Mon petit bonheur

フランスよりミックスツインズ日記

学校では教えてくれない?フランス語~カラン~

2016-05-28 | フランス小ネタ

【2歳11ヶ月】
日本でのあいさつはお辞儀をするなど、人に触れることってほとんどないと思うのですが、フランスでは握手をする他、相手の頬と自分の頬をくっつけて“キス”をしたりします。フランスに来てからしばらくは、「昨夜はニンニク食べてないよな~?」とか考えちゃって、私はこれをする度に緊張していたものです。
でも、フランス滞在も10年を過ぎるとおかしなもので、友人知人に会えば自然に顔が前へ出てあいさつを交わそうとしている自分がいるし、日本人同士だと、フランスにいてもさすがにフレンチ・キスをしないのですが、懐かしさや感謝の意を体で表現したいとき、このフレンチ・キスがないことが寂しくも思えるから、不思議です。
この「人と触れ合う」ことって、脳から幸せホルモンが出て、心を安定させ、精神を和らげ、ストレス軽減につながるそうです。

娘が2歳半を過ぎたある日、「マモーン、カラン! Maman, câlin! (おかーちゃん、カランして!)」と言いながら、おそらく保育園で覚えてきたであろうことをお願いしてくるのです。カラン? カランって何だ? 実はこの単語が初めて、自分の子供が言ったことが分からずに辞書をひいた言葉です。カラン( câlin )とは、アメリカのあいさつのようなギュッと抱きしめあう仕草だったり、抱っこだったり、頬ずりだったり、とにかく甘えたい時に使う言葉です。これは子供が使うだけでなく、男女間でも使う言葉だったりするそうなんですけど・・・残念ながら私、そういうの聞いたことなかった…。
甘えたい娘を前にして辞書をひく母親も滑稽ですけど、私にもっと衝撃だったのは、子供から抱きつかれた時の心地よさ! 「あれ?今まで私、抱っこはしていたけど、抱きついたことなんてあったかな?」と考えてしまったほどでした。いや、あったでしょう。あったと思いたい! でも、赤ちゃんから幼児へ変わりつつある子供を、見ているようで見ていなかった、触れているようで触れていなかったように感じました。
それからの娘は、トイレを失敗しなかった時や積み木を大きく積み上げることに成功した時など、とにかく「褒めて~」とばかりに随所にカランを要求してくるけど、気がつけば息子は、自らカランをしにくることは少なくて、もしかしたら、ママンが娘にカランをしたら平等にと息子へカランをしにいってしまうから、息子自身は口に出さなくても満たされているのかもしれないけれど、最近の「おかーちゃん、好き」と言うセリフを考えると、これはカランのことを言っていたのではないかと、今さらながら気づいたわけです。これまでは、「好き!」と言われれば、「おかーちゃんも好きよ。」と言葉のみで返していました。でも、ちょっと仕事の手を止めて、カランをしてあげたら、もっと満たされるかな?



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