日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

そごう心斎橋店小探訪記(1) ローストビーフ・サンドイッチを

2005-09-17 20:22:07 | Weblog

昨日そごう心斎橋店を訪れた。主な目的はこの12階にオープンした丸善である。丸善心斎橋店の閉店に際して昔を思い出してこのブログに認めたのはつい最近のように思うが、嬉しいことに早々の新装開店である。地下鉄を降りて「そごう」に入ると平日にもかかわらず大勢の人がエレベーターの前に並んでいる。急ぐことでもないので列に加わったが、大きな箱とみえてかなり長かった行列にもかかわらずちょうど私まで最初の箱に乗り込めた。

ちょうどお昼時、先ずは腹ごしらえと13階のレストラン街を目指した。エレベータを出てびっくり、人がごったがえしている。各レストランの外側に並べている20脚を超える椅子も軒並みにほぼ満席、いやはや大した景気である。私はハイカラな洋食屋さんに並んだ。渋谷松濤に本店のある「シェ松尾」である。

30分以上かかるものと覚悟していたが、思いの外早く店内に入れた。ローストビーフ・サンドイッチと見かけることが珍しいレーベンブロイを注文した。食後にはコーヒが出てくる。パンのスライスの上に馬鈴薯のサラダを厚めのペーストのように敷き、大ぶりのローストビーフのスライスと野菜が上を被いグレービー感じがするドレッシングがかけられている。

オープンサンドをナイフとホークで食べようとすると載っている肉がすんなりと切れないとすると私はえてしてトッピンを散らばらせてしまうが、このローストビーフには力まなくても綺麗にナイフの刃が通る。思いのままの大きさで切り分けることの出来るのが心地良く、味も期待通りで満足感を味わった。期待通り、なんて云うと料理評論家めいてくるが、味そのものを私は予想したのではない。これだけ良い材料と洗練された調理と盛りつけとくると、ついでにお値段も含めて、これはかなりいけるぞと期待するのは人情。そしてその期待は裏切られなかったという意味である。このお店ならまた来てもいいなと思った。

話は逸れるが私がこの店を選んだのはこの所在地の松濤という地名に惹かれたからである。1950年代の日米安保闘争が一段落した頃上京した機会に当時の総理大臣岸信介氏の邸宅を松濤の地に探し求めたことがあった。別に乗り込む訳ではなく時の宰相の住処にミーハー的な興味を持ったのに過ぎない。大きな門の脇に警備の警官の詰め所のようなものが立っていたように思う。一方のレーベンブロイ、これもミュンヘンでヒトラーが演説したホーフブロイハウスを昔訪れたときに土地のビールということで飲んだことがありその思い出につられたまでのことである。

「シェ松尾」を出てこのフロアーを一周したが、どのお店も順番待ちのお客さんで盛況の模様であった。和・洋・華と揃っており機会があれば順番に覗いてみるのもいいなと思った。