妻が大変なことになったという。ミシンを使っていたところ、布を押さえる押さえ板が効かなくなったらしい。古い足踏み式のシンガーミシンでかれこれ50年使ってきたものである。これまでもベルトが切れたりして私が修理したことはあるが、それ以外は何のトラブルもなく、アメリカから持ち帰ったシンガーの電動式ミシンよりも使いやすいといって愛用していた代物である。
左側にある頭部の蓋を開けてみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/37/4dcb1333d3aa22898936c96e75a93dc3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/62/e2a4082b63a61556b9c670ffc1a91f6e.jpg)
二本見える棒の右側が針棒で左側が押さえ棒、その左下にあって頭部の外側に出ているレバーを上下すると、コイル状のバネで押さえている滑動部分が上下して押さえ板を動かす仕組みになっている。ところがこのレバーがぶらぶらして滑動部分に当たりもしていない。よく見るとこのレバーを取り付けているマイナスねじ(その頭部が見えている)がねじ穴からかなり浮き上がっている。そこでマイナスドライバーでこのねじを締め付けるとレバーの動きに合わせて滑動部分が動き、押さえ板の機能が回復した。
妻によるとこの頭部カバーを開けたのは初めてだとのこと、ということは半世紀かけてこの締め付けねじが徐々に緩んできて、それに合わせてレバーが元来の作動位置から次第にずれてきてついに働かなくなったのである。それを二三分で直したのだから50年もの歴史をあっという間に巻き戻したことになる。と思ったのは、直し終えてカバーを元に戻してからのこと、邯鄲の夢を味わう間もなかったのが残念である。
それにしても電気を使わない機械ものは寿命が長い。また働きを取り戻した。私より長生きすることは確実である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/9d/fca9f85a68c18bb0926a5b85ff054b20.jpg)
左側にある頭部の蓋を開けてみた。
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二本見える棒の右側が針棒で左側が押さえ棒、その左下にあって頭部の外側に出ているレバーを上下すると、コイル状のバネで押さえている滑動部分が上下して押さえ板を動かす仕組みになっている。ところがこのレバーがぶらぶらして滑動部分に当たりもしていない。よく見るとこのレバーを取り付けているマイナスねじ(その頭部が見えている)がねじ穴からかなり浮き上がっている。そこでマイナスドライバーでこのねじを締め付けるとレバーの動きに合わせて滑動部分が動き、押さえ板の機能が回復した。
妻によるとこの頭部カバーを開けたのは初めてだとのこと、ということは半世紀かけてこの締め付けねじが徐々に緩んできて、それに合わせてレバーが元来の作動位置から次第にずれてきてついに働かなくなったのである。それを二三分で直したのだから50年もの歴史をあっという間に巻き戻したことになる。と思ったのは、直し終えてカバーを元に戻してからのこと、邯鄲の夢を味わう間もなかったのが残念である。
それにしても電気を使わない機械ものは寿命が長い。また働きを取り戻した。私より長生きすることは確実である。
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