Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

伝説の日中文化サロン上海・内山書店       太田尚樹(平凡社新書)

2008年12月16日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 子供の頃、元大日本帝国陸軍伍長だった父から、よく「朋友(ポンユウ)」という言葉を聞いた。終戦はフィリピン・ダバオで迎えたが、最初の任地は中国東北部、旧満州国とのこと。
 友達をたいせつにする心は、歴史を動かした人たちも市井の人も、あるいは日本も中国も全く変わらないことを、再認識した次第。

○日本とはいったいどんな国だろうと、システムとしての日本を見ようとした:若き中国人留学生
○「友人を敵に売り渡さない人間は、日本人の中にだっていますよ」
○おそらく、魯迅は仙台医学校の教師藤野厳九郎が身をもって教えてくれた勤勉で、実直で、誠実で正義感の強い日本人の美点を内山完造に見出し、長い間抱き続けた思慕との二重写しの中で感謝を込めて接したのではあるまいか
○軍が国を騙し、国が民を騙す図式が1928年6月の張作霖爆殺事件、さらに満州事変以来できあがったのである
○新渡戸:「やっぱり日本を誤らせるものは軍部だなあ」
○中国は広く、人も多く、歴史も長い。それゆえ五百羅漢は中国人の中には必ず存在するものだということを、つくづく味わわされた

コメント
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