Cape Fear、in JAPAN

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映画スタッフ別10傑(36)ディノ・デ・ラウレンティス

2021-10-28 03:31:45 | コラム
~ディノ・デ・ラウレンティスのキャリア10傑~

イタリアの「大」カブキモノ。
8割の成功と、2割の「大」失敗。

前回のコーマンもそうだが、映画監督より、プロデューサーのほうが頭に「名物」と冠したくなるひと多いよね~!!


(1)『バーバレラ』(68)

公開当時はキワモノSF扱い、しかしスマッシュヒットを記録。
そして現代では映画史に残る、けれどもやっぱり認識としては異端のSF。



勝因はキテレツな美術と、そしてジェーン・フォンダ。
この組み合わせにゴーサインを出したラウレンティスは、やっぱりセンスがよかったんだと思う。


(2)『戦争と平和』(56)

ラウレンティス、イコール大作。というイメージが強いのは、こういう作品があるからでしょう。

泣く子も黙るトルストイの名作を、オードリー・ヘプバーン&ヘンリー・フォンダ主演で完全映画化。


(3)『セルピコ』(73)

ただ70年代は渋め・地味めな作品がつづき、良作を連発。

この刑事ドラマは、パチーノのイメージを決定づけたといっていい。


(4)『デッドゾーン』(83)



キングの代表作を映画化、
『スキャナーズ』(81)で注目されていたとはいえ、作家主義が強そうな新人クローネンバーグを監督に起用するあたり、ラウレンティスって「そーとーな」ギャンブラーだったのだろうね。


(5)『デューン/砂の惑星』(84)

新生版が公開中、こちらは大失敗作と名高いSF、、、ではあるものの、リンチ好きとしてのヒイキはもちろん「込み」だが、どうにも憎めない映画。

ひどい出来になったのはスタジオのせいだ、いやラウレンティスが悪い、ちがうちがうリンチにさばき切れる能力がなかったんだ…とかいろいろいわれているけれど、「失敗作なら観なくていいや」と結論を下すひとが居たとすれば、こういうものも含めて映画を愛でるということなんだよ! といってやりたい。




(6)『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』(85)

スタジオ潰したことで映画が撮りにくくなっていたマイケル・チミノに救いの手を差し伸べる―そう単純な話ではないかもしれないが、ラウレンティスって、きっとよいヤツだよ。




(7)『コナン・ザ・グレート』(82)

シュワ氏の肉体が眩し過ぎて話が入ってこないが、オリバー・ストーンとジョン・ミリアスを引き合わせたあたり、さすがの手腕。
この映画には、娘のラファエラ・デ・ラウレンティスも関わっている。


(8)『狼よさらば』(74)

こうやって並べていくと、自分の好みとしては、70年代の働きにいちばんグッとくるねぇ。


(9)『カビリアの夜』(57)

カブキモノの印象が強いものの、プロデューサー初期は、フェリーニとも組んでいたのだ!!


「!!」をつけたくなるくらい、これって意外なことなのよねぇ。


(10)『ハンニバル』(2001)

キャリア晩年は、レクター・シリーズの完全映画化に意欲を燃やしていた。

なんか面白いというか、らしい!よねぇ。


享年は91歳、合掌。

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明日のコラムは・・・

『第一弾、到着。』
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