学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

聞き上手

2008-09-24 | 教育
前にも,同じようなことを書いたことがあるのだが,
もう一度考えてみたい。

私の知っている学識・人格ともに
優秀な人物を見ていると,
彼らは決まって聞き上手である。

相手のいうことに耳を傾け,
正確に理解しようとする。

自分のもっているものさしに
あてはめようとするのではなく,
相手のものさしのあり方を
読み取ろうとする。

結果,彼らは自らのものさしを損なうことなく,
多様なものさしを身につけることになる。

よく批判的思考力が大切だなどというが,
中途半端な批判力ほど
たちの悪いものはない。

相手の思考のあり方を
まずは受け入れることができる懐の広さが,
己のものさしを振り回すより大切なのではないだろうか。

初等中等教育においても,
先賢の多様な考え方をよく吟味して与え,
それをまるごと受け入れ,理解させる訓練も
必要なのではないかと思われてくるのである。






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14 Comments

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Unknown (kurazoh)
2008-09-25 02:57:32
議論を許していただけるなら、「中途半端な批判」と思われないようにすることができるのですが・・・残念です。
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Unknown (madographos)
2008-09-25 17:05:51
>kurazoh様。コメントありがとうございます。このエントリーの内容は,kurazoh様とのやり取りとは無関係です。ブログでの議論は好みません。
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Unknown (kurazoh)
2008-09-25 23:31:31
そうですか・・・。
「聞き上手」になっていだけることを期待してしまったのですが。
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Unknown (madographos)
2008-09-26 01:16:18
>kurazoh様。エントリーの内容と無関係なコメントはお控えください。
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批判的思考力は中途半端な対話や一方的な教え込みでは育たない (kurazoh)
2008-09-27 01:37:50
この記事の内容で申し上げれば、「相手の思考のあり方をまずは受け入れることができる懐の広さ」は、「学識・人格ともに優秀な人物」にとっては訳もないことでしょうが、子どもにそれをいきなり要求するのはいかがなものでしょうか。
「まるごと受け入れ,理解させる訓練」というのは、子どもの立場で考えると、「自分のもっているものさし」が使えず、「相手のものさし」を強要されることになるわけですね。
そうではなくて、考えや意見の交換を通して、自分や相手のものさしにどのような価値があるか、課題があるかを自覚させることが必要ではないかと思います。
「対話」が認識を深め合う基本になるのではないでしょうか。感想です。
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Unknown (madographos)
2008-09-27 08:45:42
>kurazoh様。「自分のものさし」をつくるには,「先賢の多様な考え方」の「ものさし」を受け入れさせることによって形成されていくということもあるのではないかという意味で述べています。
どうしてこのエントリーの内容が,「「相手のものさし」を強要される」という読み方になるのか,不思議です。
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懐の深さは前提ではなく目標では? (kurazoh)
2008-09-27 10:25:20
「相手のものさし」の強要とは、「まるごと受け入れ、理解させる訓練」という表現の語感が物語っている(ように思える)ことです。

子どもが「考え方」「ものさし」を受け入れるとき、それが「丸飲み」にならないようにするのが(それらが「多様な」ものであるならなおのこと)教師としての役割であり、内容もさることながら方法についても十分な吟味が必要だと思われます。
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Unknown (ただの主婦)
2008-09-27 16:22:02
>初等中等教育においても,
先賢の多様な考え方をよく吟味して与え,
それをまるごと受け入れ,理解させる訓練も
必要なのではないかと思われてくるのである。

初等中等教育とはまさに「ものさし」作りの場であるといっても過言はないと思います。
知識も少なく、考察力も備わらないうちから思考も批判もできません。
小学生や中学生というのは「自分のものさし」を作るために学ぶのですから、私はmadographosさんのご意見を支持いたします。
そしてまた、自分のものさしを持つことができれば、相手の考えもよく理解でき、受け入れられるのだと思います。物事を多面的に見ることができる人は安易に批判などしないものです。
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Unknown (madographos)
2008-09-27 17:44:11
>kurazoh様。エントリーの趣旨とコメントで述べられていることがずれています。私が「まるごと受け入れる」と言っていることの意味は,貴殿が「丸飲み」と言い換えているところとは異なります。
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Unknown (madographos)
2008-09-27 17:53:08
>ただの主婦さま。コメントありがとうございます。全くおっしゃるとおりです。まさに今の初等中等教育のおちいっている過ちを明らかにしていらっしゃいます。「知識も少なく,考察力も備わらない」子どもに主体的な思考を求めるところに,教育の過ちがあります。まず知識を充実させ思考の型を身につけること,そのためには,知識を貪欲に蓄えさせ,他の優れた思考の型を学ばせることが大切です。それができて始めて,自分の思考ができるようになっていきます。安易に,小さな子どもに反論という意味での「批判」を教えるべきではないと思っています。「批判」の本来の意味は,自分の思考の型を確立して,その視座から物事を客観的に見ることができるという意味であって,反論できるという意味ではありませんから。
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