年に1回、この時期に5リッターの消防法適合携行缶を持参して混合油を買いに来るお客さんがいます。
昔々は携行缶を積んでくる軽トラの燃料も当店で給油していたけど、10年程前からは年に1回、混合油だけ。
「ちょっと残ってるけど一杯にして」なので5リッターは入りません。
やり取りの中で、
(省略)・・・というのはな、コレ(混合油)はここでしか売っていないから。
そう言われました。
だとしたら、物凄い希少価値店ですよね(笑)
で、普通そのような、“そこでしか売っていないもの” には高値が付けられるものですよね?
だけど燃料油にはそれが出来ない。
近隣のフルからセルフに改装したお店は昔々は混合油の販売をしていましたがセルフに改装する前に止めています。
手間やリスクを考えると割に合わないからだと思います。
当店が混合油を売っているのは、昔からの常連顧客の利便性のためです。
もちろん粗利を乗せて販売していますよ。ですが、
ガソリンスタンドという維持管理費の掛かる施設の特性から鑑みるとソレだけでは“店をやっていくことは出来ない”というものです。
都会のPBフルでは「単車は1リッター当たり10円増し」で商売しているお店もありますが、田舎の地場業者には真似は出来ません。
「携行缶だけのお客さんには別に手数料をもらいたい」と思っても、それは困難です。
というのは、
常連顧客の息子さんが都会から農繁期の手伝いに来ていて、その息子さんが携行缶で混合油を買いにくる場合。
こちらには、ソレが分からない。
・・・・・
車とか灯油は安値のセルフやホームセンターを利用して、そこでは買えない携行缶への燃料だけを買いに来てくれる。・・・?
いいえ、
何て言うのかな・・・
普通ならそうなんでしょうけど、この業種の特性として、
それだけを買いに来てくれても、店をやっていくことは出来ない。
それと、
こちらは常連顧客の利便性のためと考えて携行缶への販売もしているだけなのに、
安値店の単価と比べて、リアクションされるから嫌なんです。
※冒頭の方には「これはここにしか売ってないから」と言われたときに「これだけ買いに来てくれても店はやっていかれへんねんけどね~」と言いました。