日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

なかなか最下位に転落しない巨人に思ったこと

2005-09-07 16:15:03 | Weblog
学校の進級試験で首席になるのとビリ(最下位)で合格するのとどちらが難しいかというと、それはビリで合格するほうである。とにかく勉強して人よりいい成績を各学科で取り続けると首席は取れる。一方落第するのも簡単である。それに較べてビリになるのは至難の技である。勉強が足りなさすぎると簡単に落第するし、そうかと云ってなまじっか勉強をすると最下位から上がってしまう。そのさじ加減が微妙であるだけにビリを維持するには芸術的センスがなければならない。だからこそブービー賞に値するのである。

このブービー賞(booby prize)はもともと英語に由来して、元来競争でビリの者に授けられるユーモア賞であるが、何故か日本では最下位から二番目に与えられる賞ということになっている。

プロ野球セ・リーグで現在この和風ブービー賞ものが巨人である。いつ最下位から二番目に定着したのか記憶にないが今のところの指定席である。贔屓チームが勝ってこそ楽しいプロ野球で今シーズンの巨人は勝つより負ける試合の方が遙かに多い。『巨人・大鵬・卵焼き』の私はとっくの昔にテレビ観戦から離れてしまった。いっそのこと最下位まで落ちて来年の肥やしにしたほうがいいのではと思ってしまう。ところが最下位の広島に1ゲーム差ぐらいまで近づいたと思うが浮かび上がり。浮かび上がってはまた落ちるの繰り返しである。なかなか最下位に転落しない。現在は広島を3ゲーム離して第四位の横浜までは2.5ゲームとなっているので、下手すると第四位に浮上しかねない。が、とにかく最下位から二番目の微妙な位置を意思が働いているかのように上手に保っている。

同じブービー賞でも授与されるのが最下位か最下位から二番目なのか、東西で対象が異なるのはそれぞれの世界観を反映しているのではなかろうか。英風では合格か落第か、ウイナー(winner)とルーザー(looser)を分けるのが真の競争であり、和風では同じ世界から弾き出される心配のない者の間での順位付けを競うのである。だからこそ所詮が遊び事、面白くなくなったら人は簡単に離れることが出来る。