市場競争原理が完全に学校に導入されたとき,
学校はどう対応すべきかその方針について。
断っておくが,これはあくまでもパロディーである。
決して本気でお読みにならないよう,切に念願するものである。
方針その1:教育活動そのものより広報活動にお金をかけるべし。
ポスター・パンフレットは,
モデルを使い,専門のデザイナーにつくらせるべし。
モデルを使う理由は,
もちろん生徒のプライバシー保護のためである。
方針その2:学校の説明会や学校公開には,全力を投入するべし。
若くてやる気のある笑顔のさわやかな教員を案内係として投入し,
やる気のなさそうに見える教師や批判的な教師は裏方に回し,
外来者様の目にふれないようにするべし。
公開授業も当然特別時間割で対応。
また,公開授業のリハーサルは欠かせない。
シナリオは完璧に。生徒の発言内容も事前チェックのこと。
生徒には,「お客様に見ていただくのだから」という理由をつける。
さらに,生徒様全員に,笑顔と挨拶の練習を1週間前から毎日行うべし。
お客様とすれちがったら反射的に笑顔で挨拶するようになるまで練習のこと。
学校の花壇は,業者に整備させるべし。
前日に業者清掃を入れるべし。
古い教室や汚い教室は,目張りのうえ完全ロックのこと。
方針その3:学校の教育方針は,短いキャッチフレーズで示すべし。
覚えやすくインパクトのあるものにするべし。
とくに,旧弊を打破し,
新しいものを取り入れている改革イメージを出すようにするべし。
そのキャッチフレーズを,校内至るところに掲示するべし。
教育方針イメージをシンプルでそれらしく図解することも必要。
方針その4:校長は,イメージを大切にするべし。
校長は,古い体制をことごとく批判し,
改革者として強いリーダーシップを発揮しているイメージをつくり,
自信たっぷりに振舞うべし。
校長が保護者様や外来者様に講演をするときは,
教員はうなずきながら聞くべし。
話し終わったときの拍手は,まず教員から。
方針その5:教育方法は,流行のものを取り入れるべし。
教育方法は,
マスコミで取り上げられて一般によく知られた流行の方法をすべて取り入れるべし。
教育成果は出ていなくとも,出ているように振舞うべし。
教育の成果など,10年たってみなければ本当にはわかるはずはないのであるから,
とりあえず常に新しい流行のメソッドをとっかえひっかえ取り入れるべし。
方針その6:生徒様はお客様であることを肝に銘ずるべし。
生徒様は,お客様である。
生徒様を決して不愉快にさせてはならない。
叱るなんてとんでもないことである。
生徒様にトラブルが生じた場合は,
校長は,すべて担当教員が悪いこととして処理すべし。
生徒様には決して非はないのである。
方針その7:全国学力テストには真剣に対応するべし。
学力テスト1週間前から,学力テスト対応週間を設け,
過去問を徹底的に解かせるべし。
成績上位生徒に特別指導し,得点力をアップすべし。
成績下位の生徒には,これまた特別指導し,基礎訓練を徹底的に行うべし。
応用問題は捨てて,基礎問題だけを条件反射的に解くようにさせるべし。
方針その8:入学者の数の増加が,教育の成果だと心得るべし。
教育の成果を測る尺度は,入学者の数だけであることを銘記すべし。
入学者の増加につながらないいかなる実践も,
評価の対象とはならないことを銘記すべし。
方針その9:常に危機感をもつべし。
大切なのは,生き残り。
手段を選んでいる場合ではないことを心得よ。
最後までお読みいただき,ありがとうございました。
お疲れ様でした。
しつこいようですが,あくまでもこれはパロディーです。
「見せられているものを見ているだけでは,真実は決して見えない。
そして,見せられていないものを見ることのできる人は極めて少ない。」
ということだけ申し述べておきます。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_cry1.gif)
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学校はどう対応すべきかその方針について。
断っておくが,これはあくまでもパロディーである。
決して本気でお読みにならないよう,切に念願するものである。
方針その1:教育活動そのものより広報活動にお金をかけるべし。
ポスター・パンフレットは,
モデルを使い,専門のデザイナーにつくらせるべし。
モデルを使う理由は,
もちろん生徒のプライバシー保護のためである。
方針その2:学校の説明会や学校公開には,全力を投入するべし。
若くてやる気のある笑顔のさわやかな教員を案内係として投入し,
やる気のなさそうに見える教師や批判的な教師は裏方に回し,
外来者様の目にふれないようにするべし。
公開授業も当然特別時間割で対応。
また,公開授業のリハーサルは欠かせない。
シナリオは完璧に。生徒の発言内容も事前チェックのこと。
生徒には,「お客様に見ていただくのだから」という理由をつける。
さらに,生徒様全員に,笑顔と挨拶の練習を1週間前から毎日行うべし。
お客様とすれちがったら反射的に笑顔で挨拶するようになるまで練習のこと。
学校の花壇は,業者に整備させるべし。
前日に業者清掃を入れるべし。
古い教室や汚い教室は,目張りのうえ完全ロックのこと。
方針その3:学校の教育方針は,短いキャッチフレーズで示すべし。
覚えやすくインパクトのあるものにするべし。
とくに,旧弊を打破し,
新しいものを取り入れている改革イメージを出すようにするべし。
そのキャッチフレーズを,校内至るところに掲示するべし。
教育方針イメージをシンプルでそれらしく図解することも必要。
方針その4:校長は,イメージを大切にするべし。
校長は,古い体制をことごとく批判し,
改革者として強いリーダーシップを発揮しているイメージをつくり,
自信たっぷりに振舞うべし。
校長が保護者様や外来者様に講演をするときは,
教員はうなずきながら聞くべし。
話し終わったときの拍手は,まず教員から。
方針その5:教育方法は,流行のものを取り入れるべし。
教育方法は,
マスコミで取り上げられて一般によく知られた流行の方法をすべて取り入れるべし。
教育成果は出ていなくとも,出ているように振舞うべし。
教育の成果など,10年たってみなければ本当にはわかるはずはないのであるから,
とりあえず常に新しい流行のメソッドをとっかえひっかえ取り入れるべし。
方針その6:生徒様はお客様であることを肝に銘ずるべし。
生徒様は,お客様である。
生徒様を決して不愉快にさせてはならない。
叱るなんてとんでもないことである。
生徒様にトラブルが生じた場合は,
校長は,すべて担当教員が悪いこととして処理すべし。
生徒様には決して非はないのである。
方針その7:全国学力テストには真剣に対応するべし。
学力テスト1週間前から,学力テスト対応週間を設け,
過去問を徹底的に解かせるべし。
成績上位生徒に特別指導し,得点力をアップすべし。
成績下位の生徒には,これまた特別指導し,基礎訓練を徹底的に行うべし。
応用問題は捨てて,基礎問題だけを条件反射的に解くようにさせるべし。
方針その8:入学者の数の増加が,教育の成果だと心得るべし。
教育の成果を測る尺度は,入学者の数だけであることを銘記すべし。
入学者の増加につながらないいかなる実践も,
評価の対象とはならないことを銘記すべし。
方針その9:常に危機感をもつべし。
大切なのは,生き残り。
手段を選んでいる場合ではないことを心得よ。
最後までお読みいただき,ありがとうございました。
お疲れ様でした。
しつこいようですが,あくまでもこれはパロディーです。
「見せられているものを見ているだけでは,真実は決して見えない。
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ということだけ申し述べておきます。
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知れない
でもこの要素は入れていいのかも
知れませんね。
全てを入れていいというわけではないのですが
選択をし
検証をしていく
そんな必要があると思います
これを実際に学校が行った場合,全く目に見えない形で,学校教育が崩壊します。実際にこのカリカチュアの方向に学校教育が進みつつあることを深く危惧しています。
学校教育の本質は,「すべては生徒のために」ということであり,「学校の存続発展のために」ということではありません。目的が全く異なった,しかし現象面ではよく似通った教育活動が行われることが危険なのです。
「生徒のため」なのか,「学校のため」なのかが実は一番見えにくいのです。
これはパロディーではなく、すでにうちの地域では1と3は、教育委員会の指示で開始されています。お金はそんなにかけていませんが。
私が常日頃から懸念している事が次から次へと出てきて、空想の世界だけではすまないかもと言う心配が出てきました。
ここまで極端ではないにしても、そんな方向性に流される教員が増えてきているのも事実です。
そうならないために、教育のプロとして認められる活動(見てくれでは無く子どもの成長を主眼においた活動)を展開しなければならないと思っています。
前回の書き込みにも関連するのですが、そういった意味で「教師は変わらなければ」という事の必要性をヒシヒシと感じます。
アメリカやイギリスにおける教育改革で何が起こっているか。暗部にはほとんど触れられることなく、紹介され美化されていく。
アメリカやイギリスの国民は教育改革では決して幸せにはなれなかった。日本はその同じ道を歩くのでしょうか。
おっしゃっておられるような「教育改革」が,これまで日本の学校が築き上げてきた教育の規範や教師の矜持といったものをいともたやすくくつがえし,現場を混乱させつつあるというのが私の現状認識です。
しかし、挙げられた項目を読んで、これに反対する保護者がどれだけ今いるでしょうか。例えば説明責任など、これまで学校はどれだけ考えていたでしょう。私も学校選択制に全面的には賛成するものではありません。ただ、それを支持する声が一般社会で多いということは、これまでの学校や教員が見逃してきた問題があるということではないでしょうか。
現在指摘されている学校教育の問題点のほとんどは,市場競争原理の導入とは無関係に改善可能なものばかりです。
学校教育の問題点や教師の問題点をきっかけに,市場競争原理を導入しようとする動きには,学校教育の改善とは別の意図が働いているようです。それに気づいたときにはもう手遅れということになるでしょう。
義務教育段階での学校選択制の完全導入は,学校間格差を生じさせ,多くの学校で教育レベルの低下を招き,さらに早い時期からの子どもの選別につながります。
説明責任の問題も,良心的な学校や教師なら従来から最大限行ってきていることです。
従来から説明責任を果たさない学校や教師は,市場競争原理のもとでは,自らの実践を美化する可能性がより高くなるだけでしょう。