日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

そごう心斎橋店小探訪記(3) 気持ちのいい吹き抜けと泡を食った話

2005-09-21 11:28:52 | Weblog

丸善の入っている12階と11階は「こだわり 趣味の店」のフロアという設定で「心橋筋商店街」と名付けられている。和風雑貨などの売り場が昔情緒の店作りになっていて見て歩くのが楽しかった。まだ開店間もないせいであろうか、広いとはいえない通路に人が満ちあふれていた。

昔の生活の場を再現したような店並びは確かにひやかして回るには面白い。ところが私には全体が博物館のように思われて商品を売っているというイメージが希薄であった。買い物をせずに見て回るだけで十分な気持ちになってしまうのである。長続きするお店であって欲しいものであるが・・・。

11階から14階までが吹き抜けになっているのがいい。ゆとりを感じる。そう思ってみると百貨店の老舗である三越日本橋本店の全階にわたる吹き抜けははるか時代を先取りしていたのだろうか、それともレトロ回帰の流れなのだろうか。

トイレにこだわりをもつ私にはトイレの在処の分かりやすいのがよかった。若かりし頃帝王学を学んだことがある。「帝王たるものトイレを見つけたら躊躇せずに立ち寄るべし。次の機会を当てにすべからず」と云うのである。ところが百貨店でトイレの案内表示を見つけるのに一苦労するところが結構多いのである。それにくらべてここは頭を上にあげると表示が目につくと云ってもいいぐらいに分かりやすい。

そのトイレで失敗をした。洗剤で手を洗おうと思ってノズルを手のひらで押さえた。そのノズルを持ち上げると洗剤が出てくると思ったからである。ところがさにあらず、押さえたとたん洗剤が泡となって勢いよく吹き出して衣服はもちろん顔まで泡まみれとなった。水と同様ノズルの下に手を置くだけで自動的に洗剤が出てくるモダンな仕組みになっていたのである。レトロめいた商店街から抜け出した直後だっただけに時代の急変に適合できなかったのであろう。泡を食ってその泡をぬぐい去りながらこんなに面白い泡鉄砲遊びの出来ることを孫には教えられないなと思った。