも増加している。この間、前年より消費が減退したのは1997年のみであり、それ以外は一貫して増加している。

  これを石油の消費傾向と比べると顕著な違いが見られる。即ち、同じ期間の全世界の石油の消費量の増加率は2.6倍であり、天然ガスの増加率よりかなり低い。しかも石油の場合は対前年の増減にいくつかの波があり、第一次オイルショック直後(1973-74年)、80年代初頭(1980-83年)及び90年代初頭(1991-93年)の3度にわたり石油の消費量が前年度を下回っている。これに対して天然ガスの場合は上に述べた通り前年を下回ったのは1997年のみである。

  このように天然ガスが石油よりも安定して拡大したことにはいくつかの理由が考えられる。その一つの理由は、天然ガスが生産者(国)と消費者(国)間の長期契約により安定した需給関係が保たれていることである。さらに近年、天然ガスはCO2排出量が少なく、亜硫酸ガスや窒素酸化物を排出しないクリーンなエネルギーとして需要が高まっていることも指摘できる。

  こうして天然ガスの輸出は急速に拡大している。BP統計(BP Statistical Review of World Energy)では輸出量そのもののまとまった資料はないが、1997年から2005年までの「パイプライン及びLNGによる天然ガスの貿易動向(Natural Gas Trade Movements)」によれば、1997年の貿易量はパイプラインによるものが3,217億立方米、LNGが1,113億立方米、合計4,330億立方米であった。2005年のそれはパイプライン5,327億立方米、LNG1,888億立方米、合計7,215億立方米に増加している。97年から05年までの9年間で天然ガスの貿易量は約1.7倍に拡大しており、年平均の増加率は6.6%に達している。この間、世界全体の消費量の増加は1.2倍(97年:2兆2,500億立方米→ 05年2兆7,500億立方米)であり、年平均増加率は2.5%であった。このことから天然ガスの国際間貿易が急速に拡大していることがわかる。

  さらに天然ガスの貿易量に占めるパイプラインとLNGの比率を見ると、1997年はパイプライン74.3%、LNG25.7%、2007年はパイプライン73.8%、LNG26.2%であった。全貿易量のほぼ4分の3がパイプライン、残る4分の1がLNGという構成に大きな変化は無いが、年平均の増加率はパイプラインが6.5%、LNGが6.9%となっており、天然ガス貿易に占めるLNGの比率が徐々に高まっている。このことから、世界の天然ガス貿易はパイプライン輸出からLNG輸出にシフトしている、と言えよう。

(これまでの内容)

 (第2回)世界の天然ガスを独占する三つの国:ロシア、イラン、カタル

 (第1回)プロローグ:ロシアとウクライナの紛争が西欧にもたらした悪夢

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月29日)

2007-03-29 | 今週のエネルギー関連新聞発表
・韓国大統領、カタル訪問。LNG210万トンの追加購入契約締結。
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ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月28日)

2007-03-28 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・カタル、今年中に大型LNG船4艘投入、12艘体制に

・アラムコ、SINOPEC、ExxonMobil、福建製油所合弁事業を30日に正式発表

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月26日)

2007-03-26 | 今週のエネルギー関連新聞発表
・クウェイト、製油所新設工事を再入札:コスト・プラス・フィー方式に変更か?
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ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月22日)

2007-03-22 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・ガスOPECは生産国にも消費国にもメリットなし;IEAトップ牽制発言

・ホルムズ海峡回避のUAE国内パイプラインは今年着工か?

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(3月21日)

2007-03-21 | 今週のエネルギー関連新聞発表
・ロシアがガスOPEC結成を否定
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ガスOPEC(天然ガス輸出国カルテル)は生まれるのか?(第2回)

2007-03-19 | OPECの動向

(注)HP「中東と石油」「ガスOPECは生まれるのか?」全文(第1回~第6回)を一括ご覧いただけます。

世界の天然ガスを独占する三つの国:ロシア、イラン、カタル

 BPが毎年発表している世界のエネルギー資源データ集「BP Statistical Review of World Energy」の最新版によれば、2005年末の世界の天然ガスの可採埋蔵量は180兆立方米である。これは石油に換算すると1.13兆バレルとなる。因みに石油の可採埋蔵量は1.2兆バレルであり、地球上の石油と天然ガスはほぼ同量と言える。

  この埋蔵量を同じ年の生産量で割った数値を「可採年数(R/P)」と言う。これは石油又は天然ガスを今のまま生産し続ければ、あと何年で枯渇するかを示しており、石油のR/Pは41年、天然ガスのR/Pは65年である。天然ガスは石油より20年以上も長い寿命があり、65年と言えばさほど危機感を持つ必要が無いようにも見える。

  このR/Pという数値は「現在確認されている埋蔵量を、現在の生産量で割ったもの」であり、従って資源の探査が進歩し埋蔵量が増えればR/Pは増え、一方、生産量(即ち消費量)が増えればR/Pは低くなる。実は石油及び天然ガスのR/Pは最近20年近く共に殆ど変動していない。この間、生産量(=消費量)はほぼ一貫して増加しているが、増加に見合う新たな石油や天然ガスが発見されているからである。

  しかし中国やインドの経済発展により世界のエネルギー消費は今後も右肩上がりで増加する反面、地球上の石油や天然ガス資源は有限である。この厳然たる事実を前にしてエネルギーの生産国及び消費国の双方に、将来需給が逼迫することは間違いない、と言う共通の認識が生まれている。そのような認識の中から、供給サイド即ち石油・天然ガスの生産国が価格を自由にコントロールする「生産者カルテル」の構図が生まれる。生産国にとってカルテルを結成することに強い誘惑を覚え、かたや需要家にとっては悪夢を呼び覚ます。

  可採年数が65年、即ち石油の1.5倍もある天然ガスについて、何故いま生産者カルテルである「ガス版OPEC」が話題になるのであろうか。それは天然ガスが石油以上に一部の国、極端に言えばわずか3カ国―ロシア、イラン、カタルの3カ国―に偏在しているという事実にある。BPの統計では、世界最大の天然ガス埋蔵量を誇るのはロシアであり、全世界の4分の1強、つまり27%を占めている。そして第2位のイラン及び第3位のカタルもそれぞれ15%と14%の埋蔵量がある。この3カ国だけで世界全体の56%に達する。因みに石油の場合は、上位3カ国(サウジアラビア、イラン、イラク)のシェア合計は43%であり、天然ガス資源の偏在の度合いは石油よりもかなり大きい。(詳細は「石油文化ホームページ」掲載の拙稿BPデータ分析レポート「BP統計に見るエネルギー資源の埋蔵量・生産量・消費量―その2天然ガス篇」参照) 

  このような事実が天然ガス生産国カルテル、いわゆる「ガス版OPEC」が結成された場合のマグニチュードの大きさを予感させ、消費国、特にロシア産天然ガスに大きく依存している西ヨーロッパ諸国に、カルテル恐怖症を引き起こしているのである。

(これまでの内容)

 (第1回)プロローグ:ロシアとウクライナの紛争が西欧にもたらした悪夢

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(ニュース速報)OPEC総会で生産量据え置き

2007-03-16 | OPECの動向

第144回OPEC(臨時)総会は、15日オーストリアのウィーンで開催され、2,580万B/D(イラク及びアンゴラを除く加盟国10カ国分)の生産目標を据え置くことを決めた。

会議後に発表されたプレスリリースの概要は下記の通り。

・昨年12月の総会で12番目の正式メンバーとなりはじめて総会に参加したアンゴラを歓迎。

・ロシア、エジプト、メキシコ及びオマーンがオブザーバーとして出席

・市場には十分な原油が供給されており、OECDの石油備蓄も適正な水準にあるが、市場全体は未だ流動的であると認識し、OPECは引き続き市場の動向を注意して見守る。

・通常総会は9月11日ウィーンで、また臨時総会を12月5日アブ・ダビで開催

(解説)

  昨年7月にバレルあたり78ドル(米国WTI)の史上最高値つけた原油価格は、9月には60ドル以下に急落したため、OPECは10月に緊急会合を開き120万B/Dの減産を決定し、11月から実施した。その後、OPECは翌年(2007年)は供給過剰になるとの見通しに基づき12月総会で今年2月からの追加減産量50万B/Dを決定した。

  今年に入り原油価格は弱含みに推移したため、更なる減産の可能性が示唆されたが、昨日のニューヨーク相場が58.26ドル/バレルとなるなど60ドル前後を推移している。

  OPEC加盟国はこの水準にほぼ満足しており、現在の生産目標を維持することとなった。

 ***** 最新の業界ニュース(プレスリリース)を見る。 → 「石油文化」ホームページ 」 *****

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