日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

宵宵山の京都をぶらぶら

2009-07-16 10:51:00 | Weblog

八坂神社で催される恒例の祇園祭伝統芸能大会に出かけた。かって私も所属していた一弦琴の会の演奏がお目当てである。自分が演奏しなくてもよいからとても気楽で、久しぶりに懐かしい味わいのある演奏に耳を傾けた。やはり独特のスタイルがあることにあらためて感じ入る。お師匠さんにもお目にかかり久闊を叙す。そのお師匠さんを支えるかっての仲間がまぶしかった。ぜひとも流れを引き継いで下さるようにと心に念じた。

鴨川に沿って四条から三条まで歩く。三条では懐かしくて明治屋に入った。京都に住んでいた頃は月に何回か通ったものである。もう10年以上経つのに品揃えとその配置が昔と変わらないのに驚く。京都にはこのような店を支えるハイカラさんの層が厚いんだなあとあらためて思った。0.125グラムのサフラン袋が3包みセットで600円あまり、これだと使いやすいので買い物かごに入れたところ、その横の棚にはサフラン1.3グラム入りの小瓶が1300円余りで並んでいた。ところがラベルの「中国製」の文字が目についたものだからこちらは敬遠して、元通りイタリア原産の袋入りを選んでしまった。文字の力は偉大なり、である。メープルシロップが3割引ぐらいの値段になっていたので、これにも手を出してしまった。ワッフル用である。

河原町通りに出ると、かってちょこちょこ顔を出していたアサヒビヤレストランに立ち寄ってみようという気になった。外観がなんだか変わってしまって名前も、以前はどうだったのか覚えてはいないが、「スーパードライ・京都」になっている。3組ほど待っていたが暑い盛りに歩き回るよりは、と待ち行列に加わり、半時間ほどで席に案内された。水曜日はレディースデイだとかで、ピルスナーのビールが一杯無料になると聞いて妻の顔がほころぶ。月曜日には男性にも同じサービスがあるからひがむことはない。1時間以上腰を据え、たっぷりと夕闇が立ちこめてから街歩きに出発、三条通りからまず烏丸通りに抜けることにした。

さすが烏丸通りに出ると人が多い。それでもぶつかり合うことなしに歩ける。それよりもこの通りの両側にびっしりと並んだ屋台の数に驚いた。昔からこうだったのか、ちょっと思い出せない。どのような仕組みですべての屋台に場所を割り当てているのか、その見事さに敬服した。京都では八坂神社の前の交差点内に駐車していても、車がドイツのさるメーカーのものだと警察も手を出さないという伝説があるほど、隠然とした力を誇示する団体が存在するとか。こういう人たちが仕切っているのかな、と想像を巡らした。

四条通りに出て長刀鉾を始めいくつかの鉾の祇園囃子に耳を傾け、私に関わりのあるすべての人の無病息災を念じ、阪急四条河原町駅に向かった。