masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

コストが下がって仕切りも下がったけど値下げはしません。

2018年10月17日 | ガソリンスタンド4

10月17日燃料油脂新聞より

週間コスト2円50銭下落 原油安8月中旬以来8週ぶり


ガソリン170円台突入





価格競争に警鐘 
都市部並み販売量確保困難「SSの共倒れを招く」




st31掲示板より


※指標(税抜き)は3者店の仕入値ではありません。
3者店の仕入値はこれに3円~8円プラスされたものになります。





レギュラーガソリン@セルフで160円台突破 コメント欄より

例えば、
4週連続で仕切りは計7円値上げ、
当商圏は先週4円、今日から3円値上げですから一見転嫁完遂に見えますが、
どこの時点を基準にするかによると思うんです。
つまり約20年を適正マージンを取れずにやってきたことを考えればコスト転嫁完遂とは言えない。
±0にしようと思えば、また再投資可能なマージンを得ようとすれば、更に、加速する減販を考慮すれば、
160円では全然足りないと思います。




最期の砦として?
再投資可能な?

それは無理。時すでに遅し。

でも、
小口配達を必要とされている既存客のためにも、
「その日」を迎えるのは一日でも後にしないとね。






説明責任は元売にある。

2018年10月17日 | ガソリンスタンド4

10月15日ぜんせきより

「論説」元売にも説明責任はある


「石油製品高騰の理由を元売が消費者へ説明してほしい」
かつて月決め制度であった仕切り体系では、1か月ほどの誤差で決済され仕切りが決まっていた。その時の方が納得できる。
グローバリズムと聞こえは良いが、我々は目の前のお客さんを納得させる理由がほしい。
***
かつては原油相場とは異なる市況感で仕切りが決まる傾向がみられた。
(中略)
結果的に原油さえ見ていればよいという市況感しかなくなった。

その良し悪しについての議論はあるだろうが、問題は原油高騰が販売業者の経営にどのような影響を与えるかだ。
コストに従って売価を設定するSSは需要の減退感が気になる。
コストを無視し廉売をしているSSは経営が苦しくなるはず。

かつてガソリンが180円まで値上がりした時期があったが、当時は調整も業転も存在した
いま調整はなく、極端に安い業転もない。

元売は「今の業界が正常」と言うかも知れない。
それでも
「元売が主体となって石油製品高騰の理由を消費者に理解してもらう努力を見せてほしい」と願う販売業者がいることを知ってほしい。





原油コスト1.8円下落 小売市場は転嫁不足懸念も



かぶり累積、募る危機感
コスト急騰4週で7円 転嫁逃せば致命傷

関東のPB大幅値上げ



コープさっぽろ 今冬灯油100円台打ち出す







10月16日燃料油脂新聞より

陸上スポット“弱含む” 原油急落で一部先行値下げ

増税反対 総決起大会 
「課税公平性の実現」「新税創設絶対反対」




9月末元売系列SS数
昭和シェル 2983ヵ所(6月末比13か所減)セルフは8か所増えて1014ヵ所に
キグナス 460ヵ所(3月末比1ヵ所減)セルフは6ヵ所増えて236ヵ所






業転価格差3円台 一部卸業者の高値化顕著
「今後、遠からず安値が減少するかたちで価格差は縮小するのでは?それはより業転の魅力が減少するということでもあり、我々小規模PBにとっては死活問題。果たしてどうしたものか」



>死活問題

全量系列仕入れを貫く系列3者店にとって、10円以上もの仕入値の格差+価格競争は正に死活問題で、
現にガソリンスタンドの数は半減しました。

*~*~*~*

>説明責任は元売にもある

私は、「説明責任は元売にある」と思います。

約20年前、
「何故あんな値段で売れるのだろう?」という安値店(系列店)の出現に、地場3者店は首を傾げるばかりでした。

まさか“業転”というものの他に、系列内格差があることなど想像もしていませんでした。

特約店(2者店)の仕入れ値は3者店より安い。
売り値が横並びだった規制緩和以前からそれは当然のことでしたが、その特約店同士で10円もの格差があったなんて。

そして更に、事後調整。

>かつてガソリンが180円まで値上がりした時期があったが、当時は調整も業転も存在した



※過去記事から一つ

https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/625997141a0b66494c08ce825f83c883

(2017年5月29日ぜんせきより)

実際に今年初め、廉売傾向の強い大手特約店の経営者から
ガソリンは赤字。それだけに量販して元売から事後調整をもらわないと収支が合わない
という厳しい話を聞かされた。


:::::

販売数量が多いからインセンティブや調整があるのではなく、
赤字でもとにかく安値で量販して、インセンティブや調整を獲得するという手法です。

順序が違うのです。
歪みそのものです。


「何故あんな値段で売れるのだろう?」
私たちのような正規仕入れを貫く3者店にとって首を傾げるばかりだった、その答えです。


事後調整とも無縁だった3者店は業転玉を仕入れない限り高値店となるしかなく、
顧客からの「何故お前の所だけこんなに高いのだ?」という問いにも(当時は)答えることが出来ず、
また値下げの要求にもリッターマージン5円しかないのですから当然応えることができず、
去っていく顧客を見送ることしかできなかった。

あの頃廃業・撤退した販売店は、消費者から「暴利・悪徳」「潰れた」などと誤解されたままこの業界を去りました。

その多くが地域への小口配達を担ってきた地場店です。


理不尽な仕入れ値の格差、大手優遇。
事後調整は元売の経営を危うくもした。
しかしそれは自業自得でした。

元売自身が説明不可能な“一物多価”によって、本来生き残るべき販売業者の多くがこの業界から姿を消したのです。