Cape Fear、in JAPAN

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にっぽん女優列伝(57)大谷直子

2018-05-11 00:10:00 | コラム
50年4月3日生まれ・68歳。
東京出身。

公式プロフィール


清らかな裸。

自分は裸のことをハダカと表記することが多いのですけれど、それはカタカナのほうが、なんとなくエロスを表現出来ると思っているからです。

ただ『肉弾』(68)で見せた/魅せた18歳の大谷直子(おおたに・なおこ)さんの裸は「ハダカ」ではなく「裸」でした。



あぁ清らかだ。
こんなことってあるのか、ザーメンだらけだった20歳の映画小僧のリビドーを刺激しなかったのです。

そのくらい、ただただ美しかった。

それから12年後に出演した『ツィゴイネルワイゼン』(80)での裸は「ハダカ」のほうでした。



「裸」と「ハダカ」を拝ませてくれた大谷さん、もうこれだけで嫌いになるはずがないでしょう。

なんだそりゃ!? と思うかもしれませんが、けっこうマジです。

そんな阿呆な男のことばに異を唱えるひとも、結局この2本の映画こそ、大谷さんの代表作になっていることに関しては否定出来ないのではないでしょうか。



<経歴>

娘は女優の華子。




68年―。
ATG映画『肉弾』のヒロイン役に一般公募で合格、幸運な女優デビューを飾る。

「あいつ」に扮する寺田農の視点から戦争を捉える、おおいなる野心作でした。

69年―。
『肉弾』の好演により、NHK連続テレビ小説『信子とおばあちゃん』のヒロインに抜擢される。


『やくざ絶唱』(70)、『座頭市御用旅』(72)、『やさぐれ刑事』(76)、『トラック野郎・一番星北へ帰る』(78)、『ブルークリスマス』(78)、『英霊たちの応援歌 最後の早慶戦』(79)。

80年―。
鈴木清順が完全復活を遂げた怪作、『ツィゴイネルワイゼン』で一人二役を演じて高評価を受ける。

物語は「あってないようなもの」ですが、目に楽しい映画です。

81年―。
妊婦ヌード写真集『直子 ― 受胎告知』を発売。

たしか、父親の部屋でこっそりページを繰った記憶があります笑


『海峡』(82)、『ダブルベッド』(83)、『哀しい気分でジョーク』(85)、『ハリマオ』(89)。
『橋のない川』(92)、『生きたい』(98)、『船を降りたら彼女の島』(2003)、『蛇イチゴ』(2003)、『サヨナラCOLOR』(2005)、
『あなたを忘れない』(2007)、『1303号室』(2007)。

2つの映画が公開された2007年―。
ステージ4の悪性リンパ腫と診断され、余命を宣告されるも4年の闘病生活を経て復活。

以降は身体状況と相談しながらの、ゆっくりした女優活動になっています。

最近作に、『ワラライフ!!』(2011)、『希望の国』(2012)、『利休にたずねよ』(2013)など。


主演を張るには体力的に難しいかもしれませんが、もっともっと映画に出演してほしいです。

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明日のコラムは・・・

3連続でいきます、
『にっぽん女優列伝(58)大塚寧々』
コメント (2)
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