日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

第2名神の早期着工要望の理由は?

2009-04-21 12:33:33 | Weblog
asahi.comの記事である。

橋下知事「猪瀬さんと戦う」 第2名神の早期着工要望

2009年4月21日6時45分

 「猪瀬さんと戦う」――。大阪府の橋下徹知事は20日、新名神高速道路(第2名神)の早期着工を河村官房長官や金子国土交通相に要望し、小泉政権時に「新名神無用論」を展開した作家の猪瀬直樹氏と対決する姿勢を示した。地方分権改革で橋下知事と共闘する猪瀬氏は「橋下知事は当時の状況について詳しくないのではないか」と反論している。

 「地方分権ではタッグを組んでいますが、新名神では真っ向から対立します」

 橋下知事はこの日、新名神の建設促進を求める国会議員連盟総会でこうあいさつし、その後、首相官邸と国交省を訪ね、早期着工を求めた。

 名古屋市と神戸市を結ぶ新名神は06年、国交省の国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で、大津市―京都府城陽市、同府八幡市―大阪府高槻市の計36キロの建設が見送られた。道路関係4公団民営化推進委員だった猪瀬氏が、名神高速や京滋バイパスが並走していることなどから「不要」と主張した経緯がある。

 橋下知事は「猪瀬さんが命がけで取り組まれ、世間も後押しした経緯もあるが、国土軸を貫く基幹道路ということを説得したい」と報道陣に述べ、近く開かれる国幹会議を前に必要性を訴えていく意向を示した。

 猪瀬氏は朝日新聞の取材に「京滋バイパスは実質的な第2名神高速道路であり、第3名神高速道路をつくる必要はないというのが当時の理解だった」と述べ、新名神は不要との考えを改めて示した。(渡辺哲哉、吉浜織恵)


橋下徹大阪府知事が登場して以来、私は彼のシンパである。すべてが人間らしくてよい。普通人の目線で物事を見ているからその話が分かりやすい。40代のうちに総理大臣になって欲しい人物である。ところがそれはともかく、今朝のこの記事は唐突で、橋下知事の真意がこの記事の要点と思われる強調部分からも伝わってこない。

最近私は小浜とか足立美術館などへの1000円ドライブを楽しんできたばかりなのでとくに思うのであるが、日本の道路はほんとうに素晴らしい。山並みを縫って伸びる米子自動車道路を走っていると、どこまでもどこまでも続いて欲しいという気になる。ドライブそのものが楽しみなのである。そして、この壮大な建造物を作り上げた日本という国の国力を感じるのも快感であった。名神高速道路は開通したもののまだ東名高速道路が建設中であった1960年代にアメリカに渡り、東部ニューイングランド地方の縦横に張り巡らされた道路網を走り回るドライブの魅力を満喫した私にとって、大げさな表現になるが、青春が舞い戻ってきたかのように感じたのである。

道路そのものの規模と質において、日本の有料道路は世界でもトップレベルにあるのは間違いなかろう。問題は通行料である。アメリカでもtoll roadと呼ばれる有料道路があるにはあったが、車の窓から25セント硬貨を料金受けに投げ込むと遮断棒が開いて通り抜ける程度のもので、出かけるのに通行料を気にすることはさらさらなかった。ところが日本の有料道路料金は私の感覚ではぼったくりである。車に乗る以上、重量税にガソリン税をたっぷり取られ、それが道路建設にも使われているのだから、天下の大道を堂々と走らせるのに何を気兼ねすることはないはずなのに、その上メッチャ高い通行料を払わされるのはたまったものではない。私が京都に単身赴任していた頃、週末には神戸の自宅に戻っていたので最低500回は京都ー神戸間の名神と阪神高速道路を走っていたことになる。これは仕事上と泣く泣く諦めたが、休みにドライブを楽しむために高速に乗るという発想はこれっぽちも起きなかった。

高速道路の必要性としていろんな理由が挙げられているがそれはともかく、作る以上は活用される道路であって欲しいと思う。そのためには通行料金を大幅に下げないといけない。現に民主党は高速料金を無料にすると主張しているのだから、それなりの大義名分と道路建設・維持費用の財源的見通しがあるのだろう。私はたとえ無料ではなくても、それこそドライブを楽しもうと出かける時に、わざわざ高い料金を払ってまで、と尻込みをすることがないような料金設定であって欲しいと思う。通行料が大幅に下がると、国内ドライブを楽しむこともレジャー、レクレーションの一環として国民の間に定着するだろうし、そうなれば部分的であるにせよ自動車の国内需要の向上につながるのかも知れない。

橋下知事がどのような意図で第2名神の早期着工を要望するように至ったのか、一度は否定された建設計画であり、また財源の「新直轄方式」による調達で橋下知事がきわめて厳しい態度を示している地元負担にどのような見通しがあるのかなど、要望にいたる経緯などが分かりやすい形で報道されることを期待する。

追記 今回から少々工夫を加えて引用箇所を次のように表現することにした。

ニュースの引用


ニュース以外の引用