石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月30日)

2008-01-30 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・石油、再び91ドル台に上昇

・OPEC、欧米の増産要請に抵抗、2/1総会では現行枠据置きか?

・イラク、クルド地区での韓国の石油開発計画に反発、石油供給をストップ

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月21日)

2008-01-21 | 今週のエネルギー関連新聞発表
(OPEC)カタル石油相:石油供給は十分、来月の総会で増産決定の必要なし
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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月20日)

2008-01-20 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・米エネルギー庁長官、「OPECの増産を望む」

 

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OPECは何処へ向かう」(連載第5回)

2008-01-17 | OPECの動向

(注)HP「中東と石油」の「OPECの部」で全文をご覧いただけます。

その5.OPECの市場シェア

 前回(OPECの生産量と世界に占めるシェア)でも触れたとおり、石油生産量が世界の五指に入る米国及び中国(それぞれ3位、5位)は同時に巨大な石油輸入国でもある。従って石油生産量のシェアだけで世界の石油市場に対する支配力を云々することは誤解を招く。石油の生産量が国内の消費量を上回り輸出余力を有する産油国こそが、世界の石油市場で影響力を発揮することができる。そもそもOPECとは「石油輸出国機構」の名前が示すとおり「輸出カルテル」なのである。従って生産量から国内消費量を差し引いた輸出能力こそがOPEC各国の真の実力を示していると言えよう。

  石油生産国の輸出能力としては将来的な能力、すなわちそれぞれの国の石油埋蔵量とそれに対する開発・生産計画を加味した将来の輸出能力、を考慮することも重要であろう。しかしここではとりあえず現在の輸出量のデータをもとに、世界の石油貿易に占めるOPECの地位を見ることとする。

 (1) OPECの原油輸出量

  OPECのAnnual Statistical Bulletin (2006年版)にはOPECを含む世界の原油輸出量が示されている。これによれば、2006年の世界全体の輸出量は4,349万B/Dであった。同年の世界の生産量は8,166万B/Dであったため(BP統計、前章参照)、生産された原油の53%が世界の原油市場に出回ったことになる。

  全輸出量のうちOPEC11カ国は2,230万B/Dであり、従って原油輸出市場に占めるOPECの割合は51.3%となる。生産量ベースでのOPECの世界シェアは41.9%であり(前章参照)、輸出量ベースのシェアは生産量ベースより約10ポイント高い。一般的に原油のシェアは生産量ベースで論じられているためOPECの市場支配力は過小評価される傾向があるが、実際にはOPEC11カ国で世界市場の5割を支配しているのである。ちなみに昨年OPECに加盟したアンゴラ及びエクアドルを加わえた場合、OPEC13カ国の輸出量は2,372万B/D、世界シェアは54.5%に達する。

 輸出量を加盟国別に見ると、トップはサウジアラビアの703万B/Dであり、同国だけで世界シェアの16%を占め、その量は他のOPEC諸国に比べ突出している。第二位はUAE(242万B/D)、第三位イラン(238万B/D)、第四位はナイジェリア(225万B/D)である。第五位以下にはベネズエラ、クウェイト、イラク、リビア、アルジェリア、カタルと続き、輸出量が最も少ないのはインドネシア(30万B/D)である。但しインドネシアは同じ年に原油38万B/Dを輸入しており、差し引き8万B/Dの輸入超過となっている。

 インドネシアが純輸入国になったのはOPECの統計上では2006年が初めてであるが、すでに2005年には純輸入国に転落していた、と考えられ、事実、同年2月にはインドネシアがOPEC脱退を表明したとのニュースが流されている。同国は今やOPEC即ち『石油「輸出」国機構』と言う呼称には相応しくないのである。このことは昨年11月にリヤドで開催されたOPEC首脳会議にインドネシアからは国家元首の大統領ではなく、副大統領が出席したことに同国の置かれた立場が象徴的に表れているようである。同首脳会議では加盟国のうち最高首脳が出席しなかったのは同国、及びかつてのアブダッラー・サウジ国王(当時皇太子)暗殺計画以来、関係が冷え切ったリビアの二カ国のみだったからである。

 (2)OPEC以外の主要輸出国

 上記の同じ統計によれば、OPEC加盟国以外の主要な原油輸出国には、旧ソ連邦(822万B/D)、ノルウェー(231万B/D)、メキシコ(205万B/D)などがある。旧ソ連邦の輸出量はサウジアラビア(703万B/D)より多い。但しソ連邦の内訳が示されていないためロシア一国の輸出量は不明である。輸出量が200万B/Dを超えるのはこれら3カ国に加え、OPECのサウジアラビア、UAE、イラン、ナイジェリア(上記参照)を加えた7カ国となる。

 これを世界シェアで見ると1位ソ連邦と2位サウジアラビアの2カ国だけで35%を占め、また上位7カ国の輸出シェアは61.3%に達する。このようにわずか7カ国で世界の原油市場の6割を握っていると言う事実は重い。ちなみにOPEC13カ国とこれら非OPEC3カ国の16カ国のシェアを合計すると83.5%になる。将来、もしこれら非OPEC3カ国がOPECに加盟或いは協調行動をとってカルテル的な行為に出ることがあれば、世界の原油市場は彼らの意のままになると言えよう。

(3)石油争奪戦争の予感

 もちろんEU圏のノルウェーやNAFTA圏として米国と緊密な関係にあるメキシコがOPECと全く歩調を合わせるとは考えにくいが(他のEU諸国或いは米国が強く牽制するに違いないであろう)、ロシアを含めたこれら3カ国は度々OPEC総会にオブザーバーとして参加している。さらに資源ナショナリズムが強まる昨今、ロシアや中央アジアの産油国にそのような動きが露骨に現れている。

 各産油国はそれぞれの事情を抱えており、必ずしも一枚岩とは言えないであろうが、利害が一致すれば共同歩調をとることは十分考えられる。これに対して消費国には有効な対抗手段が無いのが現実である。また消費国同士の利害の対立は、産油国同士のそれよりも複雑であることを考えると、消費国が結束することは産油国が結束するよりもはるかに困難であることは疑いようが無い。産消対話や消費国の結束などは今や夢物語であり、消費国それぞれが石油確保の自衛手段を講じるしかないのが現状ではないだろうか。

(第5回完)

(これまでの内容)

その4.OPECの原油生産量と世界に占めるシェア

その3.生産枠の変遷

その2.過去最多の13カ国になったOPEC加盟国数

その1.どこまで上がる原油価格

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月16日)

2008-01-16 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・米大統領、サウジに石油増産要請、ナイミ石油相「市場の実需見極めが重要」

・カタル、2012年までにコンデンセートを70万B/Dに増強

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月8日)

2008-01-09 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・リビア国営石油がUAE企業の企業と合弁で製油所能力を増強

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月6日)

2008-01-06 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・クウェイトの製油所入札、韓国勢が一番札。蒸留装置はJGC/GS連合。

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月4日)

2008-01-04 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・原油100ドルはOPECに責任なし。次回総会は予定通り2月1日開催。

 

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ニュースピックアップ:世界のメディアから(1月3日)

2008-01-03 | 今週のエネルギー関連新聞発表

・NY原油、一時100ドルを突破、終値は99.62ドル/バレル

 

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